・天草Ceylon moss てんぐさ
テングサ科、北海道以南水深5~15mの岩礁の海岸線で主に静岡、千葉、長崎、和歌山、高知で夏季の5~9月に採取、旬とする枝状をした紅藻類。おもにマクサを天草としているがほかにヒラクサ、オバグサ、オニクサ、キヌクサ等の種類がある。マクサは、夏に胞子を放出、秋に発芽して成長し高さ20cm、羽毛状に1mm~3mmの枝を多く出す。
採取したものを天日で乾燥、水洗いして脱色し黄色ないし淡黄色になったものが寒天(寒ざらしのところ天)、トコロテンに使われ養殖もおこなわれているが輸入物も多い。ゲル化する性質を利用し寄せ物、菓子、化学実験に幅広く利用している。
食物繊維は、角、糸寒天の水分20.5%で74.1%、トコロテンの水分99.1%で0.6%を含み寒天質と呼ばれるアガロペクチン30%、アガロース70%の2種類の多糖類、食物繊維が便通を整える。アガロースは、水溶性食物繊維で中性でゲル化、保水力が強い。天草素干し100g中でエネルギー144kcal、水分15.2g、たんぱく質16.1g、脂質1.0g、炭水化物53.8gを含む。
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