・石蕗Japanese silver leaf つわぶき
キク科、ツワブキ属、日本原産の多年草、腎臓形の葉の裏に褐色の羽毛をもつ。濃緑色の葉に光沢がありツヤのある蕗という意味でこの名がある。暖かい関東以南、海辺の日陰を好みイシブキ、ハマブキ、ツヤブキともいわれ土手、林に自生するが栽培もしている。
秋に50cmに成長し黄色の花(頭状花)をつけ観賞用にも花の少ない時期の10月から翌年の1月に咲き冬の季語となる。
食用は、軟らかい春季3~6月に採取して旬で茎が特有の苦味のある風味で主に茹でて皮をむき水にさらしあく抜きしてきゃらぶきとして佃煮にする。和え物、味噌汁の実、炒め煮、煮物、塩漬けにも使われる。花、蕾も天ぷら、酢味噌合えなどによい。
昔からの薬草で腫れ物の吸出し、葉を火であぶり打ち身、肩こりの湿布に、根茎の乾燥品を漢名でタク吾葉(たくごよう)といい煎じて下痢、食あたりに利用していた。臭いの成分ヘキセナールHexenalという成分を含み抗菌作用がある。
100g中、茎葉(くきは)茹でてエネルギー16kcal、タンパク質0.3g、脂質0g、炭水化物4.4g、灰分0.3g、ナトリウム42mg、カリウム160m、食物繊維2.3gを含む。センキルキンSenkirkine(アルカロイド)を含み発がん性の指摘がある。
(初版2020,4,24)
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