・白樺の樹液飲用Drinking sap of white Birch しらかばのじゅえきいんよう
北海道で先住民族であるアイヌの人々の間で飲用、調理用としてイタヤカエデと共に白樺樹液を用いていたようです。
木の幹に穴をあけて、チューブを差し込むと、ポタポタと樹液が流れ出てきます。採液できる時期は、白樺の木が芽吹く早春4月からの3~4週間ほどの時期だけです。春になって白樺は、芽吹くのに雪解け水をぐんぐん吸い上げているようです。
樹液は日本だけでなく、ロシアやフィンランド、中国でも親しまれています。
メープルシュガーMaple sugarとして砂糖楓(さとうかえで)の樹液(サップ)から得られる甘味料で楓糖ともいわれよく知られます。カナダ、アメリカでも初春の一ヶ月ほどの短い期間に幹に穴をあけ液汁を採集しています。早春の短い期間なのです。
1本の木に穴は1つでシーズンが終わると、穴を殺菌して、木の栓でふさいでおきます。見た目はほぼ水でほのかに甘味が感じられ自然がもたらす健康飲料として愛されてきたようです。
そのまま楽しむもよいでしょう。
近年保存技術の確立により保存が可能になり時には珈琲やお酒の割り材にするもよしです。
自然界でボツリヌス菌(芽胞菌)は土壌や河川などに広く存在し、乾燥や熱に強い芽胞を形成する細菌で白樺の樹液の中にもと芽胞菌の混入の可能性があります。
ボツリヌス菌の毒素は80℃30分・100℃で数分以上で失活(しっかつ)、120℃4分間、あるいは100℃6時間以上で死滅殺菌できます。
加熱による成分変化が少なく様々に利用しています。
原液の成分は99.3%(水)0.7%(固形物:グルコース・フラクトース・有機酸・ミネラル・アミノ酸)程度として示しています。
白樺の樹液の成分の詳細が不明ですので砂糖カエデで代用比較としました。
砂糖楓(さとうかえで)の樹液で1kgのメープルシュガーを得るのに40から50リットルもの樹液を必要とし濃縮、精製して、メープルシロップ作られ、さらに煮詰めて蔗糖を結晶させメープルシュガーを得ています。
100g中に(エネルギー257kcal、水分33.0g、タンパク質0.1g、脂質0g、炭水化物66.3g、灰分0.6g、ナトリウム1mg、カリウム230mg、カルシュウム75mg、マグネシュウム18mg、リン1mg、鉄0.4mg、亜鉛1.5mg、銅0.01mg、マンガン2.01mg、
ビタミンA:0μg、ビタミンD:0mg、ビタミンE:0mg、ビタミンK:0μg、ビタミンB1:Trmg、ビタミンB2:0.02mg、ナイアシンTrmg、ビタミンB6:Trmg、ビタミンB12:0μg、葉酸1μg、パントテン酸0.13mg、ビタミンC0mg 、コレステロール0mg、食物繊維0g)を含みます。
カリウム(利尿作用)230mg、カルシウム(精神安定に関与)75mg、亜鉛(タンパク質の合成に関与)1.5mg、マンガン(骨、肝臓の酵素の活性化に関与)2.1mg程度です。
花より採取している蜂蜜では、100g中に(エネルギー294kcal、タンパク質0.2g、脂質0g、炭水化物79.7g[ブドウ糖36.20% 果糖37.11% ショ糖2.63%]、
灰分0.1【そば、しなのきなどの濃色0.2】g、ナトリウム7mg、カリウム13mg、カルシュウム2mg、マグネシュウム1mg、リン4mg、鉄0.8【そば、しなのきなどの濃色5.0】mg、亜鉛0.3mg、銅0.04mg、マンガン-mg、
ビタミンA:0μg、ビタミンD:0mg、ビタミンE:0mg、ビタミンK:0μg、ビタミンB1:0.01mg、ビタミンB2:0.01mg、ナイアシン0.2mg、ビタミンB6:-mg、ビタミンB12:0μg、葉酸1μg、パントテン酸0.05mg、ビタミンC3mg 、コレステロール0mg、食物繊維0g)を含みます。
さらに樹液を利用しているのにサトウヤシ(ココヤシ)がありました。主にマレーシアやインドネシアで栽培しています。ヤシ科の常緑高木です。花序(花をつけた植物の茎や枝)や幹の花軸から採取した樹液から砂糖を得ています。
樹液は15~16%のショ糖を含み、煮詰めると濃い褐色のヤシ糖ができます。
一般に樹液では、ミネラルを、蜂蜜ではミネラルは少なくビタミン類が多少あるのを特徴としているといえるでしょう。
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