
今夜も在宅医療についての考察です。

これまで、
1,私自身は在宅医療が好きで、
2,在宅医療は患者さんの人権を守ることに長けた医療で、
3,在宅医療では患者さんが主役になれる
と書いてきました。
これ、間違っていません。
現在、在宅医療は引く手あまたな状態です。
と言うのは、需要と供給のバランスが取れていないからです
需要は多いのに供給が追い付きません。
在宅医療を要望される患者さんは増える一方なのに、在宅医療に関わる医師、看護師の数が足りないのです。
そんな状況なので、ただでさえ時間外労働の多くなりやすい在宅医や在宅看護師の労働環境はブラックになっています。
普通、ブラック企業というと、欲の深い企業主にブラックな環境で安い報酬で残業を余儀なくされる様なイメージを抱かれるかもしれません。

でも、在宅医療関係者はそうではありません。医者は企業主であることが多く、誰に命令されることなく自分の医師でブラックな環境に身を委ねています。そして看護師もほぼ同様です。彼女たちも引く手あまたの有資格者なので、職場を代わりたければいくらでも変わることは可能です。
在宅医療に関わる医療関係者は、自分の医師で現在はブラックな環境にある職場をあえて選んでいます。それは、私達が在宅医療が否定しがたく好きだからだと思います。在宅医療が好きな医療関係者は、患者さんが日常生活を継続しておられる状況の中で医療行為を続けることに大きな意義を感じているからだと思っています。私は日常生活こそが人生だと思っています。多分、他の関係者も同様ではないかと推察しています。