バーニーズ物語☆エリン舎

バーニーズブリーダーとして、今年の8月で27年。
健康でバランスのとれたバーニーズを世の中に

10月8日(土)

2005年10月08日 23時03分26秒 | 日々のわんこ
時々
OBは、ゼロの死から6日目にやっと『本葛』をちょっと舐め、バッチを入れた食事を7日目にたった1口食べた。
 今まではしたことがなかったブルースが、ゼロの代わりをするようにOBの食事の匂いを嗅ぎにくる。遠慮深いブルースは、けっして他の子の食事を食べない。与えられた分をゆっくり楽しみながら食べる。それは若い頃からずっとそうだった。OBはチラッとブルースを見て、「食べるなら食べれば」と横を向いて寝てしまう。ブルースはその様子を見て何も食べず、お気に入りの場所に行ってしまった。

 次の日、スタッフがブルースの分を用意するのを忘れた。OBの前にOBの分を置き、2階の若い子達の食事を置きに行ってしまった。そそかしいスタッフなのでしょっちゅうブルースの分を忘れる。ブルースは自分の分が出てくるまでけっして他の子の食事を食べずに待つ。しかし、この日は、違った。見向きもしていないOBの食事をガツガツと食べた。OBは驚いて、立ち上がり自分の食器に頭を突っ込んだ。
それでもブルースは食べ続けた。上品なブルースが、ガツガツと食べている。負けまいとOBが食べていた。「あっ!ブルースの食事忘れたぁ」とスタッフが叫び、あわてた。準備しておいたので、それを手渡すと、無造作にブルースの前に置いたが、ふたりはOBの分を完食し、ブルースは、いつものお気に入りの場所へ優雅に移動していった。
 その日からOBは、食べるようになった。ブルースは、2度とOBの食事を食べることはなかった。
それから7ヵ月と4日後、ゼロと同じように前触れもなくブルースが天国へ旅立つことになる。