カーボン素材は東レ等の素材メーカーから提供されますが、何故か素材メーカーが東レの場合のみ東レのT〇〇カーボン使用と銘打つ傾向があるようです。cannondaleやSPECIALIZEDのように東レ以外のメーカーの素材を使用している場合、素材メーカーを明らかにせず、BallisTecカーボンやFACTカーボンといったカーボンテクノロジー名で呼ぶバイクメーカーもあるのです。
これは300~400枚にも及ぶカーボンシートを最適な形状と大きさを決め、強度の違いによって使い分けるロードバイクのフレームには、素材そのものよりも、その素材をどのように扱うかが重要になるからです。むしろ、PINALLEROのように東レのカーボンプリプレグをそのまま使用するケースが稀といえるでしょう。
バイクメーカーのエンジニアがカーボン素材を選定する際に基準としているのは引張強度、弾性、重量、価格です。エンジニアはそのバイクの用途、ライダーのニーズ、つまり要求水準に対して、どのファイバーをどのように組み合わせて達成するかに苦心するわけです。最終生産者はそれぞれのバイクメーカーであり、素材メーカーが性能を担保するものではないのです。
一口にカーボンといっても、実際に使われているのはCFRP「炭素繊維強化プラスチック」なので、プリプレグというカーボン繊維をプラスチックに織り込んだシートを張り重ねているのです。東レはアルミの半分近い重量をうたい、実際に航空機やロケット等に使用されているのも事実ですが、現在、炭素繊維(PAN系)を製造している日本企業は東レ、帝人グループ、三菱ケミカルの3社もあるのです。東レのカーボンを使っているから凄いというのは、乗り手の感覚からするとちょっと違うような気がしてしまいます。
同じ東レのT800という素材(カーボン繊維)を使っていてもPINALLEROとGIANTのフレームの重量や剛性が異なるように、同じ素材の炭素繊維でもどのようにプリプレグ化し、何枚どこにどのように重ねるかはフレームの形状や設計思想によって異なるので、メーカーの技術力次第になる訳です。
このフレーム171万円のものですかねぇ?先日ワイズロードで金額を1桁間違えて恥ずかしい思いをしました。原価っていくらくらいなんでしょうね(^-^)本当に171万円もかかるような製造工程を経ているんですかね(^-^)私は中古のバイクで十分です。