子供の頃から、うなぎが好きです。
母の話しでは…
私を妊娠した時、とてもツワリが酷くて
食事もなかなか取れなかったそうです。
でも、担当の先生からは、
「あとで戻すことになっても、ほんの少しでもいいから、食べられそうなものは口に入れてください、少量ずつ、何回でもいいので、とにかく食事をしてください!」
というようなことを言われ、なんとか、ちょっとでも頑張って食べないと!と思ったそうです。
それで…
ちょっとでも食べてみようかなとか、
食べれそうかな、食べたいなと思うものが閃いた時は、すかさず、
それを食べるようにしたそうで…。
中でも、うなぎが食べたい!と思うことは度々あったそうです。
母からそれを聞いた時、
ツワリでうっとなるのに、
うなぎが食べたいと思うとは…?
と思いましたが(笑)
ともかく、母は「うなぎ食べたい!」と思ったら、すぐにタクシーに乗って、うなぎ屋さんに行ったそうです。
住んでいた家から、うなぎ屋さんまでは、車で10分前後くらいでした。
お店について、うな丼頼んで…
でも食べられたのは、2、3口くらいで、あとは食べられなかったそうです。
うなぎ屋さんの女将さんは母のツワリのことをわかってくれて、残りは折詰にしてくれて、また食べたくなったら、いつでもおいで!と、いやな顔もしなかったそうです。
私も、その女将さんのことは、うっすらと覚えています。
お店を入ると、女将さんはよくお店の会計のところに座っていました。
母と私の事は覚えていてくれて、行くと必ず声をかけてくれました。
今はビルになっているうなぎ屋さんですが、昔は二階建ての木造の日本家屋だったと思います。
1階はテーブル席と2階もあって、そちらはお座敷だったように思います。
それと、そのお店の入り口とは別に、アプローチのある玄関が反対側にあったような気がします。
幼稚園くらいまでの頃の記憶なので、曖昧なのですが…。
そんなことで、うちでよくそのうなぎ屋さんに行っていました。
大学を出る頃までは、そのお店以外のうなぎをほとんど食べたことがなかったと思います。
うなぎが好き!と思っていましたが、
そのお店のうなぎとタレと味が好きだったわけです。
それが
10年以上前にのことになりますが…
うな丼の蓋を開けた時のうなぎを見て
まず、ん?なんか違う??!
ひとくち食べて…
ナンジャこりゃ???
と思ったことがありました。
母もおかしいと言うので、
一緒にお店の人に、これはおかしい!と言ったくらいです。
ご飯も、うなぎも、ナンジャこりゃ?!
でした…
その後、一気に職人さんが辞めたとかいううわさを聞きましたが…
そんなうわさが出るのも、
さまありなん、という変わり様でした。
それから、うな丼難民です。
美味しい〜!!と思えるうなぎを探して…かれこれ過ぎました。
以前のように、
うーーーん!美味しい!と思って
食べられるうなぎまだ会っていません。
それでも、うなぎ自体の焼き加減と、タレの味は美味しいなというお店は何軒かありました。
でも、ご飯の炊き加減とか…1番違うなぁというのは、熱々感です。
蓋を開けた時、ご飯もうなぎも熱々!というのは昔のあのお店しかなかったなぁ…と。
最近また、うなぎが食べたいなぁと、思い始め…
熱々のうな丼はお店でないと無理ですが
昔は、うな丼を折でもよく食べていました。
昔は、何かお弁当にする?といえば、
シウマイ弁当か、
勝烈弁当か、
うな丼の折か…くらいでした。
熱々ではなかったけど、美味しかったよね、と思い出し…
もしかしたら、味が戻っているかもー?と買いに行きました。
………
う、う、うーん、うなぎだ。
まずくはない。
美味しい、、のかもしれない。
味が記憶の中で美化され過ぎてるのかも…。
やはり、うなぎはお弁当の折ではなく、
お店で食べないと、と思いますが…
また行こうと思うまでに、時間を要するだろう、という結果になりました。
残念。