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夜明け
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鳥達の格好の餌になっている南天
何の変哲も無い日常生活の中で毎日が過ぎていく。
昨日も今日も同じ事の繰り返し
然りとて変化を求めようとの思いも無く日数だけが消化されていく。
単調な毎日の中でも自然に耳を傾けて目を見開いている自分に気が付くのです。
小4の孫が入学して暫く後 今まで自分の名前を「くん」付けで呼んでいたのが
「オレ」と放った言葉に新鮮な驚きを覚えたのです。
そんな思い出が蘇ったのは
不定期で新聞に掲載されている いきものががりのリーダー水野良樹のエッセイを読んだからです。
彼の文章は以前から惹かれる語り口があって毎回楽しみにしていたのです。
今回は「主語の変化に見る成長」と副題が付けられて
彼の幼稚園児の息子が「ちゃん」付けで自分のことを言っていたのが
「僕」では無く「オレ」と言った事に驚きと同時に息子の成長を感じたという
保育園や小学校入園入学という環境の変化で「僕」や「オレ」になり
年齢を経て大人になれば「私」を使うときが訪れる
気心に知れた人達の間では「オレ」を使っている人でも場面によっては
「私」を使ったり 自分のことを自分の名前以外で表現したときに
社会に踏み出す一歩が始まって居るのだと
「オレ」という孫も主語の使い分けをしながら成長していくのだろうと思いながら。