動的平衡チーム

1/29の朝日新聞、サッカー日本代表の岡田監督と生物学者の福岡伸一さんとの対談で、岡田さんは、次のように言いした。

苦境に陥ったとき、監督や主将に何とかしてくれと任せるのではなく、自分から動く意識を持って欲しい。リーダーが強引に引っ張る組織が素晴らしいと考えられがちだけど、私のイメージは違う。全体がぐにゃぐにゃアメーバのように進む組織がいいのではないかと。

「岡田さん、これ、まさに学習する組織というんですよ。」と教えてあげたいですね。
そして、どの社会も何か物事を画期的にうまく処理してくれるようなリーダーを求めがちですが、これほど生活の隅々が世界とつながってしまってきている今は、そうしたリーダーでは勤まりません。分散システムについて理解していなくてはだめだと思いますね。


生物学者の福岡さんも、

あるパーツに、ある機能が１対１で対応する状態は工学的。生物はこうした「部品」の寄せ集めではない。あるパーツがかけた場合、失われた機能を、動的平衡の中で残りのパーツがやり繰りして補うのが生物です。

現代の社会では、人々が分断され、まるで機械の部品のように効率を求めて働かされている。そのしわよせが今来ているのではないでしょうか？

社会全体を大きなシステムとして捉えなおしてみる。

福岡さんは、１本の木に群集したホタル数万匹が指揮者もいないのに同調することや、脳波は脳内の細胞が同調して発火するから測定できるなどの話を例に、同調現象の不思議を語ります。生命体のふるまいに、社会現象を理解するヒントが隠されているのかもしれません。