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適正ウエイト量~浮力

2007-01-31 13:22:41 | ダイビング講座
                    愛用のウエイトベルト♪
             セッティングも簡単で腰への負担が少ないので楽チン
 


ダイビングに行くと「ウエイトは何Kgですかぁ?」と聞かれます。
わかってる人はわかってるし、わかってない人はわかってない(そりゃそうだ)

「前に潜った時は4kgだったので4Kgにします」というのが一般的な答。
ログブックに書いてあるはずなのでそれを見れば良いわけなのですが、必ずしもそれで良いとは
限らないのがめんどくさいところではあります。

ビギナーの人でログブックに書いてなかったりすると「講習の時は3つ着けてました」なんて言われ
る事もあるんですが、ウエイトも1Kg玉、1.5Kg玉、2Kg玉と色々あるのでもう全然わからんかったり
して「教えたインストラクターは誰じゃ!」って事になったりします。
ま、ちゃんと教わってても本人が忘れてる場合もありますが....。
講習の時は色んな事を教わるのでなかなか全部は覚えてらんないかも知れないですね


ベストなウエイト量は
「無理なく潜降できて、終了時に3~5mのところでBCの空気を抜いて落ち着いて止まっていられる」
というのが正解。
じゃ、それは何Kgというのは結構トホホな部分だったりします。

適正ウエイト量を決める要因はいくつかあります。
・アルミタンクとスチールタンクの違い
・本人の体格、体重、筋肉や脂肪の割合
・ウエットスーツとドライスーツの違い
・ウエットスーツの種類、生地の厚さ、生地の種類
・ドライスーツのインナーの種類
・ダイビングの習熟度。呼吸量
・器材の浮力
・潜る場所の塩分濃度

「え?そんなにいっぱい考えなきゃいけないの?」....そうなんです。
身体も器材もタンクもみんな浮力というものを持ってます。....浮こうとする力ですね。
その浮力を相殺するために着けるのがウエイト。
浮力の元となるものが違えばウエイト量も違うわけです。
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では「サルわか(猿でもわかる?)」形式で検証していきましょう。
数字が出てくると逃げる人がいますが、簡単だから大丈夫ですよぉ

・まず 浮力 についてのおさらいから。
 「浮力」というのは「その物体が押しのけた量の液体の重さ」byアルキメデス。です。
 なんのこっちゃかというと....。

 例えば体積が1リットルの物を真水の中に入れたとすると「その物体が押しのけた量=1リットル
 の真水の重さは1Kg」なので1Kgの浮力を持つという事になります。
 海水の場合は(場所によって違いますが)平均して約1.025Kgです。

 その物体はそのもの自体の重量で下に沈もうとするので、浮力と重力の引っ張り合いという事に
 なるわけですな。
 真水の場合ならその物自体の重さが1Kgより重ければ沈むし、1Kgより軽ければ浮くし、ちょうど
 1Kgなら浮きも沈みもしない=中性浮力ということになります。

 ダイビングに置き換えると、ウエットスーツを着て器材を装着したダイバーの総体積がたとえば 
 60リットルなら、60Kgの浮力があることになるので、その総重量が60Kgより重ければ沈むし、 
 60Kgより軽ければ浮くのでウエイトが必要になるということです。(真水の場合)
 (海水の場合は60リットルX1.025kgで浮力は61.5Kg となります。)

 簡単に言ってしまうと 水より重けりゃ沈むし、水より軽けりゃ浮く のです。
 でもいちいち計るわけにもいかないので経験によって推量していくしかないんですねぇ。

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で、もうひとつ言うと、タンクの中に入っている空気にも重さがあります。
空気は、実は「1リットル=1.25g」という重さを持っているのです。(へぇ~)

セッティングして残圧計を見た時に「200」を指していたとします。(200bar)
これはタンクの中に200倍に圧縮された空気が入っている事を示しています。
一般的なタンクの内容量が10リットルだとすると、10リットルX200倍=2000リットル分の空気が
詰め込まれていることになるわけです。
2000リットル分の空気の重さは X1.25g だから 2.5Kg!
この空気は当然ダイビング中に減っていくので空気の重さ=タンクの総重量も減ってきます。

ダイビング終了時に残圧計が「40」を指していたとすると「40 X 10リットル X 1.25g = 0.5Kg」
が、残ってる空気の重さ。
ダイビング中に2Kgもタンクが軽くなった ということになりますね。

ならば、それを見越してウエイトの量を決めていかなくちゃ。なんてことも考えにゃなりません...。

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では次に、適正ウエイト量を決める個々の要因について検証して行きましょう。

と、思ったんですが、長くなったのでそれはまた次の機会に....。
ではまた

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