英検準1級&東大・京大・早慶の英語(英単語)は英英方式で突破できる!

英英思考を制するものは英語を制す。英英辞典とネイティブ向け読み物への早期移行が異次元の高速学習を可能にした。

無生物主語の構文

2007年09月30日 | その他
 英語の発想を体系化したものが英文法である以上、効率よく英語を習得するには英文法を避けては通れません。英文法に関しては古くからさまざまな解説書が出版され、「英文法解説」(金子書房)江川泰一郎著のようなロングセラーもあります。

 「英文法解説」では英語で多用される名詞構文に関しての解説が充実しており、学ぶところ大です。「名詞構文を理解すると,英語の学力は飛躍的に向上する」という指摘は、日本人英語学習者にとって不変の真理といっても過言ではありません。

 ただ古典的名著の限界で、「翻訳の技術」にかなり重点が置かれています。「無生物主語の構文は要するに日本語と英語の発想の相違を示すものと言えよう」という著者の認識はきわめて妥当とはいえ、「英語の発想をそのまま身につけてしまおう」という所までは至っていないのが「英文法解説」です。

 一例を挙げるならば、The beautiful sunny morning put him in a good mood.という無生物主語の構文は、「すばらしい日ざしの朝で,彼の気分はさわやかだった」と訳されています。しかしこの一文は、英語の発想通りに「すばらしい日ざしの朝は彼をいい気分にした」と理解すれば十分です。 

 英語の発想を身につけるという観点からすれば訳さないのがベストです。やむを得ず訳す場合にも、極力英語の発想と語順を尊重するのが英語思考を身につけるコツです。無生物主語の構文は旧来の日本語の生理に合わないものではあっても、日本語の論理に合わないものではありません。英語の発想が感覚的に不自然だからといっていちいち「自然な日本語」に直して考えるようだと、英語の上達は遅れます。
無生物主語の構文のような名詞構文が多用される英文を英語の発想のまま理解できるようになると、読解の精度も速度も増します。大切なのは翻訳することではなく理解することです。
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