先日「SHIMANO CUESを考える」という記事を書きました。中位グレードのTiagraとSoraの後継となるドロップハンドルモデルが発表されたからです。MTB(オフロード)モデルは既にあったのですが、ドロップ(オンロード)ハンドルモデルがなかったことに驚かされたのです。シマノより安価なMicrosift製品は既にオフロード・オンロード共用設計だったからです。注目すべきはシマノの下位・中位モデルのドロップハンドル化ではありません。これまで、フラットバーハンドル向けには最下級のTOURNEYから最上級のDeoreまで5種類あったモデルを2つに集約しようとしていることです。
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昨年春シマノはリヤ8段変速フラットバーコンポーネントACERA(アセラ)、ALTUS(アルタス)、TOURNEY(ターニー)と互換性のあるESSA(エッサ)を発表しました。様々な自転車のスタイルに使用できる汎用性、高い耐久性、そしてアクティブなサイクリング、ライフスタイルをサポートための設計によって、コンポーネント選びの複雑さを軽減する新たなシリーズです。また、ノンシリーズの8〜11速のハブもリニューアルされることになりました。
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シマノはこれまで下位モデルはACERA(アセラ)、ALTUS(アルタス)、TOURNEY(ターニー)と複数の製品を揃えていました。特にTOURNEY(ターニーはシマノの製品群では、もっとも低価格な入門向けコンポーネントで、もっぱら5万円以下の低価格な完成車やシティーサイクルに用いられて来たのです。私の最初のクロスバイクもTOURNEYの6速でした。10数年前のことです。
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近年のTOURNEYグレードは、10速まで使えるようになっているようですが、最近迄流通していたTiagra(4700系)には対応していないのです。旧式のTiagra(4000系)かSORA(3000系)には対応していたのですが、シマノの製品の多様化が限界に達してしまったのかもしれません。また、近年値上げが続くシマノ製品はコストを抑える必要があり、製品の統合に舵を切ったようです。勿論、そこには技術の裏付けは欠かせません。先の「8〜11速のハブ」の開発もそのひとつでしょう。
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最近のシマノ製品の値上げが続き、5万円どころか10万円以下の自転車にさえシマノの製品が使用されるケースが減っています。私の最初のグラベルロードはSORAでしたが、昨年購入したMTBにはMicrosiftがアセンブルされていました。価格は10万円ほどと同じです。現状、シマノのコンポ搭載モデルは5万円以上高額になっているのです。シマノはCUSEというモデルも発表していますが、完成車に搭載されるのは今年(2026年)のモデルからになると思います。