2024/1/7
・プロレスのインディー団体、新根室プロレスの休止と再開を追ったドキュメンタリー。
・他に見なきゃいけない映画は結構あるような気もするけど、SNSの告知を見てすぐチケットを購入。
・最初に創始者であるサムソン宮本選手と所属選手の紹介。
・リングネームのほとんどが何かのパロディ。不穏さと語感の良さで「MCマーシー」と「ロス三浦」が好き。
・所属選手のほとんどがプロレスとは無関係の仕事をしている。
・「メガネのプリンス」というキャッチフレーズのTOMOYA選手は建築業。メガネ屋ですらないのか。
・団体のモットーは「無理しない、ケガしない、明日も仕事だ」。興行も必ずこの言葉で締めくくられる。
・作中、何度も何度も同じフレーズが出てくる。
・憧れではなく共感。華やかなメジャー団体とは異なる、インディーらしい地に足の着いた掛け声。
・新根室プロレスを全国区にした、アンドレザジャイアントパンダ選手も、こういう雰囲気の団体だからこそ起用できたんだと思う。
・序盤はサムソン宮本選手が中心。玩具店経営。別に顔真似しているわけじゃないだろうけど口元が猪木っぽい。
・入場でロープに引っかかってしまうコミカルな動きが面白いけど、お約束にしては難易度が高そう。膝とか首とかやらかしそうでハラハラする。
・味のプロレスさんの四コマ漫画がスクリーンいっぱいに出てくる斬新な映画表現は初めて見たかも。
・団体において、いかに彼の存在が大きいかが語られた後で、新根室プロレスに試練が訪れる展開。
・大砂厚選手の家。見てはいけないものを見てしまったような気持ちになる。仲間たちは動じるでもなく、食事を置いて少し世間話するだけ。不思議な関係性。
・所属選手は若いころにイケてなかった人ばかりらしい。
・鴻上尚史さんの本で、役者の存在感は「その人の耐えてきた量」だと書いていた。正直、言葉の意味は消化できていないけど、もしかしたら関係あるのかも。
・終わってしまったかに見えた人たちが再び立ち上がる、ドキュメンタリーらしからぬ泣ける構成だった。
・特にサムソン宮本の最期の仕掛けが見事としか言いようがない。死せる孔明だった。
・ナレーションにプロレス好きのヤスケンが入っていたのも、ちょっとしたボーナスポイントだった。
※パンフがとても充実している。おすすめ。
(シアターキノ)
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