前回の続きです。
ところで3点3線モデルの3点をA,B,Cとし、「線分AB≡線分BC≡線分CA」とします。公理主義的に言えば、AB≡BC≡CAという公理を導入します。すると、A'=CおよびB'=Bと解釈すれば公理1の成立することがわかるでしょう。公理2の成立も簡単に確認できます。しかし1直線上には2点しかなく「間にある点」が存在しませんから公理3は意味がなくなります。そこで「間にある点」が存在するような有限点モデルである7点7線モデルを導入しておきましょう。
このモデル図での7個の点は○で示しました。7個の線はそれぞれ3点を結んでいる6本の直線および、中央の円に見える線で示しました。円に見える(^_^)直線と他の直線との交点が6個あるように見えるかも知れませんが単なる錯覚で、実際には3個しかありません(・_・)キッパリ。また6本の直線の両端も無限遠点を介してつながっていると考えて下さい。ここで3点3線モデルでの合同関係同様に、全ての線分(7点7線モデルでは21本)が全て合同とすれば合同の公理1,2,3が成り立ちます。
また直線のひとつを無限遠直線、その上の3点を無限遠点と考えることもできます。以下の図では無限遠直線を点線で表しました。
つまり7点7線モデルは射影平面のモデルにもなりますが、瀬山士郎『幾何物語』(Ref-7;01/15記事)の図4.10(p165)にも見かけ上は違う形ながら本質的には同じモデルが示されていました。
また結合関係だけに着目すれば、つまり結合の公理だけが成り立つモデルとして考えれば、以下のようなモデルも7点7線モデルと等価です。
右図のジョッキとテーブルのモデルでは、例えばテーブルを点と考え同色のジョッキ全てを一体としてひとつの直線と考えます。そしてテーブル上にジョッキがあることを両者の結合と考えれば、右図は7点7線モデルと等価だとわかるでしょう。ヒルベルト曰く「点,直線,平面の代わりに,テーブル,椅子,ビールコップを使っても幾何学ができるはずだ」(*)。
*) 『幾何学基礎論』(Ref-4;01/15記事),p207[中村幸四郎による解説]
続く
ところで3点3線モデルの3点をA,B,Cとし、「線分AB≡線分BC≡線分CA」とします。公理主義的に言えば、AB≡BC≡CAという公理を導入します。すると、A'=CおよびB'=Bと解釈すれば公理1の成立することがわかるでしょう。公理2の成立も簡単に確認できます。しかし1直線上には2点しかなく「間にある点」が存在しませんから公理3は意味がなくなります。そこで「間にある点」が存在するような有限点モデルである7点7線モデルを導入しておきましょう。
このモデル図での7個の点は○で示しました。7個の線はそれぞれ3点を結んでいる6本の直線および、中央の円に見える線で示しました。円に見える(^_^)直線と他の直線との交点が6個あるように見えるかも知れませんが単なる錯覚で、実際には3個しかありません(・_・)キッパリ。また6本の直線の両端も無限遠点を介してつながっていると考えて下さい。ここで3点3線モデルでの合同関係同様に、全ての線分(7点7線モデルでは21本)が全て合同とすれば合同の公理1,2,3が成り立ちます。
また直線のひとつを無限遠直線、その上の3点を無限遠点と考えることもできます。以下の図では無限遠直線を点線で表しました。
つまり7点7線モデルは射影平面のモデルにもなりますが、瀬山士郎『幾何物語』(Ref-7;01/15記事)の図4.10(p165)にも見かけ上は違う形ながら本質的には同じモデルが示されていました。
また結合関係だけに着目すれば、つまり結合の公理だけが成り立つモデルとして考えれば、以下のようなモデルも7点7線モデルと等価です。
右図のジョッキとテーブルのモデルでは、例えばテーブルを点と考え同色のジョッキ全てを一体としてひとつの直線と考えます。そしてテーブル上にジョッキがあることを両者の結合と考えれば、右図は7点7線モデルと等価だとわかるでしょう。ヒルベルト曰く「点,直線,平面の代わりに,テーブル,椅子,ビールコップを使っても幾何学ができるはずだ」(*)。
*) 『幾何学基礎論』(Ref-4;01/15記事),p207[中村幸四郎による解説]
続く
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