次々と科せられる要求に学校現場は・・

NHKスペシャル「学校ってなんですか」の前半では、さらに「学校に次々と要求される課題について現場はどう対応しているか」という話題でした。

学校では学力増進とともに、自ら学ぶ力や観点別評価、能力別クラス、それに加え、生徒の心のケア、不登校生との対応、家庭に変わって学校がしつけをすることなど、あげくには給食費未納生徒の親への連絡など実に多様なことを求められています。そして、それらに答えれば答えるほど、生徒ひとりひとりへの対応している時間、教材研究をじっくりしていく時間などが削減されるという取材内容でした。

我々教員の時間は確かに有限です。その限られた時間を有効に使い、雑務を効率的にこなすことが求められることは言うまでもありません。　しかし、年々増え続きルこれらの要求に対しては、国や自治体が予算や人員をつけてしかるべきです。現状を維持しての質の向上というものは困難であることが、多くの視聴者が理解したことではないかと感じました。

北欧諸国では身体的にハンディのある生徒や理解の遅い生徒などに教員助手をつけるなど、手厚い方策が義務化されています。　公教育において手厚い指導をしていくためには、単に上位（文部科学省や教育委員会）から下位への増え続ける要求のみでは不可能であって、きちんとした先見性のある計画とそれに基づく人材と予算措置が必要となってくることを強調しておきたいと思います。　人材の質を向上させるためには、教員に対する有効な研修のあり方を別途考える必要があります。