住んでいる場所がどこだかわからなくなることが増えてきた母。
視力低下、視野狭窄もどんどん進んでいるうえ、原因不明の意識消失もまた起こるようになり、
いろんな気力も衰えてきています・・・
「もう面倒だから 今年はしない」が母の決まり文句になっているけれど、
今回も、私が強引に買い物をして実家に運び込み、
母と二人でのニシン漬けづくり、無事完了できました!
昨年までの半分の5本だけ、大根を購入。
干すための縛り方は、「やれば思い出せると思う」という母にしてもらうと、
初めは「あれ?どうだったっけ?」と言っていたけれど・・・
ちゃんと体が覚えていたようです!よかった~!
数日ベランダで干しました。夜は家の中へ。この担当は父
で、昨夜私が 身欠きニシンをお米のとぎ汁にいれておき、
朝 あらって鱗を取ったものと、
他の材料を実家へ持ち込み~。
麹は自然食品店「まほろば」で購入したもの。よいにおいです。
他の材料は撮るのを忘れましたが、
今年の分量は
大根 中くらいの5本
キャベツ 中くらいの2玉
人参 2本
生姜 大1個
麹 400㌘
鷹の爪 5本
身欠きニシン 一袋 (10本くらい?)
ここまでは全部地物です!
そしてお塩はシママース 今回はまず、150㌘。あとで調整予定
大根は全部母が切ってくれました。
「見えてないから、縦割り半分にしたつもりがこんなだよ~」
という母。
「いろんな大きさのがあったほうが、食べるとき自分のお腹と相談できるから、うれしいよ~!」
と私。
人参と生姜は千切り。キャベツはざく切り。
鷹の爪を切りながら、立ち上る激辛の空気で、咳き込む私・・・そのうち母もコンコン
「昔は樽の上にまな板を置いて、キャベツなんかは 切りながら入れていったんだよ」
と、思い出して話してくれました。
全部材料を切ってから、いよいよ漬け込みです。
何層にもなるように、入れては、ぎゅうっと抑えていきます。
今年もやっぱり、この作業は母の手でしてもらいました。
焼酎で殺菌消毒したポリの容器にびっしり。
袋の口を縛り、8.5キロの重しをして、ひんやりした一階物置へ。
以前は主人のヨット備品であふれていた物置ですが、今はすべて片付け処分して、がらんとしています・・・
水が上がったら重しを軽くしたり、一週間ぐらいしてから様子を見てお塩を足したりして、来月末まで熟成!
お昼前に一時間かからずに終わったので、
「とても楽だったね、これならまたやっても大丈夫だわ」と母。
お昼ご飯が済んだころには、もう漬けたことを忘れてしまっていましたけれど
忘れたって、ニシン漬けはちゃんと存在します
お正月には、息子たちに、「おばあちゃんが漬けたんだよ」って、言うかな?
父母の夕食用に、サンマの下ごしらえをし、白菜と鶏肉ときのこのクリーム煮を作っていると、
父が「お前がいてくれて 本当に助かるぞ。いつもすまんなぁ」と言ったあと、
「母さんはすぐ 真っ黒に焦がしてしまうんだ・・・」と嘆きました。
「何を言ってるの~。そばで(もう火を消したほうがいいぞ)って、お父さんが言わなきゃ!」
と、言っちゃう私。
父はそんなのわかっているけど、ちょっと愚痴りたかったのですよね。
ちょっと意地悪だったかな
永遠に続くことなどない、どころか・・・あとわずか だろうこんな穏やかなひとときを、
過ごせる今に感謝しつつ・・・
帰りに寄った物置で、ニシン漬けの入った容器に向かって、
「美味しく漬かってね」 と手を合わせて帰ってきたのでした・・・