
2019/6/15
・従軍慰安婦の問題に対する歴史修正主義者たちの主張を紹介し、検証するドキュメンタリー。
・最初から英語、ハングル、日本語の字幕が飛び交っていてガチャガチャしている。
・学者やジャーナリスト、活動家などのインタビューをコラージュして作ったような感じ。
・もうちょっと対立を煽る構成なのかなと思ったら、思いのほか、彼らの主張をきちんと紹介している。
・虐殺者に武勇伝を語らせる『アクト・オブ・キリング』や、学者とホロコースト否定論者の裁判『否定と肯定』に近い感じ。
・『否定と肯定』のリップシュタットは、「ホロコースト否定論者にはディベートの場を与えてはいけない」と言っているけど、本作では逆のことをやっている。
・監督のインタビューによると、そういう風にしたのは「彼らは小さい集団ではなく、すでに社会のメインストリームにいる」のが理由。
・なので、ホロコースト否定論者が騒いでいた頃のドイツより、今の日本は状況が悪い。
・論点が多く、ついていくのが大変。なかなか不用意にこの論戦の中には入れない。
・ただ、みんな自滅していく。明らかに一発退場の発言が出てくる。このへんの見せ方は『アクト・オブ・キリング』。
・技術で中国や韓国は日本にはかなわない(だから日本は嫉妬されているのだ)というのは明らかに過信だし、ブスがどうとか、他人の本を一切読まない自称歴史家とか。
・理屈というより知性を疑うような言葉がぽろぽろ出てきくる。
・メインストリームにいると人間ここまで油断してしまうものなのか。安倍政権が終わったらどうするつもりなんだろう。
・せめてアーヴィンくらいは、ちゃんと喋れるようになってから表に出てきてほしい。
・で、そんな彼らが大切にしているのは、今の日本国ではなくて、大日本帝国のほう。
・今の総理大臣とセットで名前の出てくることが多い岸信介氏の話も、恐怖しかない。
・最初はぼんやり聞こえる『主戦場』のタイトルが、今まさに自分達の周りのことだとわかって背筋が寒くなった。
映画『主戦場』予告編

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