夏の初めにマンモグラフィーの予約をしてくださいという通知をもらい、少し経ってから予約を取ろうと電話したところ、私がいつも検査を受けている検査施設は2021年の3月まで予約がいっぱいと言われ、では隣の市のはどうかと思って聞いてみたら2021年の4月という。
予約センターの人が、某病院だったら11月の終わりに空きがあると言ってくれたので、病院は嫌だなと思ったけど背に腹は代えられず予約を取ってもらった。
新型コロナ感染対策で、多くの人を一度に受け入れることができないのだろうな。
今まではここまで待たされることはなかったから。
夕方の道が混む時間帯に、縫うように車線変更をしながらなんとか病院にたどり着いてみると、やはり通常よりは人が少ない感じがした。
よさそうなところに車を停めてから、久々のストレス満載の運転の後だし、ちょっと深呼吸してひとやすみ。
この病院は何年も前、末っ子が野球の練習試合のウオームアップのとき近くにいた子が急にバットを素振りしたのがヘルメットの下に直撃して眉毛のところから大量出血した時に救急に連れてきたところ。
額からぼとぼとと血が流れ落ち、頭が割れてしまったのかと思うほどで生きた心地がせず、どうやって運転して病院までたどり着いたか覚えてないくらいだったし、待合にいる間、血まみれの子どもを見る人の視線が突き刺さるように思えた。
あれから時間が流れ、幸い縫ってもらったところは言われなければはっきりとはわからないほどに回復したけれど、打ち所が悪かったらどうなっていたかと思うといまだに背筋が凍る。
そんなことを思い出しながら、車を降りて駐車料金を払おうと思って支払いの場所を探す。
やっと見つけたところに行ってみると
支払いのために人が集まるのを避けるためなのか、入力キーを不特定多数が触ることによって感染拡大の可能性があるのがダメなのか。
いずれにしても、待ち時間が長くなったときに駐車料金追加の心配しなくてもいいのは助かる・・・。
ただ駐車料金は病院の収益の一部になるのだから大変だろうなと思う。
前回は救急から入ったので入り口はどこかと探して行ってみると
人影がなく、誰も入って行かないのでここでいいのか迷う。
入って行くと女性が一人椅子に座っていた。
私は自分で作った布製のマスクをつけていた。
女性が「手指消毒してマスクを外して」と言った。
ん?
マスクを外したら、長いトングで医療用の不織布マスクを箱からつまんで渡してくれた。
そういうことか。。。
受付に行くと、普通は保険証を出してと言われるけど、今回は見せるだけにしてと言われた。
名前の確認をするだけ。
廊下に貼られたピンク色のラインをたどって検査室に行ってと言われる。
検査室の入り口に狭い空間があって、先客がひとり。
空いている椅子が二つあるけどどちらにも座らないでという紙が置いてある。
どうしたもんかな、廊下で待った方がいいのかな。
思う間もなく、待っていた人が話しかけてきた。
話がとまらない。
前回ここに来た時にコロナの症状チェックがなかったから本当に心配になって何人もの人に抗議したこと、今回は症状チェックがあってよかったこと、インターネット上の口コミではここのマンモグラフィーの評価が高いこと、今の状況は本当に悲惨だということ・・・。
マスクはしているんだけど、狭い空間で距離も近いし延々話しかけられるのは不安になってきた。
その人が検査技師さんに呼ばれて検査室に入って行った。
すると今度は検査技師さんに向かって延々とあれこれ話し始めた。
検査室はもっと密閉空間なのに・・・。技師さんが気の毒になってきた。
すぐ後に、別の人が待合スペースに入ってきた。
この人も私を見ると話しかけてきてとまらない。
自分の家族以外の人と会ってしゃべることが長い間できていないから、みんな人恋しい気持ちが抑えられなくなるのかな。
こんなに長い間、同居家族以外の人と交流できない生活をすることはないもんなあ。
でもやっぱりちょっとこわい。
私の番になったが、最近のシステム変更のせいで名前が見つからないということで、あとから来た人が先に診てもらって私は後回しということになった。
時間がかかってしまったけど結局検査はしてもらえて、外に出てホッとした。
救急の入り口には、カフェのテラス席などに寒い時置いてある式の暖房があった。
外で待たないといけなくなることもあるのだろうな。
手指を念入りに消毒して、車に乗り込んでからなんだかどっと疲れが出た。
そして、まだこの余韻が残る数日後のこと。
この病院から電話がかかってきて再検査を告げられた。
もう一度マンモグラフィーとエコー検査をするって。
再検査はクリスマスイブの早朝。
そういえば10年以上前もクリスマスイブに大病院でエコー検査やったことがあったな。
検査技師さんが眉間にしわを寄せてため息つきながら1時間近くかけて検査してくれた。
感謝しかない。
昨日、州政府の会見があった。
感染急拡大のため二週間前にソーシャルロックダウンに入っていたので、注目は、規制が少しは緩和されるのか、このまま続くのか、それとももっと厳しい規制が告げられるのか、ということ。
具体的にいうと、州民の最大の関心事は「クリスマスに同居家族以外と集まって過ごしてもいいのか」ということ。
結果としては、規制はもっと厳しくなり1月8日まで延長。
キリスト教だけでなく、これから続く宗教的行事に限らず同居家族以外と過ごすことはできない。
なので、私も少なくとも1月8日まで二女に会うことができないことが確定した。
長女はアメリカ在住なので初めからあきらめていたけれど・・・。
会見を聞きながら、この規制をどれくらいの人が守るんだろうかと思った。
病院で会った知らない人にでも延々と話しかけたくなるほどみんな疲れている。
案の定、ツイッターなどを見ていても、政府系の通知やニュースの記事などに返信するかたちで「これだけいろいろ頑張っているのになぜこんなにひどい罰を受けなければいけないのか」などのメッセージがたくさん投稿されているのを見る。
怒りや落胆をどこにぶつけていいかわからないのかなと思う。
病院が、新型コロナ以外の患者さんや病気発見のための検査に来る人のためにもちゃんと機能できるように守るため、医療関係者の負担を軽減するため、学校や必須のサービスを閉鎖しなくてもよくするため、感染症に弱い人を守るため・・・
マスクをしてお互いを守るという、こちらの人たちには新しい概念とか・・・
繰り返し伝わってはいるのだけれど。
今朝運転していて
Do What U Feel
という歌がかかって、歌詞をなぞりながら気持ちに重いものがのしかかってきた。
『人がなんと言おうとも、自分の感じるままに』
『(勇気を出して)思うとおりにやってみて』
という歌なのだけど、今聞くと「人がどう思おうとも自分の思うようにやってみる」というメッセージがさまざまな意味を帯びているように聞こえてしまい、たとえば公共の場所でもマスクはしない選択とか、感染拡大防止のためにクリスマスはオンラインで、と言われても人と集まって過ごしたりとか、そういうことなどが浮かんできてしまって。
思わぬところに反応して思考回路が働いている気がする。
私もだいぶ疲れているなと思った今朝のこと・・・。
雑用などで忙しかったのもありますが、ブログを一か月くらい書けないほど、気持ちが落ち込んでいました。
自分のことながら、やっと帰ってこられてホッとしました。
またお邪魔します