海辺の町から

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主語の使い分け

2022-01-17 13:39:02 | 日記

  夜明け


  鳥達の格好の餌になっている南天


何の変哲も無い日常生活の中で毎日が過ぎていく。
昨日も今日も同じ事の繰り返し
然りとて変化を求めようとの思いも無く日数だけが消化されていく。
単調な毎日の中でも自然に耳を傾けて目を見開いている自分に気が付くのです。

小4の孫が入学して暫く後 今まで自分の名前を「くん」付けで呼んでいたのが
「オレ」と放った言葉に新鮮な驚きを覚えたのです。
そんな思い出が蘇ったのは
不定期で新聞に掲載されている いきものががりのリーダー水野良樹のエッセイを読んだからです。
彼の文章は以前から惹かれる語り口があって毎回楽しみにしていたのです。
今回は「主語の変化に見る成長」と副題が付けられて
彼の幼稚園児の息子が「ちゃん」付けで自分のことを言っていたのが
「僕」では無く「オレ」と言った事に驚きと同時に息子の成長を感じたという
保育園や小学校入園入学という環境の変化で「僕」や「オレ」になり
年齢を経て大人になれば「私」を使うときが訪れる
気心に知れた人達の間では「オレ」を使っている人でも場面によっては
「私」を使ったり 自分のことを自分の名前以外で表現したときに
社会に踏み出す一歩が始まって居るのだと
「オレ」という孫も主語の使い分けをしながら成長していくのだろうと思いながら。

海辺の町に抱かれて

2022-01-13 20:03:41 | 日記

  裏山に登ってみると桜のつぼみが


  お昼をまわり定期船が帰って来ました


昨日は魚市場への出荷のため早起き。 
で今日はタイマーもセットせずにいたら8時を過ぎて目が覚めたのです。
寒い中孫達は学校に着いているのにと少々の罪悪感を感じながら
成長期には必要な試練なのだと勝手に納得して 自由気ままな生活をしています。
炬燵の守りをしていてもと一念発起
暮れには色付いていた伊予柑を取りに裏山まで出掛けました。
一人で持って帰れるだろうかとあらぬ算段をしながら
ナント収穫期が遅かったのか自然落下?して一個だけ収穫した有様です。
あとは一人で収穫するには手が届かずやむなく断念 トンビやヒヨドリに見守られながら
お昼の定期船を見送り枇杷や蜜柑や栗の木の剪定と下草刈りをしていました。
山を背にして腰を下ろしていると意外と暖かく冬の風を遮ってくれている。
間から吹き込む風は冷たくて波しぶきを伴っているけれど
山懐ってコンなんだろうかと暫し遠くの海を眺めている。
海辺の町はもう6世帯になってしまった 昔は学校もあったというのに。

新型コロナの感染力は凄まじく遂に当市の高齢者施設でのクラスターが発生 
落ち着いたら義母を見舞おうと思っていたのに
またしても延び延びになりサヨコさん何を思っているだろうか
未接種の私は諸手を挙げて行けないのです
又面会が厳しくなるのだろうか お義母さんごめんなさい。

親友

2022-01-11 16:50:43 | 日記

  北西の風が強く兎に角寒いです


  そんな中でも健気に咲いてくれています


一年に一度の賀状がお互いの安否確認だった。
大きな地震があれば心配して連絡をくれていた彼女
還暦の同窓会の折新幹線の駅まで迎えに来てくれた
温かな缶コーヒーとペットボトルをさりげなく渡してくれて
その彼女が高齢者住宅に入居したという
何年か前ご主人を亡くされ新築の家に一人で暮らしていたが
息子さん二人は都会で家庭を持ち
昨秋長男を亡くされ先に不安を感じたという
定年まで市役所で勤務され地元の語り部として意欲的に活動していたが
風邪から脳症を発症して半年間意識が無かった彼女
言葉や文字に後遺症を残していたけれど積極的なリハビリによって元気になっていた。
以来ボランティア活動が再び出来るまでになり
高齢者施設に入居するその様な歳でも無いだろうに
独りで暮らしているとは老いを早めてしまうのか
人のために頑張っていたのにショックを感じています。
「快適な暮らしの始まり楽しんでいます 雪が積もり春にはまだまだ遠いですが
健康長寿目指して頑張るつもりです 貴女もどうぞ生き抜いて下さい 貴女らしくどこまでも!!」
彼女の老いを認めたくないと返信を書こうと思います。

身の丈に合った暮らし

2022-01-08 10:10:28 | 日記

  7時35分発の定期船と共に太陽が顔を出しました


  菜園の隅に追いやられて


  暖かさに誘われてそら豆に虫が


昨日魚市場への出荷のため早朝より手伝い
今日はその分寝ようと遅くまで布団の中で沈澱を決め込み
7時も近くなると船のエンジン音が枕元に響いてくる。
団塊の世代以下の海辺の町になってしまったけれど
身体の動けるうちは働こうという人が多く
魚と野菜は結構間に合うし 新鮮な魚と無農薬の野菜を食べて
一週間分のお肉は生協で賄うのです。

雑踏の中に身を置いた若かりし頃 都会への懐かしさはあっても
今は原点回帰の面持ちです。
澄んだ空気の中で耳を澄ませば鳥たちの囀りを聴きながら
動物たちとの知恵比べはあってもこの地で良しとしています。

結婚当初嫌で嫌で堪らなかった海辺の町の暮らしが
年齢がそうさせるのか今は満更でも無く
贅沢な暮らしを望まなければそれなりの暮らしが出来るのです。
文明の利器をツールに繋がっていることが今の暮らしを豊かにしてくれて
友人との絆は何ものにも代え難いと思う日々の暮らしです。

又魚釣りをして下さい

2022-01-06 11:47:34 | 日記

  蝋梅が雨に打たれて


  セージも


  ステックセニョールを収穫せねば 
  

雨の中朝の定期船に乗られたFさん
暮れの手術予定をお正月自宅で過ごしたいと希望され明日の手術に向けて海辺の町を後にした。
紆余曲折あったけれどどうにか手術が出来る手はずになり
海辺の町の自治会が身元引受人となり夫が保証人になり此処までこぎ着けました。
一人暮らしのFさん胃壁まで癌が湿潤してステージ4 
手術よりホスピスを紹介されたらしいけれど
以前夫が大腸癌の手術をしたときの執刀医に巡り会い
夏からの放射線療法に薬物療法に向き合って来た結果がん細胞が少し小さくなって
手術が出来る見込みになったとか
手術前に手料理を食べて欲しいと思い暮れにはお節を詰めて
昨日は鯛のお刺身にアラの煮付け カマスの野菜盛りだくさんの南蛮漬け勝男菜の胡麻和え
キュウリと若布とチリメンの酢の物ブロッコリーとゆで卵の鰹節を加えたサラダを詰めて

Fさんは中学校の国語の教師だったので良く本を読んでおられた。
身体を壊され海辺の町を選ばれたのは魚釣りをしてノンビリ暮らしたかったのだとか
各地で災害が起きるとクラウドファンデングで寄付をされておられ
珍しい裾わけを戴いておりました。

もしもの時の献体もされ 半年の命の保証を医者から伝えられ
命の区切りをされると言うことは辛いだろうけれど
半年生かされたと喜んでいる姿に安堵したのです。
明日の手術の成功を祈って息子はお札を買い求めていました。
明日は氏神様に頭を垂れてこようと思っています。