遠藤雷太のうろうろブログ

何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。

世界エイズデー シアター 2016『クリス・アザー・ストーリー』

2016-11-19 23:15:25 | 演劇を見てきた

2016/11/18

札幌在住のアメリカ人、クリストファー・マイルス・キングがHIVに感染し、1996年に生涯を終えるまでの手記を舞台化した話。

おおよそ20年前の出来事なので、HIVやエイズそのものについての情報は、そんなに目新しいことはなかったような気がする。

逆に、ほんの20年前の話なのに、しっかりと差別や、あまりに融通の効かない医療の問題があったことについては、いまいち実感がわかない部分なので、そのあたりを重点的に考えながら見る。

同性愛だけでも差別の対象にはなるので、そのうえ、よく知られていない重い病気になってしまったら、とてもしんどいと思う。当時はネットでもそこまで調べられないだろうし。

今はだいぶん良くなっているというけど、結局、エイズだけの知識じゃ不十分で、性教育とか、LGBTや同性愛の性交の知識とか、周辺まるごと学ばないと、こういう問題の本質にはたどりつきにくいような気がする。

※こういうのもあるんですね。「WORLD AIDS Day 2016 > ポッドキャスト

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片渕須直監督『この世界の片隅に』

2016-11-19 01:07:15 | 映画を見てきた

【映画予告編】『この世界の片隅に』特報/出演:のん(能年玲奈)|Movie Trailer 114sec

2016/11/18

・広島に生まれた「すず」が太平洋戦争の期間も日常を守ろうとする話。

・このヒロインがとにかくかわいい。

・今風ではないデフォルメの仕方で、ずっともちょもちょしている。

・『かぐや姫の物語』の赤子の雰囲気に似ている。

・方言が安定して気持ちよく、さすが能年玲奈だと思ったりしたけど、東北弁と広島弁じゃ、たぶん全然違う。

・淡々と話が進んでいるようで、情報量が多いし、表現も攻めている。

・繰り返される食卓のシーンがまったく飽きない。

・描かれていない部分で悲惨な目にあってる人がたくさんいるんだろうけど、刺激的な部分は極力押さえている。

・おそらく、今見るお客さんに合わせているんだと思う。

・逆に言うと刺激に頼らずに緊張感を維持している。

・粘り強く日常を重ねていて、単なる「悲劇」として見せていない。

・なので、反戦の押し付けがましい「メッセージ」はない。そのバランスがすごい。

・空襲中の空に水彩画を重ねる表現が美しいし怖い。

・もちょもちょした人間とは対照的に、戦艦や戦闘機描写が細かい。

・人間描写と全然違う描き方でちょっと偏執的。

・全体的に高畑勲っぽい雰囲気だけど、戦艦や戦闘機だけは宮崎駿っぽい。

・高畑勲が若返ったらこういう感じの作品を作りそう。

・というか、ふたりの感想を知りたい。

・すずを締め出した夫がひどい。でも悩んでいたことがあとでわかってよかった。

・頼りない性格のヒロインが、作品の大黒柱として堂々としている。

・彼女以外の人間が中心だったら、こんなに見ごたえのある作品にはならなかったと思う。

・さぎのところだけよくわからない。

・クラウドファウンディングで草の根的に作られた作品というのもすごい。実写ならともかく。

・エンドロールの「もし」を重ねた表現。最後まで丁寧。

・戦後70年以上経って『火垂るの墓』並みのクラシックが出てくるとは。

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