3日目は滝谷では最も長いと言われる第四尾根。松濤岩のコルからC沢左俣を下ること1時間。途中谷が狭くなるところがあり、自然落石に注意しながら懸垂下降も交えて下ります。
この日、第四尾根を登っていたのは我々含め2パーティーのみ。別パーティーは滝谷を下から詰めて第四尾根に取り付いていました。ということでC沢下降は我々のみ。前日のB沢もそうですが、人が入っていないですね…。ドーム中央稜は結構登られているようですが、第三尾根から取り付く人は少ないようです。
C沢左俣
二俣から踏み跡をたどり、50mで第四尾根上へ。
先行パーティーが見えます。彼らの2m下まで登ってロープを結ぶ。
C沢右俣から第三尾根へと続く赤褐色のスラブ状ルンゼ。対岸から見ると結構急ですが、Ⅲ級とのこと。
2ピッチ目のAカンテ
3ピッチ目のBカンテ。快適でした!
4ピッチ目のリッジ
Cカンテを前に小休止。→この後、大休止に変更となる…。
小休止後、松田さんがトップでCカンテを登り、確保体制を整えたところで先行パーティーのトップが凹角で墜落…。スタンスが崩れたとのことでしたが、カムがバッチリ効いていて大墜落は避けられました。ヘリが近づいてきたので救助要請したのかと思っていたら、遠ざかっていきます。携帯を見ると圏外でした。打撲で済んだのが不幸中の幸いでしたが、骨折でもしていたらと思うとゾッとします。
先に行ってくれとのことで、4人の視線を受けて石橋が慎重に凹角を進む。いやー、緊張しました…。
Cカンテ先の凹角。山頂はツルムの頭。
Dカンテは松田さんにお願いしました。
Dカンテ、本ルートの核心部。もちろんA0(笑)!せっかく持っていったのでアブミも使用しました(苦笑)。
Dカンテ先の終了点より。
上には縦走者の姿も。ザイルを解き、北穂~涸沢岳間の縦走路に合流しました。
縦走路よりツルムの頭を望遠。先行パーティ→後続パーティーも順調に歩を進めているようで一安心。しかし、彼らの帰幕は22時を過ぎていました…。お疲れ様でした!
前日のクラック尾根よりははるかに快適でしたが、全体的に岩が脆かったように思います。安定しているカンテ以外は細心の注意が必要なルートでした。