僕たちの失敗 4 / 続編

僕たちの失敗 4
作 / nana℃

千草は大学のあるサークルに入り、新しい彼氏を作った。

僕は少しだけホッとした。

大学の近くにある食堂のオムライスの大きさったらないわ

千草は大袈裟に両手を使って楕円を描く。

春夏はクスクス微笑った。

季節は少しずつ夏に近づいていた。

僕はえみちゃんと歩いた夏の空を思い出す。

手をつなぎたくなる。

えみちゃんの記憶はまだ途切れ、途切れのままだった。

夏の海って苦手だわ

春夏が飛行機雲を追いかけながらつぶやいた。

海、行こうよ

千草が春夏の横に座り、二人は双子のように空をみつめる。

俊に聞いてみるよ

青い空はどこまでも青く透き通り、僕は思わずあくびをした。

置いてきぼりになったままの

小さな箱の中には

かつて夢や希望や愛なんてものが入っていて

そのひとつひとつを大切にできなかったのは

きみのせいじゃない

僕のせいじゃない

さよならの言葉もなしに

去っていった思い出には

きみの笑顔や優しさやぬくもりが残っていて

そのひとつひとつを拾い集めたら

またきみに会いたくて

僕は弱虫なまま

どうせそんなもんだろ

そう言ったらきみはまた哀しい目をするのかな

永遠なんてないんだよ

それでもいいと思えた日を僕は忘れないよ

次回に続く

本作品「僕たちの失敗」は、「僕が死んだ夜」の続編です。


プロフィール


名前:魔女っこ kirara・＊★

性別:女性

現住所:大阪府

誕生日:09月22日

自己紹介:nana℃(ななど)といいます。

小説、脚本、音楽関係のお仕事などをしています。

今日の話題

―海を渡った大きな夢への挑戦!!その2―

花ちゃんのもうひとつの奇跡を起こす神通力とは、すべてのことに物怖じしないでぶつかって行くことと、自分の思いや夢を成し遂げるためには、それが国内であろうが外国であろうが、どこにでも出掛けて行って誰とでもすぐ仲良くなり、相手を説得するという凡人にはとても真似出来ない、凄い特技を持っているということです。私が花ちゃんに何かあるたびに、「悪いけど、電話やメールではこれ以上あなたの意思を相手に伝えるのには限界があるし、もう説得することは無理だと思うよ・・・」と言うと、「じゃあ、○月×日に私がそちらに行くから、一緒に説得してよ・・・」というその凄さには、いつも圧倒されっぱなしです。（笑う）
彼女の、そんな物事に対して常にポジティブな思考が、大勢のみなさんの心を動かしたり賛同を得たりして、今回の絵本の出版とアニメ化に繋がって行ったことは言うまでもありません。

 





『海の向こうにかかる虹』

花ちゃんのボランティア活動情報ブログ「想い出日記」
http://profile.ameba.jp/hanachan-234/

一口メモ


アメーバーブログ「おとぎのお家と仲間たち」
http://ameblo.jp/phoenix720/

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ULTRA BLUE 宇多田ヒカル EMIミュージック・ジャパン このアイテムの詳細を見る

一口メモ

宇多田ヒカルというと、1stアルバムの『First Love』が、いきなり国内外で約1000万の超メガヒットになる売り上げをし、彼女がそれをきっかけに日本の音楽業界で神話的な存在になり、日本の音楽史上歴代1位のとなる超スーパースターになったことは、あまりにも有名な話です。しかし、彼女の本当の才能を開花させる基本は、彼女自身が幼い頃からアメリカンスクールに通い、唯一世界に通用する歌や映画づくりやショービジネスの本場であるアメリカで生活していた、“帰国子女”であったということではないでしょうか。そして、それが世界の音楽市場の厚い壁を突き破ると同時に、日本での“R&B”の彼女独特の“音楽の世界”を生み出し、超スーパースター「宇多田ヒカル」という、日本一のブランド名が創りあげられる、大きな要素になっているような気がします。


当関連ブログ

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エキサイトブログ「おとぎのお家と愛の歌」
http://ainouta333.exblog.jp/

僕たちの失敗 3 / 続編

僕たちの失敗 3
作 / nana℃

久しぶりに開けた扉の向こうは二ヶ月前となにも変わっていなかった。

友紀の部屋には楽譜が何枚か落ちている。

春夏が買ってきた惣菜を口に入れて三日ぶりの食事をとる。

カーテンがゆらゆらと揺れる。

僕はえみちゃんを想った。

記憶が戻り始めています

脳外科医がそう僕らに告げたときひやりとしたのは僕だけではないはずだ。

誰もがよぎる。

友紀のことを思い出すのではないかと。

口を開けば彼女は犯罪者だ。

僕はいくつかのＣＤを渡した。

ハウスとかトランスとかクラシックからは掛け離れた音楽だ。

彼女はあまり好きじゃないと言った。

それでも聴き続ければ彼女の耳も慣れてきてハウスはよく聞く音楽へと変わった。

千草はとてもうれしそうに体を揺らした。

置いてきぼりになったままの

小さな箱の中には

かつて夢や希望や愛なんてものが入っていて

そのひとつひとつを大切にできなかったのは

きみのせいじゃない

僕のせいじゃない

さよならの言葉もなしに

去っていった思い出には

きみの笑顔や優しさやぬくもりが残っていて

そのひとつひとつを拾い集めたら

またきみに会いたくて

僕は弱虫なまま

どうせそんなもんだろ

そう言ったらきみはまた哀しい目をするのかな

永遠なんてないんだよ

それでもいいと思えた日を僕は忘れないよ

次回に続く

本作品「僕たちの失敗」は、「僕が死んだ夜」の続編です。


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―海を渡った大きな夢への挑戦!!その１―

花ちゃんのもうひとつの奇跡を起こす神通力とは、すべてのことに物怖じしないでぶつかって行くことと、自分の思いや夢を成し遂げるためには、それが国内であろうが外国であろうが、どこにでも出掛けて行って誰とでもすぐ仲良くなり、相手を説得するという凡人にはとても真似出来ない、凄い特技を持っているということです。私が花ちゃんに何かあるたびに、「悪いけど、電話やメールではこれ以上あなたの意思を相手に伝えるのには限界があるし、もう説得することは無理だと思うよ・・・」と言うと、「じゃあ、○月×日に私がそちらに行くから、一緒に説得してよ・・・」というその凄さには、いつも圧倒されっぱなしです。（笑う）
彼女の、そんな物事に対して常にポジティブな思考が、大勢のみなさんの心を動かしたり賛同を得たりして、今回の絵本の出版とアニメ化に繋がって行ったことは言うまでもありません。

 





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宇多田ヒカルというと、1stアルバムの『First Love』が、いきなり国内外で約1000万の超メガヒットになる売り上げをし、彼女がそれをきっかけに日本の音楽業界で神話的な存在になり、日本の音楽史上歴代1位のとなる超スーパースターになったことは、あまりにも有名な話です。しかし、彼女の本当の才能を開花させる基本は、彼女自身が幼い頃からアメリカンスクールに通い、唯一世界に通用する歌や映画づくりやショービジネスの本場であるアメリカで生活していた、“帰国子女”であったということではないでしょうか。そして、それが世界の音楽市場の厚い壁を突き破ると同時に、日本での“R&B”の彼女独特の“音楽の世界”を生み出し、超スーパースター「宇多田ヒカル」という、日本一のブランド名が創りあげられる、大きな要素になっているような気がします。


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僕たちの失敗 2 / 続編

僕たちの失敗 2
作 / nana℃

リーからの手紙はもうすでに六通になっていた。

英語で書かれたものが多い。

彼女は孤独だと言った。

俊と結婚したばかりなのにすでに歪みが生まれていると彼女は言う。

歪みか。

僕は僕らが作り上げてしまったいくつもの歪みに嘆く。

取り返しのつかない、代えがきかない魂や人生に涙した。

千草の友達、春夏はよく絵を書いてくれた。

春と夏という漢字を使って《はるな》。

しかし冬が似合う女の子だった。

いつも僕の隣に座り、病室から見える風景を粉雪まみれにしたり、木々を枯れさせたりした。

春夏は絵を描かなければ生きていけないと言った。

絵を描くという脅迫観念に支配されていると。

その瞳はとても美しかった。

置いてきぼりになったままの

小さな箱の中には

かつて夢や希望や愛なんてものが入っていて

そのひとつひとつを大切にできなかったのは

きみのせいじゃない

僕のせいじゃない

さよならの言葉もなしに

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きみの笑顔や優しさやぬくもりが残っていて

そのひとつひとつを拾い集めたら

またきみに会いたくて

僕は弱虫なまま

どうせそんなもんだろ

そう言ったらきみはまた哀しい目をするのかな

永遠なんてないんだよ

それでもいいと思えた日を僕は忘れないよ

次回に続く

本作品「僕たちの失敗」は、「僕が死んだ夜」の続編です。


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小説、脚本、音楽関係のお仕事などをしています。

今日の話題

―海を渡った大きな夢への挑戦!!その１―

私は、ボランティアを通じて、ある一人の女性とめぐり逢いました。その女性は花ちゃん（ニックネーム）と言って、何百冊という手づくり絵本を作ってはその貯えたお金でインドネシアの貧しい子供たちのために教育費や生活費の面倒を個人的にみている、ボランティア活動をしていました。その花ちゃんに、「あなたの、最終的な夢はなんですか？」と尋ねたところ、「自分がボランティア活動やっている、インドネシアの貧しい子供たちに日本の子供たちと同じように勉強ができるための学校を作ってあげたい・・・」との答えが返って来ました。その彼女の大輪の思いは、まるで天界の神に導かれて奇跡でも起こすかのように、いつの間にか私はもちろんのことですが、“恋人よ”の歌のヒット曲でよく知られている五輪真弓さんやインドネシア大使館、そして私と親しくしてもらっているＮＨＫみんなのうたの“北風小僧寒太郎”やイソジン“かばの親子”などのアニメ作家及びキャラクター作家である月岡貞夫宝塚造形大学教授などの心を動かし、彼女の手づくり絵本の『海の向こうにかかる虹』の一般書籍（絵本）としての発売、アニメ化へと進んで行きました。

 





『海の向こうにかかる虹』

花ちゃんのボランティア活動情報ブログ「想い出日記」
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一口メモ

只今、アメブロ掲載中の作品『幸せという名の不幸』のストリーづくりにおいて、現在当OCNCafe「Fairy Land」を訪れたみなさんの中で、毎回もっとも印象深いHNや面白くて楽しかった足跡メッセージを選ばせて貰い、訪問者のみなさんとの親睦ための交流の輪をよりもっと楽しくて大きなものにしていくために、当ブログと当Cafeを連動させたひとつのエンターテイメントプレイとしまして、本作品のストリーの中に加えて掲載しご紹介させていただいています。そのHNや足跡メッセージの内容が掲載されています部分は、すぐにその当事者本人が閲覧できるように、赤い文字で記述しています。

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一口メモ

宇多田ヒカルというと、1stアルバムの『First Love』が、いきなり国内外で約1000万の超メガヒットになる売り上げをし、彼女がそれをきっかけに日本の音楽業界で神話的な存在になり、日本の音楽史上歴代1位のとなる超スーパースターになったことは、あまりにも有名な話です。しかし、彼女の本当の才能を開花させる基本は、彼女自身が幼い頃からアメリカンスクールに通い、唯一世界に通用する歌や映画づくりやショービジネスの本場であるアメリカで生活していた、“帰国子女”であったということではないでしょうか。そして、それが世界の音楽市場の厚い壁を突き破ると同時に、日本での“R&B”の彼女独特の“音楽の世界”を生み出し、超スーパースター「宇多田ヒカル」という、日本一のブランド名が創りあげられる、大きな要素になっているような気がします。


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僕たちの失敗１ / 続編

僕たちの失敗１
作 / nana℃

目を覚ましたくはなかった。

真っ白な壁や茶色い丸テーブル、鮮やかな色をした果物、白に映えるものばかりが置かれた４畳の病室は心まで無色にする。

えみちゃんは植物人間になった。

あたしのこと覚えてる？

千草は毎日僕に会いにきてくれる。

僕はその度に何度か頷いた。

雄祐がつかまったよ

そうか

うん

大丈夫？

うん

千草の声はいつになく頼りない。

僕は千草の剥いてくれた林檎を口に入れた。

えみちゃんの母親が僕に声をかける。

えみは犯罪者なのよね

なぜそう思いますか？

友紀さんを殺害したとあなたと出かける前に弟に告白したんです

そうですか

弟が殺され、姉が犯罪者で逃亡を試みた男は、なにを思っているのだろうか。

とても不幸かもしれない。

友紀さんを殺したのは、僕ですよ

え？

僕です

千草は何も言わなかった。

置いてきぼりになったままの

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きみのせいじゃない

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次回に続く

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一口メモ1

凄いですね。花ちゃんの手づくり絵本「海の向こうにかかる虹」が一般発売やアニメ化が決まったとたん、どうやら全国の大勢のみなさんから祝福と声援の嵐のようです。この花ちゃんの様子を見ていますと、自分の夢を完成させるためにはその大きさには関係なく、自分がどれだけその夢に対して愛情と情熱を掛けられ、その愛情と情熱でどれだけの人の心を動かせるかということではないかと思います。

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宇多田ヒカルというと、1stアルバムの『First Love』が、いきなり国内外で約1000万の超メガヒットになる売り上げをし、彼女がそれをきっかけに日本の音楽業界で神話的な存在になり、日本の音楽史上歴代1位のとなる超スーパースターになったことは、あまりにも有名な話です。しかし、彼女の本当の才能を開花させる基本は、彼女自身が幼い頃からアメリカンスクールに通い、唯一世界に通用する歌や映画づくりやショービジネスの本場であるアメリカで生活していた、“帰国子女”であったということではないでしょうか。そして、それが世界の音楽市場の厚い壁を突き破ると同時に、日本での“R&B”の彼女独特の“音楽の世界”を生み出し、超スーパースター「宇多田ヒカル」という、日本一のブランド名が創りあげられる、大きな要素になっているような気がします。


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