先日の庭師•新人勉強会のテーマは、椿。
初めの問いは、
「あなたの好きな風景は?」
庭師の勉強会と聞いていたので、椿の品種や育て方、手入れ等の話が中心になるかと予想していたので度肝を抜かれた。
勉強会の進め方というと、
1.進行係が椿のある風景について、自分の好きな風景を語る
2.他の庭師は、グループにわかれ4、5名で自分が好きだと思える風景について語る
ここまでのプロセスを過ぎたところだけでも、
それぞれの庭師の目指す原風景や風景に対する憧れ、記憶は多様であることを実感する。
こんなに異なる世界観や主観をもつ庭師が同じ現場で庭を世話し、
庭をつくる施主と関わり構想を練り、お互いの夢見る風景や風情を形にしてゆく。。。
また、それぞれの庭師の追いかける風景や風情を耳にすることによって自分の世界観に他の選択肢が加えられ、深みがでる。
なんとも楽しいプロセスが繰り広げられた。
さて、この風景をつくるにあたっては
技が必要となる。夢見ているだけでは到底個々人が目指す風景のある風情ある庭は作庭不可能であろう。
そこに、
「無作為の中の作為(意)」といった基本が重要となる。
これについては、
一言では語り尽くせないが話題は、「守破離」にまでおよんだ。
この辺りで議論の熱さは、マックス。
まさに、
「見慣れた風景」に「見慣れぬ人動きや姿」を投入することによって現在の風景を異化させる。
それが、ダンス以前の目指す踊りと風景の関係だと言える。
繊細さの中の大胆さ。
緻密の中の無作為さ。
無造作の中にある美。
命が生まれる以前の混沌とした景色の中に何を見出すか。
庭師の風景観。
いい
継続して参加すべし。
あ。
紺詫助、という種類の椿に出会った。
目も心も奪われた。
機会があれば、来年にでも探して鑑賞してみてください。