増田カイロプラクティックセンターの近況レポート

筋骨格・神経・アレルギー(NAET)・感情の統合療法。
増田裕D.Cのブログ

2006年2月5日 腹6分の人間関係

2006-02-05 13:49:28 | 近況
増田院長記

○以前触れた「人生賛歌」の中で美輪明宏氏は「腹6分の人間関係」を強調していた。これは含蓄のある言葉である。食事は腹8分をよしとする。満腹まで食べると消化に悪い。腹8分がちょうどよい。それからの連想であろうが、人間関係は腹6分がいいというわけである。美輪氏は50年以上芸能界を直接見てきた。いろんな人間がどうなったかつぶさに見ている。しかも、自分自身が浮き沈みを経験している。そうした中での教訓である。昔から言われてきた言葉で言えば、「親しき仲にも礼儀あり」である。

このことが胸に沁みて最近わかってきたのは、実の母親をずっと毎週治療しているのだが、最近(と言っても2年前から)大きな変化があり、治療の前に「どうぞよろしくお願いします」と言い、治療が終わると「どうもありがとうございました」と丁寧な挨拶をするようになった。それまではわがオフィスの経営にいろいろ口を挟んできて閉口していたのだが、最近オフィスがいつ来ても患者さんでいっぱいなので、私およびスタッフの努力に敬意を払うようになった。スタッフも「○○さん」と一般の患者さんと同様に扱う。

肉親の間でも礼儀と丁寧な言葉を使うと、いい関係ができる。まして他人の場合もそうである。仲がよすぎてべったりなのも、相手の悪い面が見えてくるし、6分ぐらいがいい面ばかりを見て付き合える長続きのする関係だというのだ。そう言えば、丁寧な言葉で相手を叱責すると胸に応える。やくざな言葉で言われると、ただ心がすさむだけである。

○親しくなるためには「同じ釜の飯を食う」ということも必要であるが、それが行き過ぎると、裏目に出る。程よい関係でないと、同志的関係も刎頚の友も長続きしないだろう。

○商売に心理学は欠かせない。なぜかと言えば、客の心をつかむかつかまないか、そのところで勝負をしているからだ。その心理の機微をつかまないと、商品もサービスも満足を与えられない。的をかすっても、真ん中を射止めることが出来ない。その意味で、文学を読むことを大いに勧める。たくさんの本を読まないと世界は狭くなる。

○静岡のある観光の名所。観光バスが各地から来るところであるが、去年のことだが、ある光景を見る機会があった。ある高齢のご婦人の観光客が「何かさわやかな飲み物がありますか?」と店の人に尋ねると、なかの店の人は「いったいなんだね、その”さわやか”っていうのは?」と聞き返したのだ。ご婦人がすごすご引き返して行った。「さわやかですか、そうですね、これはいかがですか。あるいはこれはどうでしょうか」と応答するのが客商売ではないか。全く同じ静岡人として恥ずかしい。

○時差があるのでまだこちらは2月4日だが、NAETセミナーの初日が終わった。教える立場から聞くので、これまで聴いたはずのことがいちいち新鮮に響く。こと細かいことだが、今までだったらさっと流して聞いていたところも、ここは重要だと思えるから不思議だ。ノートも13頁になった。また、当地で開業している4人の日本人DCにも偶然会うことが出来た。ベトナム人街のベトナム料理屋に行き、安くておいしい夕食のひと時を持った。

人生讃歌―愉しく自由に美しく、又のびやかに

大和書房

このアイテムの詳細を見る


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする