「沈まぬ太陽」山崎豊子
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日本を代表する航空会社で、主人公である恩地は労働組合の委員長活動をしたために凄まじい人事差別を受け、海外の僻地への単身赴任を繰り返しながらも、アフリカの大地で、そして御巣鷹山事故の現場で・・・最後は経営建て直しの為に就任した新会長の補佐として、信念を貫き通して腐敗しきった社内の闇と戦っていく・・・
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アフリカ編上・下、御巣鷹山編、会長室編上・下と、分厚い文庫で5冊のボリューム
「御巣鷹山編」は多数の関係者への取材と調査に基づく、限りなくドキュメントに近い小説になっており、実際に事故にあわれた方が実名で書かれています。遺族へのお世話をする主人公の気持ち、遺族の悲痛な叫び、そして、検視を担当した医療関係者の壮絶な日々にも・・・涙なしでは読めませんでした。
とても読みごたえがあり、圧倒される本です。