邪道の輩
どうにか話が長くならないように工夫した結果、結論だけを書くに至る。 さて、ぼくのロケ・スタイルは、LEICA X1を首から下げ、写真のiPhone 11Pro...
曝しちゃ駄目よ
夕食後。「欧州大戦時にドイツの兵隊が野戦で配給される食料のメニューに玉葱い...
「水無月...」と言ったのを聞いて
先日、イチ子さんがどこかに電話をかけていて「水無月...」と言ったのを聞いて「...
夏の妹
定期考査中の放課後。 教室の掃除。 水口イチ子に映画に行こうと誘われる —— 同じク...
何気なく暮らしていると難題かもしれない...
薄雲の広がる、梅雨の晴れ間の十四時過ぎ。 紫陽花寺の長い山道を登る。 "ハイドレインジア" ...
老舗『阿以波』の京団扇
老舗『阿以波』の京団扇を今年も引っ張り出してきた。 夜は窓を開け、団扇で扇...
沈黙のある朝
快い沈黙のある朝。「雑誌届いてるわよ」とイチ子さんの声。
果たして文学は世の中の役に立つのか
ポール・ヴァレリーの『カイエ』の冒頭数頁は、取り敢えず暗唱できるまでとは言わないまでも、そのように繰り返し理解する価値がある。言わばカイエという船の竜骨である。 ...
リゾート
夏の夕方、海遊びの帰りに、普段から親しい隣家の植え込みからヤツデの葉を数枚...
ピンチョンじゃそこまで騒げない
トマス・ピンチョンが久し振りに小説『メイソン・アンド・ディクソン(1997)』を...