耳順庵日記

60歳を超えて、生き馬の目を抜く首都圏の生活にカムバックした。
浦安太郎が見た、都会の意外な側面を綴ってみたい。

おいしい水

2020年08月26日 20時01分12秒 | この頃思うこと

 基本的に、水道水は美味しい。

少なくとも汚くは無い。日本の水道水には、有毒物や

有害微生物は含まれてない。

 

 随分前に、霞が浦から取水した水道は、アオコの

匂いがすると言われたことが有ったが、今はもう

そんなことは無い。水道水は限りなく無色無味無臭

である。ただ、硬水か軟水かの違いは有るようだ。

取水元のミネラル分の含有率である。河川の上流域

から取水した水道水は、ミネラルが溶け込んでいない

から軟水で、下流域では硬水になる傾向がある。

ミネラルウォーターは、カルシウムやマグネシウム

等の鉱物を含む水で、これが多いと硬水、少ないと

軟水と言う。お茶やコーヒーは、軟水が向いている。

蒸留水は不純物を全く含まない純粋な水だが、これは

味気なくて美味しくない。飲み水は微量のミネラルと

気体を含むと、美味しくなる。

 炭酸ガスを少し溶け込ませた水がソーダ水で、

ハイボールやカクテルの材料になる。

 

 

 水道水は浄水場を出る前に、有害微生物の増殖を

防ぐ為に塩素ガスを添加されている。塩素ガスを

水に溶かすと、水と反応して次亜塩素酸が発生する。

次亜塩素酸と次亜塩素酸イオンはその強い酸化力で、

微生物やウイルスなど病原生物に対し殺菌または

消毒の効果を発揮する。

 

 日本では、水道法により蛇口における遊離残留

塩素を0.1mg/L(0.1ppmとも言う)以上と規定されて

いる。千葉県の水道水(蛇口)の平均濃度は、

0.6mg/L以上を確保する、としている。

 ただし、より快適な水道のために望ましい水質

(快適水質)を設定した項目では、1リットル当たり

1mg以下が望ましいと言う。

つまり、塩素ガスが多いと、水道水は不味くなる。

 

 美味しく無いと感じる要因は、主に残留塩素に

よるカルキ臭。プールの水の、あの嫌な臭いだ。

温度も大きな要因だろう。同じ水でも冷やして

飲めば、すっきりと美味しく飲める。

 

 

 我がマンションでは、一旦受水槽に貯めて

給水ポンプで送水する方式だったが、昨年

6棟の内の半数の3棟だけは、受水槽を廃止し

直結増圧方式に変更した。

 受水槽内の水道水に含まれる塩素ガスは、

給水直後は0.6mg/Lだが、1日放置すれば半減

する。従って、受水槽に貯めた水の方が、消毒の

能力は落ちているので安全性では劣っているが、

カルキ臭と言う意味ではおいしいはずである。

 

 どちらの方式がおいしい水が飲めるか安全性が

高いか、議論が分かれるところだが、まだ結論は

得られていない。


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