作:こうの史代。双葉社:2008~2009年発行。
第二次世界大戦を一人の主婦の目から見た物語(マンガです)。
2007年夏に「夕凪の街、桜の国」という映画を家族4人(私と妻、子ども二人)で観ました。
それは戦闘シーンのない戦争映画。
広島に落ちた「原爆」の影が一般人の生活に静かに忍び込んでいく恐怖を淡々とした日常生活の中で描いた作品でした。
そして見つけた原作者の別の作品がこれです。
時代は昭和初期、舞台は中国地方(広島~呉)。
画風もレトロな昭和調です。
絵を描くのが好きでのんびり屋の少女がお嫁に行って、戦争を経験し、自らも右手を失い終戦を迎えるまでが日記風に描かれています。
季節感あふれる昭和初期の情景が郷愁をそそります。
作者は自然をこまやかに慈しんで描いており、当時の空気感が伝わってくるようです。
平和な暮らしに突如空襲警報が鳴り響き、大切な人を失っていくウソのような日常。
そんな現実を受け入れ、受けとめてたくましく生きる女達。
時には「こんなつらい毎日、夢であって欲しい」と祈ることも。
様々な想いが錯綜して迎える終戦。
失ったものはあまりにも大きすぎます。
ずっしりとした余韻が残りました。
今を生きる私自身の生活がどんなに平和であるか、思い知らされます。
この「平和」はたくさんの日本人の犠牲の上に成り立っている事実を知るのです。
さて、原作者のこうのさんは画風と題材からして当然私より年上だと思い込んでいましたが・・・年下であることを知ってビックリ。
戦争をこの目で見てきたようなストーリーをどうやって描けたのか不思議です。
第二次世界大戦を一人の主婦の目から見た物語(マンガです)。
2007年夏に「夕凪の街、桜の国」という映画を家族4人(私と妻、子ども二人)で観ました。
それは戦闘シーンのない戦争映画。
広島に落ちた「原爆」の影が一般人の生活に静かに忍び込んでいく恐怖を淡々とした日常生活の中で描いた作品でした。
そして見つけた原作者の別の作品がこれです。
時代は昭和初期、舞台は中国地方(広島~呉)。
画風もレトロな昭和調です。
絵を描くのが好きでのんびり屋の少女がお嫁に行って、戦争を経験し、自らも右手を失い終戦を迎えるまでが日記風に描かれています。
季節感あふれる昭和初期の情景が郷愁をそそります。
作者は自然をこまやかに慈しんで描いており、当時の空気感が伝わってくるようです。
平和な暮らしに突如空襲警報が鳴り響き、大切な人を失っていくウソのような日常。
そんな現実を受け入れ、受けとめてたくましく生きる女達。
時には「こんなつらい毎日、夢であって欲しい」と祈ることも。
様々な想いが錯綜して迎える終戦。
失ったものはあまりにも大きすぎます。
ずっしりとした余韻が残りました。
今を生きる私自身の生活がどんなに平和であるか、思い知らされます。
この「平和」はたくさんの日本人の犠牲の上に成り立っている事実を知るのです。
さて、原作者のこうのさんは画風と題材からして当然私より年上だと思い込んでいましたが・・・年下であることを知ってビックリ。
戦争をこの目で見てきたようなストーリーをどうやって描けたのか不思議です。