アジア映画巡礼

アジア映画にのめり込んでン十年、まだまだ熱くアジア映画を語ります

タイ洪水被害お見舞い

2011-10-30 | 東南アジア映画

タイの洪水被害が心配です。バンコクには友人も住んでいるため、昨日の大潮にひやひやしていたのですが、今日も潮位が上がっているとのことで、早く引き始めてほしいと祈るばかりです。友人の1人はドンムアン空港近くに職場も住居もあるため、すでに不自由な生活をしていることと思います。もう1人はチットロム近くで、まだ水は出ていない模様ではあるものの、いろんな意味で当分の間大変なことでしょう。私も8月に行ったばかりなので、よけいにニュースが応えます。

で、こんな時に何なのですが、TIFFと同時開催されていたフィルムマーケットTIFFCOMでいただいたタイ映画資料についてちょっと。タイ映画界は毎年ちゃんとブースを出していて、役に立つ資料も配付してくれています。それがこれ、「タイ映画の手引き2010-2011」。この1年に作られた全作品を紹介し、興行成績順のリストなどもあるスグレモノのタイ映画資料です。かなり分厚いブックレットで、128ページもあります。表紙は2011年春に封切りとなった『キング・ナレスワン 3』、裏表紙には16本の映画のポスターが使ってあります。

確か昨年も同様の資料をゲットしたので、今年も、と捜していて発見。運悪くブースには誰もいなかったため、資料だけいただいて失礼してしまったのですが、「文化省 現代美術・文化オフィス 文化担当官」という肩書きの名刺がブックレットに貼り付けてありました。その方がいらっしゃれば、タイ映画の最近の傾向とか、いろいろお話をうかがえたかも。残念。

このブックレットによると、2010年の興行成績で1億バーツを超えた映画が2本あります。そのデータと簡単なご紹介は以下の通り。

<興行収入第1位>
『アンニョン! 君の名は』 (原題:Kuan Muen Ho/英語題名:Hello Stranger)

 

 監督::バンジョン・ピサンタナクーン
 主演:チャンタウィット タナセーウィー(脚本も担当)、ヌンティダー ソーポン
 興収:1億3240万バーツ(約3億3千万円)
 予告編 

本年3月の大阪アジアン映画祭で上映された作品で、たまたま韓国旅行に行った男の子と、韓流大好きで韓国ルンルン訪問中の女の子が一緒に旅することになる、というお話だそうです。韓国ではお互い本名を知らないままだったので、英語題名が「Hello Stranger」になっているらしいです。タイ語のタイトルの意味は、ブログ「増成ヒトミのタイ発バンコクな生活」のこちらによると、”「グワン」は癇に障るとかムカつくという意味、「ムン」は酔っぱらったようにぼーっとしたという意味、「ホー」は大泣きしたときの擬態語”とのこと。このサイトには詳しいストーリー説明もあり、未見の私にはとっても参考になりました。

予告編を見てみると、「知ってる~、知ってる~」のソウル及びその近くの観光スポット&韓流スポットがいろいろ出てきます。これだと、韓流ファンが見ても楽しいかも。それを抜きにしても、笑わせて泣かせてくれる良質のラブコメみたいなので、日本でも公開してほしいものです。

<興行収入第2位>
『ダメな恋人』(原題:Sudkhet Saled Ped/英語題名:A Looser Lover)

 監督:ルクチャイ・プアンペート
 出演:アーラク・アマモンパシリ、ラミター・マハープルックポン
 興収:1億2290万バーツ(約3億円)
 予告編

こちらはバリバリのコメディみたいですねー。ポスターにも、美男美女カップルと共に、いかにもコメディ向きの男女が写っています。タイの人もコメディが大好きなんですねー。いろんな記事をチラ見してみると、ヒロインのラミター・マハープルックポンへの評価が高いようです。予告編を見ても、表情豊かでチャーミングな女優さん、という感じですね。名前、憶えておきましょう。

なお、2010年の公開作56本中、『マッハ! 3』は興収第10位(4千万バーツ)、『山田長政 アユタヤの最後のサムライ』は第37位(興収830万バーツ)、『ブンミおじさんの森』は第51位(興収90万バーツ)でした。2011年は『キング・ナレスワン 4』がトップに来るのでは、と思われます。また来年のマーケットでも、資料ゲットに精出すことにしましょう。

それにしても、タイの洪水被害が一刻も早く回復に向かうよう、祈らずにはいられません。タイの皆さん、くれぐれもお大事に。

 


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