只今公開中の、~青春うたものがたり2~『幸せという名の不幸』は、あなたにとって、母と子の絆とは何なのか?あなたにとって、家族の存在とは何か?その人間(ひと)としての答えを一緒になって考えさせてくれる、“人間の生”というものが作り出す幸と不幸のヒューマニズムに溢れた作品です。また同時に、人の運命って一度狂ってしまうとこんなにもさまざまな束縛や、抑圧による非人間的状態に晒されてしまうのか?と思わなくならざるを得ないような、その人が持つ宿命の陽と陰とを関係を一人の女性の人生を通じて見せてくれる涙と感動の作品でもあります。
企画 / 下家 猪誠 作 / 猪 寿
第3話/ 女としての人生の最初の不幸
~クリスマスイヴの夜のプロポーズの解消~
♪こんな寂しい夜だから
Lost love 失恋したての こんな寂しい夜だから
少しくらいお酒を飲んで グチってもいいでしょう
こんな日くらい 意地悪な恋の神様だって 許してくれるでしょう
Broken heart 孤独な胸のうち 誰かに分かって欲しくて
仲のいい友達に電話を入れたけど 留守電コール
今日はクリスマスイヴだもの こんな男と女が恋愛(こい)の魔法にかかって
夢の中を旅する夜に 家なんかにいるわけがないわよね
「あの娘は私と違って、モテるんだもの・・・」
化粧を落とす鏡の中の ah自分に自分で失恋話している
そんな姿が悲しくて ah勝手に涙が溢れてくる
Anyone is good It is good only tonight.
ああ誰か今夜だけでいいから 何も言わずにその温かい腕の中で眠らせて欲しい
更さんは、僕がFacebookの友だちの中で唯一“女子大生”に間違えた、とても清楚な美しい方です。でも、その一方では、楽しくて愉快な方です。だから、僕はそんな更さんの両面を持ち合わせた人間性が大好きです。ただ、ひとつ怖いのは、僕が更さんを“女子大生”に間違えたら、それに連動して私も“女子大生”だと言い張っている人物がいます。その人の名は、井町修子といいもと東宝映画に勤務し、さまざまな映画やイベント、展示会などの企画やプロデュースなどに携わって来たという、とても更さんと大の仲良し(僕とも仲良しです。)のちょっと風変わりの、ミステリアスな女性です。(笑う)それにしても、更さんって本当の生の姿って、どのくらいの年齢に見えるのでしょうね。
◎プロフィール
出身校: 帝塚山学院短期大学
居住地: 奈良県奈良市
血液型: O型
出身地: 大阪府大阪市
誕生日: 5月22日
ウェブサイト
http://facebook.com/sara.takeuchi
メールアドレス
sanat522@yahoo.co.jp
「乾杯!」
「乾杯!」
この日はクリスマスイヴだったが、二人がこうしてデートをして食事をするのが、やはり母洋子が脳溢血で倒れて入院してから約三ヶ月ぶりということと、彼女が入院したのをきっかけに、彼にプロポーズの返事を求められても、なんだかんだと理由をつけては彼への返事を半年以上も引き伸ばして来たこともあり、なんとなく周囲の客の華やかさに比べて、当初から二人の会話は盛り上がりに掛けていた。
ただ、まだこの時点ではありさは自分に降りかかる、この直後の最初の女としての人生の不幸に気付いていなかった。
その後、頼んでいた上天麩羅定食が来たが、翔太から何か話し掛けて来るわけでもなく、ただ無言のままで食べて飲んでいるというだけで、相変わらず二人の話が一向に盛り上がることはなかった。
そうなるとやはり気になるもので、今日二人が会うことの本当の目的について、ありさが思い切って翔太に尋ねてみることにした。
「今日は、きっと私は翔太がクリスマスイヴだから気遣って誘ってくれたんだろうと思っていたけど、さっきからいつもと違って落ち着きがない翔太の行動を見ていると、もしかして本当はほかにも何か話があるんじゃないの?」
「実は、そうなんだ・・・」
「ありさにいつ話そうかと思って、ずっとそのタイミングを見計らっていたんだけど、なかなか話すチャンスがなくてね・・・」
「だから、君の方から聞いてくれたので、内心ホッとしているとこなんだ・・・」
「やっぱりね・・・で、話ってなに?」
ありさが、そう言って翔太に尋ねた瞬間、一瞬のうちに彼の顔色は熱でもあるかのように赤みがさし表情が険しくなった。
そして、翔太の口から次に出た言葉は、さすがにありさも予想もしていないことだった。
「ありさには悪いんだけど、ずっとこのままの状態で二人が付き合いを続けていても、君のお母さんの病気が感知し君の心の整理が付かない以上は、きっと今後のことを考えると上手く行かなないと思うし、お互いに重荷になるだけだと思うんだ・・・」
「それって、分かりやすく言うとどういうこと?」
「僕が君にプロポーズしたことを、一回白紙にしてもらいたいんだ・・・」
「そして、今後はただの友達として付き合いたいんだ・・・」
ありさは翔太のその言葉を聞いたとたん、何か大きな鈍器物でも殴られたかのように、もの凄い衝撃を受けて頭の中が真っ白くなり、今の彼の言葉が本当は聞き違いであることを願うと同時に、もう一方の自分自身の中には、再び自分が傷つく同じ言葉を聞かなければいけないという怖さがあったが、あえて彼に尋ねてみることにした。
「今の話って、私とのプロポーズを解消して、別れたいということ・・・」
「そいうことだね・・・」
「・・・・・」
再度、ありさは自分の方から尋ねたにもかかわらず、まったく翔太の口から同じ言葉が繰り返されたのを聞いて、さっきにもまして体中がブルブルと震えて胸の鼓動が大きく波打ち、今にも心臓が爆発しそうになるくらいの大きなショックを受けた。
だが、たとえ自分がどんなに傷つきショックを受けたとしても、いくら母親の洋子の病気のせいだとはいえ、これまでの自分の翔太に対する身勝手すぎる行動のことを考えると、この場で彼の言葉に反発して何かを言い返えせるだけの材料は、どう思いを巡らしても何ひとつとして見つからなかった。
それだけに、この場では何の言い訳もせずに、ただ単に彼の話す言葉を聞いているしかなかった。
帰る際、翔太がありさの帰宅する電車の乗り場である、新宿駅の地下鉄丸の内線の改札口まで送ってくれたが、その歩いてる最中に二人が何かを話すことはひと言もなかった。
それは、ありさ自身の中にこれ以上翔太と何かを話しても、彼に何かを話せば話すほど、自分が何か言い訳をしているような感じがして、よけいに惨めになるような気があったからである。
翔太と別れた後の帰宅途中の電車の中では、ほとんどの乗客がクリスマスイブということもあり、酒に酔っ払って大はしゃぎをしているのに反して、ありさ一人が別の空間にでもいるように、翔太にこれっぽっちも予想もしていなかった別れ話をされたあまりの心の動揺から、もう実際には自然に溢れ出して来る涙を堪えるのは限界に達していた。
だが、大勢の乗車客の前でボロボロと涙を流して、大声を出して泣き喚くわけにもいかず、ただひたすら酒に酔った振りをして下を向いて、じっと涙が溢れ出して来るのを堪えていた。
さらに、ありさが自分のことを不幸な女だと哀れんだのは、母親の洋子は脳溢血で入院中だったし、幼稚園の頃から大親友の明日香の携帯に電話しても留守電になっていて、今日の彼女の心の苦しみを、誰一人として聞いてくれる人がいなかったことである。
そのために、これも不幸の星の下に生まれた運命なのだろうか・・・ありさは自分ひとりで、この悲しみを乗り越えるしかなかった。
あなたの愛で
福島の地を「ひまわり」の花でいっぱいにさせてください
あの世界一美しいと言われている四季と、もう一度日本中に笑顔の花を咲かせるために・・・・・
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下家 猪誠