髑髏フラワー

ママの口ぐせお花はドクロ!

Perfume×事業仕分け

2009-12-08 | Perfume
行政刷新会議による事業仕分けについて、反論が相次いでいる。
傍で見ていても「これは酷いな」と感じていた。
特に、科学技術の分野については顕著に感じる。

「科学技術」であるので、本来であれば、ここは具体的な数字やデータで説明をし、説得しなければならない所だが、それができない官僚にも疑問を抱く。

私の目には、事業仕分けはただ単純に「ケチっている」ようにしか見えない。
まあ「削る」ことが本来の目的なのだから、良いのかもしれないが、「削る」ことによって失われるモノが多くなるような気がしてならない。

目先のお金と、現在の状況ばかりに執着して、
「未来への投資」
と考える人が誰もいないような気がして不安なのだ。

確かに、無駄は少ない方が良い。
だけど、無駄が全部なくなったら、組織は何も新しいものを生み出さないと思う。
私は今まで自分が携わってきた仕事で、無駄が生み出す爆発的なエネルギーを知っている。
皆で重い扉を押し開けようと必死になっているときに、ひとりでひょっこりとノブを引っ張る人が大切だと思う。
いや、それじゃただの「抵抗勢力」か。面白いけど。
重い扉を押しているときに、「お!今〇〇ちゃんのブラが見えそうだぞッ!」などと考える人間だ。
そんな無駄な人間が一人や二人いるほうが、厚みのある思想や組織を構築する。
もちろん重要なのは、重い扉を押す「みんな」がいることだが。

シェイプアップすることは良いが、何のためにシェイプするのかを忘れているような気がする。

巷では「価格競争」が熾烈を極めている。
私がかつて働いていた職場では、あえてこの「価格競争」には参戦しなかった。
消耗戦になることは明白だったからだ。それ以前に、商品に対する愛情があった。商品に対する自信もあった。
なので、仕入れはできるだけ最高品質のものを仕入れて、それなりの価格で販売していた。

「ここは高いから買わない」
「〇〇は〇〇円で売ってるからここも〇〇円で売りなさいよ」

などという言葉はもう腐るほど聞いた。
しかし、残念ながら、仕入れている品物がまったく違うのだ。商品を使用してみればすぐに気づくはずだ。
だけど、お客の目には、その「品質」は見えない。見えるのは「価格」だけなのだ。
そして、価格しか見えない人は遠ざかり、品質を見る人が残った。

たまに、「一番安いところ探して〇〇で買ったら〇〇円安かったよ!」と自慢するような声を聞く。
彼は「〇〇円」シェイプできたと満足しているのだろう。
だが私には、「一番安いところを探す時間」が無意味に感じてしまう。
「一番安い」という要素がそこまで大事なのだろうか?

故にめちゃめちゃ貧乏だ。

安ければそれに越したことはないとは思う。また、安くするための「技術」を磨くのも大切だと思う。
だけど、「何でも安けりゃ良い」という風潮はもう終わりにしてもいいと思う。
いつだったか、偽装コロッケだかなんだかの社長が、
「何でも安ければいいという消費者にも問題がある」
と発言して叩かれたが、私はまったくその通りだと思った。

何が言いたいのかというと、もしも3年前にアミューズで事業仕分けが行われていたら、Perfumeは真っ先に「無駄だ」と判断されて消されていただろうということだ。
そんなPerfumeが、今はアミューズと徳間ジャパンの売上の屋台骨を支えている。
そういうこともある、と言いたかった。

私の母親は、玄関先に必ず花を活ける。それは毎日欠かしたことはない。
そんな彼女曰く、「花を切らすくらいなら、食費を削るわ!」とのこと。
こういった姿勢が、今の世の中には少なくなってきているのではないだろうか。
コメント (4)
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