今回は、アンテナを製作した。
移動運用では、もっぱらコーリニアアンテナを使用している。
しかし、14段のコーリニアは、打ち上げ角が狭すぎて、応答のあった地域に向けアンテナを傾けなければならない。これでは、八木と変わらない。そこで、段数の少ないコーリニアをつくることにした。
目標は、5段だ。このコーリニアは、
1/4λ-1/2λ-1/2-1/4-1/4の構成だ。1/4λと1/2λのエレメントで構成する。
同軸の網線部分で、規定の長さにする。同軸は、今回も3D2Vを使用する。この同軸は、短縮率0.68で計算すると目標の周波数(433MHz)に同調する。
1/2λの電気長 235mm*2
1/4λの電気長 118mm*2
のセクションを作る。上記のアンテナを作る場合、同軸の網線部分が規定値になるようにカットする。つまり
118mm-235mm-235mm-118mm-173mm(ラジアルエレメント物理長) となる。
まずは、同軸の網線部分を規定値にカット。
規定長の同軸の被覆を3mm剥がす。また、芯線部分も剥がす。
剥がした部分を半田メッキ。
各エレメントを半田付けする。
最後に、ラジアルセクションを付加して、自己融着テープとビニールテープで巻いて出来上がり。(下記写真は、テーピング終了前)
早速、送信テストを行うといきなりHiSWR。そこで、調整用のひげをカットすると、見事にSWR1。
今週は、これを持ち歩いて通信実験だ。
同軸コーリニア製作のポイントをまとめると。
1.自分の使う同軸の短縮率を経験で知ること。
2.エレメント間の半田付けのノウハウの習得
3.移動で使う場合は、丸めたり伸ばしたりするので、壊れやすい部分の補強
また、実際に多段(8段以上くらいか)コーリニア使用のポイント。
1.地上にいる場合は、反射させたい山や建物の反対側に5度くらい倒す。垂直面指向性がカミソリの刃くらいと考えると分かる。
2.山にいる場合は、下界(交信地域)に向けて少し倒す。これは、効果絶大です。
この製作にあたり、
田中 宏 著 「手作りアンテナ入門」を参考にしました。
まぁ、その当時はSWR計なんてものは買えず、作ったコーリニアも飛んだような飛ばないような、よくわからない状況でした。 その後、ローカルの人にGPを譲っていただいて、長年使っていたのを思い出しますね。
今度、移動用の6mアンテナでも作ってみようと思います。 移動用は機動性(収納性)が命ですので、やはり自作で工夫がベストでしょう。
当時の九州の片田舎では、国家試験で資格を取るしかなく、大分からわざわざ熊本まで1人で試験を受けに出かけました。
合格後は、同じく親にリグとアンテナを買ってもらい開局しました。
上京してから15年間は、無線の世界から離れていました。
それが会社に無線部があったことで無線に復帰し、6mを中心に運用し2年でJCC400を獲得しました。
しかし、アワードハントの世界の悲哀を感じ、それ以降は、サービスする側に徹しています。
自分にアワードがなくても、自分が楽しめればそれでよいですよね。
私は無線も好きですが、作ることも好きで、elecraftのK1、K2を作ったり、アンテナを作ったりして楽しんでいます。
アンテナだけは、今でも自分の発想で自作が可能な分野ですね。ぜひ、素晴らしいアンテナを考えてみてください。
私も「移動運用 コンテスト編」に書いてあるアンテナは、自作しました。自分の作ったアンテナで遠くの局と交信できるのは素晴らしいですよね。
また、6mは電波の基本的な伝播(グランドウエーブ、見通し外伝播によるQSB、Eスポ、TEP、電離層反射交信、スッキャター等異常伝播)を体験できる素晴らしいバンドだと思っています。
無線をやるなら本当は皆に6mを勧めたいです。
無線界の活性化を願っているのですが・・・
若い後輩たちが無線で頑張っていると、私も励みになります。
ちょっと長すぎたコメントでした。