VNA Tinnyを12月8日にドイツへ発注。8日にアッテネータ欠品の連絡があり当日に回答し、翌日9日に発送された。
川崎東郵便局には12日に到着していたが、そこから手元に来るまで1週間、通関で滞留。19日にやっと到着した。
使用方法確認の意味で、デスクトップパソコンに接続して試運転を行った。(デスクトップパソコンは、ノイズが多いので使用を推奨されてない)
同時に、校正キットとアッテネータを購入したので・・6万円程度だった。
これで、1MHz-3GHzまで計測できるのなら安い買い物だ。
まずは、DL2SBAのHPのインストレーションガイドに従い、
VNA/Jをインストールし、FTDIのUSB/シリアルドライバーを入れる。
VNA/Jの「アナライザ」メニューのセットアップで「VNA Tinny」を選択し、comポートを指定すると校正開始だ。
校正は、「校正メニュー」の新規で作成を行うと下のメニューが表示されるので、オープン、ショート、50Ω基準抵抗の順に校正を実施した。
それを保存して、更新するといよいよ計測だ。
【校正画面と校正結果】
最初の計測は、
校正用基準抵抗のRL(リターンロス)の確認だ。緑がRLのグラフ。それをSWRで表したのが水色のグラフだ。
1200MHzくらいまでは、SWR1.015程度に収まっているようだ。
このグラフをスミスチャートで表したのが下記のグラフだ。
1MHzから3GHzまでスイープした結果のSWRが、ほぼ1の位置に集まっている。
ま、基準抵抗と言えども、短い線や部品があればGHzの世界ではインダクタンス、キャパシタンスを持つからこんなもの。
【1MHz-3GHzの基準抵抗の特性】
ついでに、私が多用する430MHzまでを見てみると下記のようになった。ほとんど、SWRは、1.01以内なのでほぼ1点に集まっている。
【中心に緑の点が見えている】
いよいよ、アンテナを計測してみる。山でハンディ機に取り付けて、電波の飛びを調べる時に使うモービルホイップアンテナだ。
これをVNAに直付けして計測してみた。綺麗な特性が見て取れる。中心周波数は、432.2MHz付近だ。
【430MHzモービルホイップを直付で計測。緑がRL、水色がRP】
次は、同じアンテナを20cm同軸の先に取り付けて計測だ。中心周波数が異なっていて、似ても似つかぬ形。
同軸を含めて、アンテナを性能を調べるには、同軸を含めて校正が必要なのか?
【モービルホイップを同軸を介して計測。同調周波数もずれているじゃなないか?】
と、同じアンテナとは思えない、相当、まずい結果が判明した?
周波数や測定環境にもよるが同軸を介すると・・本当の同調点から外れる??
高価なアナライザーをお持ちの方も、ご注意を!??
同軸を含めて校正しておくのが正しい測定方法。
さて、購入の目的に沿って、同軸とコーリニアの解析に活躍させるぞ!!
ウチもなぜか通関にずいぶん時間がかかりました・・・(汗)
波長がケーブルより短い場合は、接続されたケーブルの先端に、開放・ショート・ダミーをつけて校正して下さい。問題ない特性になるはずです。
反射はケーブルの先端とアンテナの境界で起こりますので。
やはりそういう事でしたか!
使い方を間違えるととんでもない結論を出してしまいそうです。更に勉強します。