先週末は新しいオーダー製作もあり新型補強タイプ同軸コリニアの調整一色だった。製作もほぼ完成の領域だ。
調整を行ったのは写真の同軸コリニア3本ともう一本144MHz帯12段の4本だ。全て段間強化タイプだ。
うち2本は同軸コリニア研究会メンバーが製作し自宅で使用するアンテナだ。
【430MHz12段コリニアx2、144MHz9段コリニア】
最初は私の製作した430MHz帯12段同軸コリニア調整を行う。一旦調整をしてあったが共振が少し弱い。
そこで共振周波数を上げようと上側位相整合部を思い切って15mmカットした。
共振周波数は上がったが上がり過ぎた。かなり強く共振しているが445MHz付近。これではハムバンドで使用できない。
ここでカットしたのが15mmで周波数が15MHz上がった。つまり1mm/MHzか?
この比率で上昇するならば位相整合部を5mmカットして110mmにすれば共振周波数は435MHz程度になる。
もちろんスタブのハンダ付け距離を同一にする等の注意すべきことはある。
結果、予想よりは高くならなかったが共振点が2.5MHz程度上がり通常使用では問題がなくなった。
確認出来た事
●上側位相整合部をmm単位で調整すると周波数が若干動くことが確認できた。今回は1MHz/mmだった。
次は144MHz帯12段の調整を行う。まずは1回目共振点は144.2MHz付近にあったが更にスタブをカットした結果が下図。しかし帯域優先で共振を浅くした?
通常はこれで妥協するところだが今回は追いつめてみる。
433MHzでの上側位相整合部の調整で得た結果を使うと3mm程度短くすればよい。
このタイプのコリニアは下側帯域幅が広いので5mmカットした。
思い通りに145MHz付近で強く共振しており予定周波数を合わせることが出来た。
さすがに144MHz12段ともなると全長が10mオーバーで調整も10mポールでギリギリな感。
【144MHz12段同軸コリニアをポールの中に入れて周波数の動きを観察】
【10mポールでもアンテナがポールからはみだす?】
ここで長さ3m同軸ケーブルを接続し影響を調べる。共振周波数が少し上にズレたようだ。また、ポール内にコリニアを入れると少し周波数が下がる。
計測値を見て分かる通り、共振周波数は動くがリターンロスの変化は殆どなかった
判明した事
●グラスポールに入れると共振周波数が0.2%程度下がる
●任意長同軸を繋ぐと共振周波数が0.2%程度動くように見える(言うまでもないが)
●スタブ調整が完了していると上部位相整合部を波長の1%程度増減しても殆ど影響が無い(再調整の必要がない)
【144MHz12段同軸コリニア(段間強化タイプ特注)】
この結果を使って次は自分の430MHz、32段くらいを作るか!スタックケーブルの補修だ。
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