大阪方向から近づいてくる
雷雲に追いつかれる前に藤原京を探検し、
こうなったら近鉄の耳成山駅へと
向かってゆくことにしましょう。
突然吹き荒れ始めた強風が、
田畑の砂を巻き上げて
なんかすさまじい気候になってきています。
この辺を歩いていることを知っているミセスが
「雨に襲われてないかあ。
大阪はすごい雨やで。
ネットを見たらもうすぐそちらに
雷雲がいくで」と警告メールです。
細かいメールの返事をうってたら、
面倒なので
「とりあえず今のところは大丈夫」
と打ちつつ急いでゆきます。
やがて目の前に砂煙の中に
藤原京が見えてきましたよ。
おおきな駐車場がありますが、
そちらに人々が向かっています。
もうこれはいけない帰るぞと
車に向かっているのでしょう。
もうまるでdoironは、
そんな駐車場の中を人々と
反対方向に急いでいく
変なおっさんなのでありました。
遠くを見ると、雷雲がどんどん近づいてきます。
こうして急いでいるけど、
こんな砂嵐の中で写真を
撮れるのだろうかと心配です。
でもねえ、doironは雨男でも、
何とかなる男なんです。
どうにかなるだろうと、
あぜ道のようなところを
どんどん急いでいきますと、
これまた不思議です。
風がやんできました。
もうこの辺りにひとはいません。
いや重装備のカメラマンが一人いますね。
嵐の藤原京。
雷鳴り響く奈良3山とコスモス畑を
撮影するつもりなんでしょうか。
駐車場に一台のこっている車は
この人のものでしょうね。
ギリギリまで待つのでしょう。
そしてようやくコスモス畑に到着しました。
天の香具山方面はこんな感じです。
何とか一枚撮影できました。
そして畝山も一枚パチリ。
最後に耳成山もと思いましたが、
これとコスモス畑を取るには、
広い畑の向こう側に
行かないといけません。
もうこれは無理ですねえ。
駅までの帰り道にその姿だけを
撮影するしかないでしょう。
さあ、いよいよ雷雲の走りが
ますます近づいてきましたよ。
濃い頭髪の隙間に、
一滴の雨が注がれました。
もう駅に向かいましょう。
ここから1km以上はあるでしょう。
1.5kmはあるかな。
傘は持っているのですが、
なるべく刺さずに帰れるように急ぎましょう。
もし濡れてしまったら着替えもありません。
ウインドブレーカはありますが
ズボンがねえ。
田舎道を軽く走ったりしながら、
急いでゆきます。
途中で急ぎ足であるく人を抜きました。
ポツ、ポツと雨が顔にかかります。
間に合ってくれーと祈りつつ走ります。
JRの踏切を超え、国道を超えたら
前に近鉄の踏切が見えてきました。
雨は少し降り始めましたね。
傘を出すか、走るかですが一気に走りました。
キロ二分半くらいで飛ばします・・
いやキロ六分で急ぎます。
そうして駅に着いたところで
雨が本降りになりました。
いやあさすがに何とかなる男です。
これでなんとか服装もそのままでいけます。
ひどかったらトレーナーでも
買おうかなと思っていたほどです。
追い抜いた人はぼとぼとになって
駅に到着です。
doironの雨予想が見事に正解です。
電車に一駅揺られて、
そして5時に八木に着きましたが、
雨なので予約してくれている店に近い
八木西口駅集合に変更です。
その駅について待っていると、
もう雨はやみ始めました。
無事に合流し、何とか居酒屋へと向かいます。
飲んだビールは、スーパードライです。
スーパーウエットにならなくてよかったです。
そしてここの店の名物は
「カツオのたたき」です。
それがこれ。
いやあ、今年は展示会のつながりで、
カツオのたたきを結構いただきましたね。
それから、イカのワタ入りの一夜干し。
これがもう最高です。
昔のほろ苦い思い出がよみがえります。
こんなのをつつきながら
マラソンの話や、それぞれの家庭の話に花が咲き、
とても楽しい奈良の夜を
過ごさせていただきました。
今日は堺里山を歩き、
午後は嵐の藤原京を歩いたあとで
飲み会のもりだくさんの一日でした。
おしまいです(^^)
堺の森を歩き回った日は
もう一つ行動予定がありました。
奈良のラン友と飲み会です。
昼過ぎに家に帰り、
食事をしたらすぐに出かけます。
飲み会なんで、脚は当然電車でいきます。
この日はねえ、出発時点で
天気も良いのですが、
夕方くらいに大雨になるだろう
という予報が流れています。
こういう天気予報はよく当たりますねえ。
暖かい空気と冷たい空気の
せめぎ合いが予想され、
こんな天気になるんだろうという
予想が過去の積み重ねから
予想できるんですね。
気象予報士の試験を受けてからもう15年。
あの頃から比べても気象の予報は
うんと進歩しているんでしょう。
なので大きめの折りたたみ傘を
鞄に潜ませて出発です。
目的地は八木です。
これくらいの出発だと、
飲み会の前に歩く時間も
2時間くらいは作れそうです。
じゃ、どこを歩くかなんですが、
目的地の八木周辺はかなり歩いてますので、
今日の目的は藤原京にしようと考えました。
今がちょうどコスモスのいい時期なのです。
昔からの思惑で作られたか、
藤原京は奈良3山の真ん中にあります。
そんな景色とコスモスなんて
いいじゃないですか。
撮影をがんばりましょう。
カレンダーの表紙写真の一つに
なったりするかな。
まずは阪和線で天王寺〜鶴橋を経て
近鉄電車はまわっていきます。
この鶴橋がねえ、気をつけないとあきません。
八木へ向かう電車とそうでない電車が
通るので、注意深く乗り換えが必要です。
ずっと以前乗り間違えて、
一駅戻って電車を乗り換えたことが
ありましたからね。
出発するのが同じホームと言うのがネックです。
その間違った時もこれこれと
いってのったのが間違いだったんですね。
今回は目的の電車が来て急行電車に乗り、
止まる駅を確かめつつ進んでゆきます。
東大阪、八尾、柏原から二上山方面を
通って進んでゆきます。
そこそこ満員の電車に揺られながら、
朝の堺の出来事を振り返りつつ
夢をふくらませてニタニタしながら
電車に乗ってる怪しいおっさん
乗客なのでありました。
まあもう電車もマスクは少ないですね。
そうして八木に着いたのが3時過ぎでした。
待ち合わせが5時半なので、
藤原京までの距離を考えても
十分往復できるでしょう。
では向かってゆきましょう。
最初は八木の住宅地を歩きます。
古道があったりしますね。
あちこちに興味を走らせながら歩いてゆきます。
この時期は夏の暑さが終わって、
散歩にちょうどいい時期ですねえ。
結構多くの歩いている人に会いましたね。
リュックを背負ってワイワイと歩いています。
まあ、実際このあたりは名所旧跡も多いので
歩いて散策するのにはぴったりですねえ。
そしてもう時間的には一日の
歩き終わりの時間帯なんで、
さあこれからビールに行こうという
ひそかな喜びも纏っているように見えます。
世の中平和で楽しそうな
高齢者団体も多いですねえ。
そんな昔道から右折して東方に歩いてゆくと、
奈良3山が見え始めます。
耳成山が一番近いですね。
そのあたりから高い建物もなく、
藤原京が近づいてきました。
と、その時です。
遠くでゴロゴロと音が鳴り始めたのです。
周りを見回してみますと、
なんと先ほど電車で通った
あの二上山あたりが黒い雲で覆われ、
時々雷を鳴らしています。
う〜ん、これはやばいです。
藤原京あたりでは高い木もなく
雷雨が降って雷が来たら、落雷の標的です。
雷が来る前に目的を果たしましょう。
急ぎ足で歩いていきます。
藤原京がもうすぐというときです。
雷雨はまだですが、
急にすごい風が吹き始めました。
とびかう砂の塊が時々目線を塞ぎます。
なんかもう嵐のゴビ砂漠を歩く遊牧民状態です。
続く
堺自然のふれあいの森を散策しています。
絵の展示会依頼の話から、
勝手に自分の自然の講演会の話にまで
妄想を広げつつ、山道を歩いています。
2組の散歩者に会いましたが、
ほかは人もなく静かないいところです。
最近は、ブログのこともあって
いろいろと細かいところを
書き記すノートなんかももっていて、
メモを取ったりしています。
ここではちょうどいい作業ですね。
バッグからノートと鉛筆を取り出して
やってますが、耳に鉛筆を挟んで、
首から小さなノートを
ぶら下げて歩くというのも、
なんか自分なりに
お気に入りの格好ですねえ。
活用していきましょう。
そのノート今回の部分には
「コウヤボウキ」という名前の
植物のことがかかれていました。
歩いた範囲内で10株くらい見つけたかな。
このコウヤボウキという植物について、
もし講演会で話をするなら、
こんな感じになるでしょう。
「この植物ですが、草ではありません。
分類すると木の扱いになります。
つる性の植物で、寿命は二年という植物です。
一年目には単葉で弦の先に白い花をつけます。
この花は特徴的で、白い花弁が
先っぽでくるりんと巻いたりする姿が、
なんかとってもかわいいです。
そして二年目の枝は葉が複数枚つく株で、
花は咲きません。
こんな植物をなぜこんな名前で
いうかと言いますと、
起源は弘法大師に至ります。
弘法大師はその聖地である高野山に、
実のなる木とかは植えさせませんでした。
しかも修行の身でありながら、
町で色々買い物をするというのも
できませんでした。
なのでまあ箒を買いに行くこともできず、
掃除をするのになにかいいものは
ないかと考えた時にこの植物の枝が
とても固いことから
束ねたら箒になるということで
利用されていたので
こんな名前になっています。」
そんな話になったりするでしょうから、
この植物の絵は固い枝を
表現するようなものにしないといけないでしょうね。
若い枝を集めて筆とか作れないかなあ。
そんなことも考えてしまいますねえ。
植物の名前を知ってもらう。
そうすることによって、
それを大事にしてもらうという
牧野さん的考え方ですねえ。
メモの中には「万両」という
言葉も書かれていますよ。
景気のいい名前ですねえ。
サクラソウ科の常緑小低木で、
昔から日本で愛されている植物です。
でもねえこの植物はアメリカでは
州によっては有害植物に
指定されているようです。
場所が変われば、植物の在り方も
変わったりするもんですね。
そうそうこの森ではキノコも結構ありました。
こんなでっかいキノコもありますねえ。
ザっと歩いただけで、
こんな花の少ない季節ですが、
いろいろと話題の見つかる森でした。
じゃあ、何回かここにきて、
絵の素材を探したり、
実際絵とかをかいてみるかなあって
今は思っています。
この先どんなことなるかわかりません。
いろんな団体さんもあるので
その関連とかも考慮していかないと
いけないかなあ。
もしかしたらそんなこんなで
何もできないかもしれないけど、
まあ気軽に取り組んでみましょう。
そしてなによりもここで
自然と触れ合うことが、
doironにとっては有益なことに
なるかもしれませんしね。
のんびりとやっていって、
その果てでいいことに
つながるってことがあればいいですねえ。
またここに出かけて過ごしたことを、
少しずつブログにしてゆきますので
また読んでくださいね。
堺自然のふれあいの森に着て、
施設見学をした後、
森の中を歩き始めています。
季節は秋ですね。
草原部分のススキがきれいです。
山に入ってすぐに目についたのが、
おじいさんの木です。
シリブカカシの木で、
山に鎮座しています。
そして足元には冬イチゴが
実ってますねえ。
持ち帰ってジャムにでもしたいのですが、
ここではねえそれは許されません。
何も持ち帰ってはいけませんので
眺めるだけです。
面白いのはさらにもう一つ
注意事項があります。
それはねえ、ここには何も
持ち込んでもいけないのです。
山を人為的に荒らさないという配慮。
自然の森を歌っているので、
当然の注意事項ですね。
山道を進んでいきますと、
木々の緑も多いし、
少しづつ紅葉が始まっていますね。
「お、これは」とか言って
触ってはいけない木もありますね。
「ヤマウルシ」。
注意しないとね。
そして見つけました、
上の方にいっぱい実って
いるのがアケビです。
見事ですねえ。
これは標準の「アケビ」ですねえ。
探したらミツバアケビや
ゴヨウアケビもあるかもしれません。
もし絵にするなら
ぴったりの素材ですねえ。
そうかあ、その時にふと
思ったのですが、
描いた絵を用いて、
展示会をするとともに
講演会をしてもいいかもしれませんね。
「これはアケビという植物ですねえ。
実の真ん中がパカット割れ、
黒い種をふくんだ白くて甘い身が
実ります。実が割れるので
『開ける実』からきているんですね。
地方によってはいろんな名前で呼ばれます。
『山のアケビは何見て割れる。
下の松茸見て割れる』
なんて言われたりしますので、
大きな声では言えない実の
名前があったりします。」
なんて言ったりしてね。
子ども相手にはこれはあかんかな。
でもまあうまく考えたら
そんな講演会が出来ますよねえ。
どうしたら盛り上がるか
ジダンにノウハウを
聞きにいかないといけませんね。
それにしてもここはいいところですね。
遠くで子供たちの声が聞こえていたのも、
山の奥の方に行けば
ほとんど聞こえなくなりました。
静かに自然に触れるいいところですねえ。
ここにきて、絵を描いたり
講演会のネタを考えたりと、
なんかとっても楽しい時間を
過ごせそうです。
そういえば昔ねえ、
そう20年くらい前に
コバノミツバツツジが
咲いているという話を聞いて、
ここに来たことがありましたね。
結構咲いていたので
喜んだ記憶があります。
春だったので、モチツツジも
咲いていたなあと思い出してたら、
今回も見事にモチツツジの
狂い咲きが咲いていましたよ。
あの頃は、「絵」なんて
少しも考えていなかったのになあ。
自分自身でさえ変化していくものです。
ここにはねえ、水場もいろいろありますよ。
「鏡池」という名の小さな池があったり、
「奥池」という大きな池がありますし、
森そのものの両端に
「法道寺川」と「第二豊田川」が
流れていますので、適度な湿気もあり、
森の自然度を深めていますね。
またちいさな水路もありましたので、
もしかしたら食虫植物もあるかも
と思い探してみましたが、
それはちょっと見つけられなかったですね。
もしモウセンゴケやイシモチソウとか
があれば、絶好の講演会ネタやのになあ
とか思いつつうろうろしています。
続く
あとで気が付いたんやけど、
蝶々の標本はあとひと箱あったけど
そっちの標本にギフ蝶はいたかなあ。
次回行ったときにまた確認しましょう。
トンボはオニヤンマもいるようです。
ここの自然の森の中には
池なんかもあるようだし、
川も流れているので
生息しているんでしょうねえ。
それから、セミもたいていそろっています。
そんな標本の横には、タヌキのはく製もいます。
そういえば、doironの近所の神社には
タヌキもいたって大人たちは
語っていましたね。
そしてここには子どもたちが作った、
木製のおもちゃがありましたよ。
多種多様ですねえ。
じっと見てたら意外に面白いものが
あったりします。
そしてこれは松ぼっくりなんかで
作った恐竜。
恐竜なんて子供にはとっても
興味がありますね。
孫の二人もとっても好きなようです。
近所の神社にも昔はいてました・・・
なあんてことはないか。
あとこの辺りのドングリの
説明なんかもありましたよ。
それから特定外来生物である
クビアカツヤカミキリの案内もありました。
そうそうここではねえ
興味のある子どもや大人を集めて、
いろんな教室もやっているようですよ。
そんな展示品も集めて色々眺めていると、
女性の係員が
「何かあったら言ってくださいね」
と声をかけてこられました。
どうもあとでネットを見たら
館長だったようです。
その時doironは手に蛾のさなぎを
持っていましたら、
「それは蛾の繭ですよ」
と言ってこられました。
「そうですねえ。ウスタビガの繭ですねえ」
そうこの繭は鮮やかな緑色なんです。
繭には雨が流れ込んだ時のために
小さな穴まで開いている優れものです。
これまで実際に二上山や神於山で
何度か見かけましたね。
きれいな繭やなあと感心するのですが、
実は中の蛾は毛だらけの
不気味な感じなんです。
「詳しいですねえ。何かやってらしたんですか」
と聞いてきたので、
「若い時はよく山に登っていたねん」と説明。
「あ、そうですか。じゃ今は
何されているんですか」と
聞いてきたので、あちこち
ブラブラ歩いたり、
絵を描いたりして楽しんでいる
と答えたら、
「絵を描き張るんですか。
どこかで展示会とかするんですか」
との質問。
これはもう答えなくてはいけませんね
「年に一度、大阪市内で展示会を
していますよ。まだ2回だけですけど」
と答えながらカタツムリや
なわしろイチゴの作品を携帯で見せると、
「うわーじゃあこの山の絵を
描いてもらって、ここで絵の
展示会してくださいよ」とのお返事。
「ウヒャー、それはうれしいなあ。
じゃ、長い目で見てくださいね」
と返事をしておきました。
これはまた、実現したら
すごいうれしいですねえ。
気持ちが少し傾いています。
ああ、なんかこうして気持ちが膨らんで、
人生が動いていくという瞬間でしたね。
またここにきて作品を書いてみようかな
と思ったりしています。
なにかいいことにつながって
ゆくといいですねえ。
実際ここでは、絵の展示会や
作品の展示会をしているんだそうです。
もしやるんならあの壁を利用して
なあんてもう思ったりしています。
ではそんな思いを胸に、
少しこの辺りを散策してみる
ことにしましょう。
ありがとう、では見てきますと
施設の方々にお礼を言って
散歩道の方に向かってゆくと、
山の遠くの方で子供たちの
歓声が聞こえていますよ。
でもどうも北側の河原の方に
行ってるようなかんじなので、
山自体は静かな感じです。
「こんにちは!」と
叫ばなくてもよさそうです。
でももしかしたら、クマやいのししが
「こんにちは」と言って出てこないかは
少し心配です。
続く。