うちのトイレは「自動でフタが開き、勝手に流してくれて、静々とフタが閉まる」どっこも触らないで済む仕様になっている。
前の家は、そうは行かず、フタの端を多人数が触るのがどうも嫌だった。家族と言えども、仕事、学校、職場とどこで何を触ったかわからん人の触ったものを触るのは、潔癖症の私にはコタエルのだ。
潔癖の癖に、部屋はぐちゃぐちゃ、納戸は毛糸と布きれが山積みだけど。
なので、ここに引っ越しする時「トイレは絶対オートじゃないと嫌」と、そろそろ出始めたオートマチック式にしたのは言うまでもない。
で、先週末にも、何気なくトイレに入ったら、フタがパッカーンと開いていたのである。私の前にここに入ったものは居ないのに?
暫く様子見しましょうと夜迄待ったが「ぱっかーん」のまま。
夕食時に息子に「お兄ちゃん、三階のトイレのフタ開閉装置壊れてるね。開けっぱになってるよ」
「なんやて?!そらお母さんの見間違いちゃうか?」とけんもほろろっちゃあこの事でぃ。おっかさん、とうとうボケタとでも言いたそうな顔なので、もうそれ以上は言わなかった。
そして、土曜日日曜日と過ごして、月曜日に「兄ちゃん、開いてるやろ?」
「ええ?ん・・・開いとるな」だけ言って仕事へ行ってしまった。
さあ、どうしたものか、これは取り付けてまだ4年しか経ってないのに、そんな早く壊れちゃイカンじゃないの。
トイレに篭り、しげしげとフタの裏を見ていたら、フリーダイアルが書いてあった。
しめしめとトイレからTOTOへ電話。
「只今大変込み合っております」でも「ご相談は1を」でも何でもいい、だって無料だもの。
それでも20分位で、漸く人間の若い(であろう)オペレーターに繋がった。
「お客様、どうされましたか?」
「ああ、お尋ねしますが、うちのトイレ全自動ですが、2日前からフタが開いたままなんですよ」
「承知しました。フタにカバー等付けておられますか?」
「いいえ、付けてません」
「そうですか・・・・」←多分ね、カバーとか付けてたら「それが原因ですっ」と言いたかったんだろうなあ。
「では、一度電源をお切り下さい。10秒程で、もう一度電源を入れてもらえますか?」
「え!?電源・・ですか。はい、ちょっと待って下さいね」と裏側へ潜りこみ電源を引っこ抜く。
「こうしてお話している間に10秒経っておりますのでね、コンセントさして頂けますか?」
「はぁ、ちょちょっと待って下さいね」と又トイレの裏側の電源を入れる。でも「ぱっかーんのまま」
「開いたままですけどねえ・・・」
「さようですか、一旦トイレから出てお待ち下さい」 ぎょ、私がトイレの中に居るって、何でわかるの?
あ、電源抜き差ししたからか!
「閉まりませんけど」
「それでは、明日にでもメンテナンスの者を行かせますので、お名前とご住所をお願いします」と言われ、廊下でつらつらと話して電話を切った。
振り向いたら「フタが閉まっていた」え!何でなんで~?とどたどたとトイレに入ったら、いつものように「しずしず」とフタが開いた。きゃ~~TOTOに電話しなくっちゃ。明日誰か来てもらったら申し訳ないし。
又フリーダイヤルを回し、「すみません、治りました」と電話を持ったまま、米つきバッタのように謝る私。
声は違うおねえさんだったけど「今後も当社の製品を宜しくお願い致します」なんて言われちゃった。
は~恥ずかす。
つまりが電気製品が故障したら、コールセンターへ電話する前に「電源の抜き差しをしてみる事が必須」と言いたかっただけなのである。え?それって常識?マジでっか。知らんかったわ~~。