2020/6/29
宮沢賢治の『月夜のでんしんばしら』をzoomを使って6人で読む朗読公演。配信。
ヨミガタリニストマッツさんによる『注文の多い料理店』の序文の朗読で始まる。
ちょっと芝居がかった読みと、背景との合成、画質の粗さまでバランスが取れていた。
本編も画面の暗さや演者の視線、担当の振り分け、動きなど、テキスト外の見せ方が練られている。チューニングがうまい。
夜、少年が電信柱の列の行進を目撃する話。
石川啄木の「かぞへたる子なし一列驀地(ましぐら)に北に走れる電柱の数」の影響があるらしい。
六人六様の良い声と、変わった状況、繰り返しのオノマトペがファンタジーとしておもしろい。朗読の楽しさを余韻にしてテキストに戻って読み返したりする。
朗読の良さと読書の良さは違うので、楽しみ方は合ってると思う。
むしろ、作品を知らない人は先に読んでいたほうが飲み込みやすいかも。
更に自分でも読んでおくと、読み手の技術が認識しやすいのでさらにオススメ。
(2020/6/13配信)
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