2024/12/1
・ロートレックは1864年生まれで1901年に死去。
・拠点はフランス、パリのモンマルトル。歓楽街の歌手や芸術家を題材にした作品が多い。
・同じ時代や地域で活躍した画家はたくさんいるが、その中でも独特の立ち位置にいる。と思う。
・今回も山田五郎さんの動画を見て臨む。
・若くして大腿骨の骨折という大怪我により、父親のような軍人になることができず、絵に熱中する。
・両大腿骨の骨折と言うから、大きな一回の事故でそうなったのかと思っていたら、異なる時期に左右それぞれの大腿骨を折ったらしい。そんなことあるのか。
・若い頃からの素描が多く展示されている。
・動物画家のルネ・プランストーに師事しているせいか馬の絵が多い。当たり前にうまい。単純な線で躍動感のある動き。
・約150年前の異国の鉛筆画なのに、どことなく既視感がある。日本のマンガっぽい。
・だんだん人間の作品も増えてくる。
・カフェ・コンセールの「ジャヌ・アヴリル」は、どういう体勢なのかよくわからないくらいだけど、躍動感があってかっこいい。一枚くれるならこの作品がいい。
・「プティ・カジノのコーデュー」で踊っている彼も、両手の位置が謎でコミカル。親しみやすい。
・ただ、光源が下にあるのか、ほとんど全員、肝試しで下から懐中電灯を当てられているような影がついている。
・作品自体は今もあちこちで目に入るし、直接的にしろ間接的にしろ、日本のマンガ家でロートレックの影響を受けていない人はあんまりいないのではと思ってしまう。実際、どうなんだろう。
・宣伝用のポスターでは主要な出演者の正面絵をそのまま描くけど、客席からの目線ではなく、完全に舞台裏、舞台袖から描いたようなバックステージ目線の構図も多い。
・有名な「ディヴァン・ジャポネ」も黒い手袋の女性を見送る女性の作品。黒い手袋でジルベールだとわかるので、明らかにただの背景ではない。
・歌手や芸人のような人に見られるような役割の人は、背中側から見たほうが人となりが現れやすいのかなと思った。演劇でも背中は大事。
・本展とは直接関係ないけど、藤原千也「太陽のふね」、砂澤ビッキアーカイブ経過報告展も良かった。
(12/5 札幌芸術の森美術館)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます