[🍍🥭🍌トロピカルフルーツ] 食生活について語ろう

・🍍🥭🍌トロピカルフルーツTropical fruits とろぴかるふるーつ
　熱帯産の果物が技術の開発進歩により日本でも北海道を始めとして多くの地域で作られ始め今までのハウス栽培から工場での温度、日照の管理を行い栽培が進んでいます。
よく知られる果物としてバナナ・マンゴー・パパイヤ・🍍パインアップル・🥑アボガドがあります。

 
目新しいものにアセロラAcerora、アメダマノキStargooseberry、インドナツメIndian jujube、グアパGuava、サポジラSapodilla、サラッカヤシ/スネークフルーツSalacca palm、サントールSantol、シャカトウ／シュガーアップルSugar apple、ジャックフルーツ／パラミツJack fruit、スイカWatermelon、スターアップルStar apple、スターフルーツ／ゴレンシStar fruit、タマリンドTamarind、チェリモヤCherimoya、トゲバンレイシSour sap、ドラゴンフルーツ／ピタヤPitaya、ピタンガPitanga、ポメロPomello、ホワイトサポテWhite sapote、ドリアンDurian、パッションフルーツPassion fruit、パンノキBread fruit、マレーローズアップルMalay rose apple、マンゴスチンMangosteen、ランサ／ロンコンLangsat/Longkorn、ランブータンRambutan、レイシLychee、ローズアップル／レンブRose apple、ロンガン／リューガンLonganなどがあります。
　
 　暑い南国で育つ果物には、強い直射日光、紫外線から身を守る、細胞のダメージを防ぐ為に、抗酸化成分が活性酸素を除去し酸化防止に作用しています。色の濃い、カラフルなものが多く一般にポリフェノール類に多いのですが食物色素の葉緑素の緑色、タンニン、リコピン、ルティン、ビタミンＡ(βーカロテン)、Ｃ、Ｅ（トコフェノール）、クエン酸等が知られます。これらの成分をトロピカルフルーツには特に多く含んでいるようです。葉っぱ、緑黄色野菜の鮮やかな色も同じ理由です。このように、カラフルな色では、おおむね抗酸化作用が強いと言えます。 
さらに熱帯果樹の香りも個性的で、トロピカルフルーツ的特徴を有する香気成分として、海苔など海草の「磯の香り」の成分でもあるジメチルスルフィド(Dimethyl sulfide:DMS)、ジイソプロピルスルフィド（Diisopropylsulfide）等の含硫黄化合物が知られています。果実のおいしさに重要な香気成分は、ほかの食品と同様に多数の成分から構成しています。果実の種類が異なっても香気成分は共通することが多く、その量比、組成が異なることにより、それぞれの果実の香りとなります。

たとえば，柑橘類ではテルペン炭化水素やテルペンアルコールの種類や量が多く、りんご、いちご、バナナ、メロンなどはエステル類、モモはラクトン類が特徴的な香気成分であり、これらの香気成分はほかの多くの果実にも存在しています。
例えば、いちごとパイナップルの香気成分は共通のものが多く、その組成比が異なるだけであることがわかっています。両者の香気寄与成分は果実香を有する2-メチルプロピオン酸2-Methylpropionic acidおよびブタン酸Butanoic acidのエステルと、カラメル様、パイナップル様の4-ヒドロキシ-2,5-ジメチル-3（2H）-フラノン4-Hydroxy-2,5-dimethyl-3(2H)-furanone（フラネオールFuraneo）が共通しています。それらにヘキセナールHexenalやメチルブタノエートMethylbutanoate、2,3-ブタンジオン2,3-Butanedioneが加わることによりいちごの香りを形成します。パイナップルの場合は、ウンデカトリエンUndecatrieneのような特徴香成分やダマセノンDamascenoneが加わることによりパイナップル香気を形成しているのです。
ポポウ果実の主要香気成分はエステル化合物でガスの 79.8％を占め含有比の高いエチルヘキサノエイトEthyl hexanoate( リンゴ香)は、りんご、バナナ、パッションフルーツ、パイナップル、ドリアン等の香気成分です。
エチルブチレイトEthyl butyrateはキウイフルーツ、パッションフルーツ、ドリアンに、エチルアセテートEthyl acetateやメチルヘキサノエイトMethyl hexanoateはイチゴの主な香り成分です。3-ヒドロキシ 2ブタノン3-hydroxy-2-butanone(ヨーグルト香)はマンゴの主な香り成分です。このほか、カプリル酸(C8 酸)やカプリン酸(C10 酸)のエステルが高いのがポポウの特徴です。南方系の果実に 特徴的な含硫化合物の存在を示唆しています。
活性酸素(フリーラジカル)は、紫外線によって活性化します。特に植物、熱帯性植物では、日中紫外線を浴びつづけていることから活性酸素の害より身を守ることが必要になります。
抗酸化物質は、活性酸素を除去し、酸化するのを防ぐ物質です。植物に含まれる抗酸化成分は日光からの紫外線を浴びる植物の自己防衛の酸化防止に作用し一般にポリフェノール類に多く、苦味、渋みのもとになり野性種に多く栽培種には少ない傾向です。
 
バナナの果肉100g中でエネルギー86kcal、水分75.4g、タンパク質1.1g、脂質0.2g、炭水化物22.5g、灰分0.8g、ナトリウムTrmg、カリウム360mg、カルシウム6mg、マグネシウム32mg、リン27mg、鉄0.3mg、亜鉛0.2mg、銅0.09mg、マンガン0.26mg、

ビタミンＡ：(βカロテン当量56μg)5μg、ビタミンD：(0)μg、ビタミンＥ：0.5mg、ビタミンＫ：(0)μg、ビタミンＢ1：0.05mg、ビタミンＢ2：0.04mg、ナイアシン0.7mg、ビタミンＢ6：0.38mg、ビタミンＢ12：(0)μg、葉酸26μg、パントテン酸0.44mg、ビオチン14μg、ビタミンＣ16mg、食物繊維1.1gを含みます。
バナナの香気成分として230以上の化合物を明らかにしており成分の多くはエステル、アルコール、カルボニル類です。バナナ特有の甘い果実様を与える香気成分としては、酢酸Acetic acid、プロピオン酸Propionic acid、酪酸Butyric acidなどのアミルエステルAmyl acetate(酢酸アミル:バナナやリンゴに似た香り)あげられます。また、微量でも、完熟感を与える特徴的香気として、オイゲノール、オイゲノールメチルエーテル、エレミシンElemicin(ナツメグの持つ向精神作用の原因物質)などのフェノールエーテル類として存在しています。
 
日本で秋に収穫している梨の果肉100g中でエネルギー43kcal、水分89.0g、タンパク質0.3g、脂質0.2g、炭水化物11.3g、灰分0.3g、ナトリウムTrmg、カリウム140mg、カルシウム2mg、マグネシウム5mg、リン11mg、鉄0mg、亜鉛0.1mg、銅0.06mg、マンガン0.04mg、ビタミンＡ：(βカロテン当量[0]μg)[0]μg、ビタミンD：(0)μg、ビタミンＥ：0.1mg、ビタミンＫ：(0)μg、ビタミンＢ1：0.02mg(炭水化物の代謝に関与)、ビタミンＢ2：Trmg(成長作用)、ナイアシン0.2mg、ビタミンＢ6：0.02mg、ビタミンＢ12：(0)μg、葉酸6μg(アミノ酸、核酸の生成促進)、パントテン酸0.14mg、ビオチン0.5μg、ビタミンＣ3mg(鉄、ビタミンＥの吸収をよくする)、食物繊維0.9gを含みます。
 
柿の果肉100g中で甘がき生エネルギー60kcal、水分83.1g、タンパク質0.4g、脂質0.2g、炭水化物15.9g、灰分0.4g、ナトリウム1mg、カリウム170mg、カルシュウム9mg、マグネシュウム6mg、リン14mg、鉄0.2mg、亜鉛0.1mg、銅0.03mg、マンガン0.50mg、ビタミンＡ：35μg(βカロテン当量420μg)、ビタミンD：(0)、ビタミンＥ：0.1mg、ビタミンＫ：(0)μg、ビタミンＢ1：0.03mg、ビタミンＢ2：0.02mg、ナイアシン0.3mg、ビタミンＢ6：0.06mg、ビタミンＢ12：(0)μg、葉酸18μg、パントテン酸0.28mg、ビタミンＣ70mg、食物繊維1.6gを含みます。
 
フルーツの可食部で抗酸化作用のあるβカロテン当量、ビタミンE、ビタミンCの最も多く含んでいるものは、100g中で

βカロテン当量では100g中でアンズ1,500μg(ビタミンA効力125μg)、タンゼロ1,100μg(ビタミンA効力180μg)、パッションフルーツ1,100μg(ビタミンA効力92μg)、パパイヤ480μg(ビタミンA効力40μg)、柿70μgを含みます。

ビタミンEではオリーブ5.5mg、梅3.5mg、アボガド3.4mg、ドリアン2.3mg、アンズ1.7mg、

ビタミンCではアセロラ甘味種800mg、グァパ220mg、柿70mg、キウイフルーツ69mg、パパイヤ50mg、レモン果汁50mgです。

トロピカルフルーツといわれる熱帯、亜熱帯性フルーツに比較して温帯性のフルーツでは一般にβカロテン、ビタミンE、ビタミンCが低い傾向にあり、バナナの皮は厚く、パパイヤは皮は薄いですが果肉は色鮮やかでビタミンA、ビタミンCに富んで抗酸化力を発揮し共に強い日光からの紫外線を浴びる植物の自己防衛の酸化防止に作用しているのです。それぞれに子孫の存続のために、さまざまの抗酸化成分として働いているのです。
熱帯でも高地は乾燥しがちであり、また1日の寒暖差が大きく、そのため高地由来の果樹はこうした環境に適応するように防御法としてそなえていいました。耐寒性はあるとはいえませんがバナナでは、0℃の日があっても耐えることができるといいます。フェイジョアの原産地は南米の熱帯雨林地帯ですが、-10℃近くまで耐えることが出来るのです。他にもアフリカ産のケイアップル（別名:ウムココラ：Kei Apple）は-6℃まで、中米産のホワイトサポテWhite sapoteも-2℃まで耐えることもありますが、逆に多湿な高温環境に弱くなる傾向が見られます。 寒暖差が甘味を強くしているともいえます。
トロピカルフルーツというと一般的に色彩豊かなイメージをもたれるが、実際には緑、茶、黒、黄土色など地味な色の果実が占める割合が高いともいいます。スターフルーツやドリアンのように特異な形状が目立ち、エキゾチックな芳香や独特の風味を持つものが数多くあります。温帯樹に比べ、果実が大きくなる傾向で中でもパラミツは世界最大の果実と言われます。
 
　　人体で抗酸化力を作用させる酵素を作るためには、亜鉛、銅、鉄、マンガン、セレニウムのミネラルに加え、たんぱく質が必要になります。

体内にこれらの抗酸化酵素の原材料が十分にないと、体は抗酸化酵素のSOD (スパー・オキシド・ディスムターゼ)、酸化、還元に作用するグルタチオンペルオキシターゼ、カタラーゼを作ることができないのです。

栄養バランスの取れた食事を常に心がけたうえで抗酸化力のあるトロピカルフルーツをバランスよく摂取するようにしましょう。

 

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