英検1級、TOEIC900点を取るための効率的な学習方法を紹介するにあたって、いわゆる受験英語に対する批判は避けて通れません。英語を効率的に習得するには、入門期と通訳者・翻訳者のようなプロを除いては極力日本語の介在を抑えた学習をすることです。しかし大学入試英語においては古色蒼然たる英文和訳問題や和文英訳問題がいまだに少なくありません。
日本語を多用する英語学習になじんでしまうと、訳していてはスピードについていけなくなるTOEICや、全問が英問英答化された英検準1級以上で伸び悩むことが多く、英会話も苦手になる傾向が強いです。和訳や英訳などさせなくとも英語力のチェックは十分できるにもかかわらず旧態依然たる出題を続ける大学入試英語関係者の石頭ぶりにはあきれかえるしかありません。
とはいえ、受験英語の弊害を回避しつつ英語力を伸ばして、入試でも合格点を取る方法がないわけではありません。大学入試二次試験には悪問が少なくないとはいえ最近のセンター試験は良問化が著しいため、二次準備に取りかかる前にセンター試験での高得点を目指すという戦略はきわめて理にかなっています。センター試験と英検(準2級、2級)はレベルも問題形式も共通性が高いため、英検(準2級、2級)対策がそのままセンター試験対策になります。
英検準1級に関しては、大学入試対策としては難しすぎるという指摘もあります。しかし実際に出題された問題を見てみますと、たとえば2007年第一回の語彙問題25問のうち21問は単語力を問う問題で、うち16問(soothe, statistics, habitat, inevitable, sufficient, confide, stimulate, compensate, compliment, deprive, comprehensive, detect, exploit, deliberate, authorize, cultivate)は大学JUKEN新書「英単語ターゲット190 0」(旺文社)に収録されています。準1級語彙問題は傾向が変わりやすく、半分以上が大学入試レベルを超えた出題になるケースもあるとはいえ、準1級長文は素直な適語補充問題と英問英答問題が毎回出題されています。内容的にも難関大学の長文問題よりはるかにやさしいため、準1級長文で6~7割くらい取れるようでないと難関大学の合格ライン突破は困難でしょう。日本語が介在しない実用英検準1級長文問題は恰好の大学入試二次向け「英語対策」になります。6月の英検で準1級一次に合格できるくらいになってからおもむろに英文和訳や和文英訳といった実戦的「入試対策」を始めても、英検準1級レベルの素直な客観式長文問題が解けないライバルに負けるわけはありません。大意要約問題であれ下線部訳問題であれ、正確な読解力なしにテクニックを学んだところでそれは砂上の楼閣に過ぎません。
実用英検協会のサイトには「私の教え子の中には“英語試験マニア”が何人もいた。彼らの多くは大学進学のために大学入試センター試験を受験する必要があったにもかかわらず、高校3年の秋口まで英検などの検定試験や英語能力テストを数多く受験していた。彼らから、大学入試センター試験専用の勉強をもっとしておけばよかった、という話を聞いたことは今まで一度もない」という指摘がありました。英語力さえあれば入試対策などはそれほどしなくても突破できるのが大学入試英語です。大学受験対策に実用英検受験は大いにお勧めできます。
ただ実用英検の場合、合格ラインがかなり低く設定されているため、6割程度の得点で下の級に合格させられて上の級を受験して伸び悩む英語学習者が後を絶ちません。9割位コンスタントに正解できるようになってから上の級のレベルの英語に取り組むようにすると、同じ級を何度受けても落ちる英検難民になって英検協会のカモになることなく、スムーズに英語力を伸ばせます。ちなみに大学入試英語の場合ですと合格ラインは実用英検よりもさらに低くなっています。日本語がごちゃごちゃと介在していることに加えて5~6割取れればOKといった粗雑な受験英語をやってきた大学生が英語力を伸ばせなくなるのも無理はありません。
以下は、2003年のNews Archiveから選んだTIMEFORKIDSの写真入り記事で、それほど難しいものではありません。しかし高い精度で、できれば速く読む訓練を続けていくと英語力は順調に伸びていきます。ネイティブがネイティブのために書いた天然英語は、英検対策にもTOEIC対策にも大学入試対策にも有効です。
Should Kids Grade Kids?(TOEIC600点、英検2級~準1級レベル)
学童がテスト用紙を交換して採点するあり方をめぐって裁判が行われました。
☆入試頻出単熟語 court, according to, violate, correct, embarrassing, sue, apply
Silver Turns into Gold for Canada(TOEIC600点、英検2級~準1級レベル)
ジャッジの不正が発覚し銀メダルが金メダルになったカナダのフィギュアスケーターについての記事です。
☆入試頻出単熟語 share, debate, capture, award, suspend, involve, evidence, beat, protest, strip, confirm, complete, competition
Talking About Freedom (TOEIC600点、英検2級~準1級レベル)
米国最高裁判事が企画した「民主主義教室」についての記事です。
☆入試頻出単熟語 launch, serious, promote, appearance, exception, provide, opportunity, belief, share, society, value, theme, threat, come up with, focus, duty, moral, justification, principle, contain, constitution, religion, vote, obey, lawyer, abandon, temporarily, imaginary
日本語を多用する英語学習になじんでしまうと、訳していてはスピードについていけなくなるTOEICや、全問が英問英答化された英検準1級以上で伸び悩むことが多く、英会話も苦手になる傾向が強いです。和訳や英訳などさせなくとも英語力のチェックは十分できるにもかかわらず旧態依然たる出題を続ける大学入試英語関係者の石頭ぶりにはあきれかえるしかありません。
とはいえ、受験英語の弊害を回避しつつ英語力を伸ばして、入試でも合格点を取る方法がないわけではありません。大学入試二次試験には悪問が少なくないとはいえ最近のセンター試験は良問化が著しいため、二次準備に取りかかる前にセンター試験での高得点を目指すという戦略はきわめて理にかなっています。センター試験と英検(準2級、2級)はレベルも問題形式も共通性が高いため、英検(準2級、2級)対策がそのままセンター試験対策になります。
英検準1級に関しては、大学入試対策としては難しすぎるという指摘もあります。しかし実際に出題された問題を見てみますと、たとえば2007年第一回の語彙問題25問のうち21問は単語力を問う問題で、うち16問(soothe, statistics, habitat, inevitable, sufficient, confide, stimulate, compensate, compliment, deprive, comprehensive, detect, exploit, deliberate, authorize, cultivate)は大学JUKEN新書「英単語ターゲット190 0」(旺文社)に収録されています。準1級語彙問題は傾向が変わりやすく、半分以上が大学入試レベルを超えた出題になるケースもあるとはいえ、準1級長文は素直な適語補充問題と英問英答問題が毎回出題されています。内容的にも難関大学の長文問題よりはるかにやさしいため、準1級長文で6~7割くらい取れるようでないと難関大学の合格ライン突破は困難でしょう。日本語が介在しない実用英検準1級長文問題は恰好の大学入試二次向け「英語対策」になります。6月の英検で準1級一次に合格できるくらいになってからおもむろに英文和訳や和文英訳といった実戦的「入試対策」を始めても、英検準1級レベルの素直な客観式長文問題が解けないライバルに負けるわけはありません。大意要約問題であれ下線部訳問題であれ、正確な読解力なしにテクニックを学んだところでそれは砂上の楼閣に過ぎません。
実用英検協会のサイトには「私の教え子の中には“英語試験マニア”が何人もいた。彼らの多くは大学進学のために大学入試センター試験を受験する必要があったにもかかわらず、高校3年の秋口まで英検などの検定試験や英語能力テストを数多く受験していた。彼らから、大学入試センター試験専用の勉強をもっとしておけばよかった、という話を聞いたことは今まで一度もない」という指摘がありました。英語力さえあれば入試対策などはそれほどしなくても突破できるのが大学入試英語です。大学受験対策に実用英検受験は大いにお勧めできます。
ただ実用英検の場合、合格ラインがかなり低く設定されているため、6割程度の得点で下の級に合格させられて上の級を受験して伸び悩む英語学習者が後を絶ちません。9割位コンスタントに正解できるようになってから上の級のレベルの英語に取り組むようにすると、同じ級を何度受けても落ちる英検難民になって英検協会のカモになることなく、スムーズに英語力を伸ばせます。ちなみに大学入試英語の場合ですと合格ラインは実用英検よりもさらに低くなっています。日本語がごちゃごちゃと介在していることに加えて5~6割取れればOKといった粗雑な受験英語をやってきた大学生が英語力を伸ばせなくなるのも無理はありません。
以下は、2003年のNews Archiveから選んだTIMEFORKIDSの写真入り記事で、それほど難しいものではありません。しかし高い精度で、できれば速く読む訓練を続けていくと英語力は順調に伸びていきます。ネイティブがネイティブのために書いた天然英語は、英検対策にもTOEIC対策にも大学入試対策にも有効です。
Should Kids Grade Kids?(TOEIC600点、英検2級~準1級レベル)
学童がテスト用紙を交換して採点するあり方をめぐって裁判が行われました。
☆入試頻出単熟語 court, according to, violate, correct, embarrassing, sue, apply
Silver Turns into Gold for Canada(TOEIC600点、英検2級~準1級レベル)
ジャッジの不正が発覚し銀メダルが金メダルになったカナダのフィギュアスケーターについての記事です。
☆入試頻出単熟語 share, debate, capture, award, suspend, involve, evidence, beat, protest, strip, confirm, complete, competition
Talking About Freedom (TOEIC600点、英検2級~準1級レベル)
米国最高裁判事が企画した「民主主義教室」についての記事です。
☆入試頻出単熟語 launch, serious, promote, appearance, exception, provide, opportunity, belief, share, society, value, theme, threat, come up with, focus, duty, moral, justification, principle, contain, constitution, religion, vote, obey, lawyer, abandon, temporarily, imaginary
The program's theme is "whether these values can be seen as offering hope, not a threat, to the rest of the world."
offering hope がわかりません。
先日入試対策用の英作文問題集を読んでいたところ、英作文に当たっては和文和訳が必要、つまり日本語を英訳しやすいように書き直すことが必要という指摘がありました。これはプロ翻訳者のテクニックでもあり理にかなった英作文のやり方です。しかし和文和訳で英語力は伸びません。それよりは英語の発想になっているスラッシュ訳を英訳する方が効率よく英語力を伸ばせます。
とはいえ基本的には読解を中心にしたインプットを重視した方がいいと思います。たくさんインプットしていればそうそうおかしなことは書かなくなるのは日本語でも英語でも一緒でしょう。TFKの英語は短くわかりやすいので、多読教材兼、英借文の材料に最適です。英作文は英借文というのは國弘正雄氏の説だったと思います。
合理的な大学入試英語攻略法についても考えていきたいと思っていますので、質問はいつでも歓迎します。
記事を見て、日本語の介在を抑えた学習をしようと改めて思いました。そろそろALL IN ONEが6回目になるので、ライティングのため、平素のALL IN ONEの学習でスラッシュ訳を英語になおして訳していく作業を行っているのですが、この訓練は日本語を介在させてしまうのでよくないでしょうか?読解だけだとスペルミスが心配なんです。質問になってしまってすいません。
英語に限らず、力があれば試験技術などなくても入試はクリアーできるというまっとうな学習思想を何とか普及させたいと思います。
> 「私の教え子の中には“英語試験マニア”が何人もいた。彼らの多くは大学進学のために大学入試センター試験を
> 受験する必要があったにもかかわらず、高校3年の秋口まで英検などの検定試験や英語能力テストを数多く受験し
> ていた。
>
> 彼らから、大学入試センター試験専用の勉強をもっとしておけばよかった、という話を聞いたことは今まで一度も
> ない」という指摘がありました。
>
> 英語力さえあれば入試対策などはそれほどしなくても突破できるのが大学入試英語です。
私は、英語教育に関して門外漢ですが、同意見です。
以前、自身の英語学習のため英語教育関連の書籍を参照し、同趣旨の内容を読んだことがあります。
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十分な基礎訓練を積んでなお恐れなければならない入学試験など、どこにもないはずである。
ここに、試験に振り回されない独自の学習法に従って、英検一級に合格した高校生がいるとしよう。この高校生は、大学入試の英語試験に失敗するだろうか。私は、大抵の大学に受かると思う。
要は、しっかりとした英語力があれば、入学試験などを気遣う必要はないということである。
=========== 「日本の英語教育」(山田雄一郎、岩波新書) より要約して引用 =======
この出典の内容は、社会人としての英語独習においても要諦になるものと考えていたのですが、このたび同趣旨の情報を掲載していただいたことにより、確信を持つことができました。ありがとうございました。