遠藤雷太のうろうろブログ

何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。

ノート・野田秀樹「売り言葉」(戯曲)05

2011-08-04 22:13:40 | 一人芝居
二十一世紀最初の戯曲集
クリエーター情報なし
新潮社



2011/8/2

一人芝居の登場人物で三人は多すぎるかもしれない。変化をつけるために、一人○役という選択肢があるのは確かだけど、そういうことをやりすぎると、「じゃあ三人芝居にすればいいんじゃないの」という話になる。
一人の人間が複数の役をやるという楽しさが見えればいいけど、「それ、話の都合で一人じゃできないんだよね」とか、「興行的に一人芝居と銘打っちゃったから仕方ないよね」という、作者の限界が見えてしまうと悲しい。
今回DVDを見ると、セリフはないものの、バイオリンを弾いている人がたびたび舞台上を歩き回っている。個人的な印象としては、「一人じゃ時間が持たなかったんだな」と感じてしまった。
こういうネガティブな印象を打ちのめすだけの強烈な「一人でやる理由」がないと、一人芝居は成立しないもんだろうと思う。もともと構造的に無理のある表現なんだから。
ちょっとその理由を時間かけて探すことにする。とりあえず、この作品はここまで。

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