市内のある店で、プレミアム商品券を使った。
重度障害者を扶養する年金生活者である私と母は、市町村民税非課税世帯である。
500円券を3枚持っていき、1200円の買い物である。
この券はおつりが出ない決まりとなっている。300円を買い足し3枚使い切った。
ある店では、おつりを出すと言っていたので、それを話題として言ってみた。
店主夫妻は、釣りの断りに加え、おつりを出すと損をするという説明を加えてきた。
その説明を聞くと、まとめて商工会議所に請求する際、手数料?を引かれるのだという。
説明書を見せてくれた。手数料は350円くらいだった。加えて、現金払いはされず、
店の口座に振り込む際の手数料も差し引かれるのだという。
「お客はいいが、店はあまりうれしくない」と愚痴っている。~迷惑だと言わんばかり
他の客にも、その説明をし同意を求め共犯関係を成立させていた。
私は、皮肉を込めて、その客に消費税対策と貧困者向けの施策なんですよと伝えた。
この程度の施策を受けるにも、恩着せがましくあしらわれるのかと思わされた。
この店主が、心無いのはその通りだが、その客も相槌を打っていた。
貧困者は、そのような冷たい視線を受けながら、生活保護やそれに準じた福祉的措置を、
受けざるを得ない状況にある。
戦後、生活保護が権利として国民に保障されて70年になるのにこのお寒い仕打ち。
私は、20代の時、7年間福祉事務所で生活保護の担当をしていた。その間、1年ほど、
生活保護費で生活する実験も経験した。一人世帯でさえ、かなりきつい生活である。
実情も知らず、生活保護世帯を非難する声は多く、福祉はいまだ権利とはなっていない。
世間の心情と社会の仕組みを知っている私でさえ、多少屈辱的な気分を味わった。
子どもの頃から利用してきた店であったが、今後利用するものかと思った次第である。