若いころは毎日のように野毛に通っていた。目的は、もちろん酒を呑むためである。 野毛の明細地図を片手に、片っ端から飲み屋に入り、一度行った店は赤鉛筆で塗りつぶす。こんなことを繰り返しているうちに、数年で地図は真っ赤になった。 当時働いていたのは関内だったので、仕事が終わると吉田町を経由して野毛まで歩いて行った。時には一刻も早く呑みたいために、走って行ったことも。 (上の2枚の写真はその時の風景ではない。今、桜木町駅の構内壁に描かれているもの) 野毛から帰るときは、この地下道をよく利用したものだが、いつだったか、ここで歌を歌うホームレスが現れたことがある。 彼は直立不動、足もとに空き缶を置き、アカペラでクラシックの歌曲を歌っていた。これが下手くそだったら単なるホームレスなのだが、彼の声はどこかで学んでいたのか、とてつもなく美しく、しかも歌い方も情感豊かだった。 いつも空き缶の中には千円札が何枚も入っていた。 彼の歌に感動した酔っ払いや帰宅途中のサラリーマンたちが大勢いたということなのだろう。 いわゆる投げ銭というやつだ。 これが野毛大道芸の〔始まり〕だったのではないかと、今になってそんな気がしている。 桜木町駅と野毛の間で要塞のように立ちふさがるゴールデンセンター。 地下1階、2階には飲食店がたくさん並んでいた。 ここには中華料理の「揚子江」があった。 最近は空き店舗だらけである。 そんな状況のなか、最近、「国民酒場じぇんとるまん」が開店した。 金はないけどたくさん飲みたいという人々で毎日混み合っている。なんたってサッポロのラガービール大瓶が380円なんだもんね。 戦後、桜木町駅前に「協進デパート」というのがあった。この会社はその流れをくむのだろうかね。 野毛には中央競馬界の場外馬券があるけれども、現在はさらに、このゴールデンセンター(現・ぴおシティ)に競輪の場外車券売り場「サテライト横浜」と、地方競馬の場外馬券売り場「ジョイホース横濱」ができている。 寿町に行けば競艇の船券売り場「ボートピア横浜」があるし、そのほか私設だけどオートレースの車券も買える。 さらに今後は山下ふ頭にカジノができるようだし、すごいことになってくるよね。 桜木町駅構内で買った崎陽軒の「昔ながらのシウマイ」。 このまま食べても問題ないけど、温めるとずっと良くなる。 懐かしい「ひょうちゃん」の醤油入れ。 昔の栓はコルクだったよね。 今日の夕食のオカズはこれで決まり♪ ←素晴らしき横浜中華街にクリックしてね |
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