CYCLINGFAN!!

自転車をこよなく愛し、自分の脚と熱いハートで幾つになっても、可能な限り、どこまでも走り続けます~♪

自転車の「ながら運転」厳罰化を考える

2024-11-01 12:58:06 | 自転車通勤
 今日(2024年11月1日)から道路交通法が改正され、携帯電話を使用しながら自転車を運転するいわゆる「ながら運転」や、自転車での酒気帯び運転が罰則の対象となります。具体的には、携帯電話を使用しながら自転車を運転して事故を起こすなどの危険を生じさせた場合、1年以下の懲役または30万円以下の罰金、危険を生じさせなくても携帯電話を手に持ちながら通話や画面を注視した場合、6か月以下の懲役または10万円以下の罰金が科されます。

 これはあくまでも罰金刑なので、自動車の青切符で支払う「反則金」とは違います。例え金額が1万円だったとしても、罰金の場合は刑事罰で「前科」が付くことになるのです。前科がつくデメリットは少なくありません。私生活においても仕事上においても、さまざまな不利益を受ける可能性があるのです。
 例えば、会社や業務内容によっては解雇・懲戒される恐れがあります。働いている人にとっては大きなデメリットでしょう。また、就職やアルバイト時の履歴書等で『賞罰欄』があれば、前科の記入を求められます。これまでのように「賞罰無し」と書けなくなるのです。さらに、出国・入国制限がかかる可能性もあるのです。
 そもそも「ながら運転」をしている人は罪悪感が薄いものですが、いざ、罰金刑を科され、前科もちとなり、職を失うとなると考え方も変わるのではないでしょうか?そういう意味では厳罰化も止む終えない措置だと思います。
 自転車は手軽な移動手段で、免許も無く乗れる乗り物ですが、あくまでも軽車両です。わずか10数kgの乗り物ですが、ボディで守られた自動車に衝突すればペシャンコになりますし、人に衝突すれば凶器にもなるのです。勿論、乗っている人も無事ではすまないでしょう。
 ここで注意したいのは自動車同様にハンズフリーならOKですが、自転車にスマホホルダーを付けていても、画面を注視していると違反の対象になるようです。これは通話をしているかどうかには関係なく、スマホで動画等を観ながら走るのもNGになるのです。
 スマホをサイクルコンピュータ替わりにしている人は注意が必要です。私はサイクルコンピュータを使用しているのですが、今はサイコンにも着信通知が表示されるモデルも増えていますし、スマートバンドが着信を知らせてくれる時代ですから、携帯はバッグやポケットに入れて置き、必要に応じて自転車を止めて通話するスタイルです。
 スマホをサイコンとして使ってる人まで違反に問われることは無いと思いますが、それを言い訳や偽装に使う人も出て来ると思うので、これを機にサイクルコンピュータを使用してみてはどうでしょう。
 



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フレアハンドルを考える(2)

2024-05-27 14:53:41 | 自転車通勤
 私が今乗っているcannondaleのTopstoneというグラベルロードもこのフレアハンドルで、下ハンが握り易い構造になっています。下ハンを持つのが苦手な私でも、下りで下ハンが握れるほどなのです。

 ただ、フレアハンドルでの下ハンには全くエアロ効果はありません。むしろ、脇が空き空気抵抗が増すので、フレアハンドルの場合、ブラケットを握り込んで前傾する方が空気抵抗が減るのです。最初にフレアハンドルを知った時には、ロードバイクも全てフレアハンドルにすることも考えたのですが、下ハンを握ってエアロ効果が無いことを知り、諦めたという経緯があるのです。
 ところが、今年、春のクラシックからジロ・デ・イタリアとロードレースを観ていると、ほとんどの選手がブラケットを内向きに握り込んでいるではありませんか?実際、私も骨折後のリハビリでフラットペダルを履かせたグラベルロードに乗り始めると、確かにロードバイクの通常のドロップハンドルよりブラケットが内向きになっていることに気が付きました。グラベルロードに初めて乗ってから、フレアハンドルで下ハンが握り易くなったという実感はあったのですが、ブラケットの向きを意識したことはなかったのです。そもそも、グラベルロードで空力を意識したフォームを取ることはありませんでしたから…

 ただ、TVで見て、実際に走ってみると、フレアハンドルは下ハンよりブラケットを内向きに握り込む方が前傾姿勢を取り易く、空力もよさそうだと実感出来ました。特に北海道の春先は風が強い日が多いので、内向きのブラケットを握り込むことで、風の抵抗を少なく出来ることが良く分かりました。逆にロードバイクのSupersix EVOのノーマルハンドルのブラケット位置に違和感を感じるようになっている程なのです。
 



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SHARE THE ROADを考える(2)

2024-03-19 09:01:39 | 自転車通勤
 「SHARE THE ROAD」とは自転車利用者のルール遵守意識の向上及び自転車が車道の左側端を通行しやすい環境の創出を図るため、互いに思いやりを持って車道を共有する意識を自転車、クルマの運転者双方に啓発する運動ですが、この国では「自転車目線」が欠けているので、「SHARE THE ROAD」がなかなか進まないのです。

 車と自転車の「SHARE THE ROAD」が進めば、今のように自転車が歩道を走る必要がなくなるはずです。ところが、この国では自転車のすぐ脇をスピードを落とさずに車が走り抜けるのは日常茶飯事で、私自身も車のサイドミラーが肘に当たってひやりとした経験もあるのです。欧州では「1.5mルール」が徹底され、自転車を車から守ろうとする法整備が進んでいるのですが、この国では自転車を車から守る方法として自転車の歩道走行を一部可としている為、結局、自転車だけが悪者にされているのが実情なのです。
 自転車専用レーンも徐々に整備されているようですが、敷設距離が欧米と比べても圧倒的に短く、せっかく自転車専用レーンがあっても、自動車の駐車スペースになってしまっている所も多くみられるのが実情です。「SHARE THE ROAD」をしたくても、この国ではそのスペースが無いというのが国の言い分なのかもしれませんが、道路幅の比較的広い札幌では、路側帯を削って歩道を拡幅するという施策が為されているのです。これでは、自転車は益々歩道を走ることになってしまいます。

 勿論、この施策にはバリアフリーの為に点字タイルレーンを設置するという目的があるようですが、広くなった歩道を自転車が走ることになるかもしれないという「自転車目線」が欠けています。勿論、法律上は禁止行為なのですが、歩道拡幅で路側帯が狭くなれば、自転車は車道を走るのは危険と感じて歩道に上がるのは、この国ではむしろ自然な事なのかもしれません。
 本格的に「SHARE THE ROAD」を実践しようとするなら、むしろ車道の走行レーンを少し狭めてでも路側帯を整備し、そこを自転車専用レーンにするしか無いと思っています。人口が減少しているこの国で何故歩道を拡幅するのかも疑問です。

 
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SHARE THE ROADを考える(1)

2024-03-18 11:49:18 | 自転車通勤
 今回の道交法改正案は自転車の青切符ばかりが注目されていますが、実は第18条「左側寄り通行等」の第3項には「車両は、当該車両と同一方向に進行している特定小型原動機付自転車等(歩道または自転車道を通行しているものを除く)の右側を通過する場合において、当該車両と当該特定小型原動機付自転車等との間に十分な間隔がないときは、当該特定小型原動機付自転車等との間隔に応じた安全な速度で進行しなければならない。第4項では「前項の規定する場合においては、当該特定小型原動機付自転車等は、出来る限り道路の左側に寄って通行しなければならない。」という規定が追加されているのです。しかも、罰則規定も設けられているのですが、これが意外にも知られていないようです。https://www.npa.go.jp/laws/kokkai/20240305-01/04_sanshoujoubun.pdf
 これは昭和35年に制定された同条第2項の「車両は、前項の規定により歩道と車道の区別のない道路を通行する場合その他の場合において、歩行者の側方を通過するときは、これとの間に安全な間隔を保ち、又は徐行しなければならない。」という規定が65年振りに改められることになるのですが、そのことはほとんど報じられていないのは残念です。今の道交法では「歩行者の側方」とあるだけで「自転車はそれに準ずる」という解釈がされているに過ぎない存在だったのです。

 今回の道交法の改正はこの第18条の改正が土台にあって自転車の青切符(罰則規定の追加)があると考えるのが妥当だと思います。ただ、ひとつ残念なのは「十分な間隔」や「安全な速度」の定義が曖昧なことです。できるなら、今国会の中でここを欧州のように明確に定義することができないかも審議してもらえることを期待しています。それでも、この規定がドライバーに徹底されれば、今よりは自転車の車道走行は安全になると思います。
 欧州では自転車は車道を走ることを前提に車から自転車を守るという発想に進んでいるのですが、この国では自転車が安心して安全に走る空間すら無いというのが実情なのです。自転車に赤切符が導入された平成27年頃から、この国でも「SHARE THE ROAD」という言葉が取り上げられるようになり、私自身も期待を膨らませたことを良く覚えています。しかし、やはりこの国では道路は歩行者と自動車のもという考え方から脱却できずにいるようです。

 
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自転車に乗る前に読むブログ(2)

2024-03-15 12:03:20 | 自転車通勤
 今回青切符の対象とされる自転車の違反行為は、自転車乗りにとって何が危険な行為なのかを実感している私たちロードバイク乗りからすれば守って当たり前のルールなのですが、交通事故件数が減っている中で、自転車関連事故割合が増えているのは、自転車に乗ることのリスクを知らない人が増えているからなのかもしれません。
 これは、自転車の進化に対する理解が無いことが原因のひとつだと考えています。その最たる例が電動アシスト自転車の登場です。電動アシスト自転車をママチャリと同じ感覚で乗るとどうなるか?とにかく加速が楽で速いことに驚かされます。このことを知らずに、歩行者と電動アシスト自転車の出会いがしらの事故が多発した時期がありました。今後は電動キックボード等でも同様の事態が想定されます。
 自転車機材の進化もあり、スポーツタイプの自転車の性能が上がり、スピードが出るようになっています。また、チェーンやブレーキの音も極めて小さくなり、背後から来る自転車に気付かないことも多くなっています。ママチャリやシティサイクルもフレーム素材や機材の軽量化で変速機が無い自転車でも楽に20km/h以上で走れてしまうのです。

 唯一の救いは自転車保険への加入義務化が進んで来ていることでしょう。保険加入率も65%程度に達しているようですが、未だ35%もの人が未保険で自転車に乗っているのも実情です。未保険で人身事故を起こしてしまったら大変なことになる事は自転車に乗るリスクのひとつといってもいいでしょう。流石に億ということは無いと思いますが、数百万円から数千万円の補償が求められるケースは当たり前です。

 自転車が絡む事故も自動車と同様に交通事故扱いとなり、医療保険の適用が為されないからです。このことを知らない人が意外と多いのです。それは、この国では自転車は歩行者感覚で考えられているからでしょう。自転車はあくまでも車両であり、歩行者とは明確に違うものという実感が国内でもっと醸成されていかなければならないでしょう。そうしなければ、いつまでも自転車は車道を走る乗り物だという認識には至らないのではないかと私は感じているのです。

 
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