基本的に、水道水は美味しい。
少なくとも汚くは無い。日本の水道水には、有毒物や
有害微生物は含まれてない。
随分前に、霞が浦から取水した水道は、アオコの
匂いがすると言われたことが有ったが、今はもう
そんなことは無い。水道水は限りなく無色無味無臭
である。ただ、硬水か軟水かの違いは有るようだ。
取水元のミネラル分の含有率である。河川の上流域
から取水した水道水は、ミネラルが溶け込んでいない
から軟水で、下流域では硬水になる傾向がある。
ミネラルウォーターは、カルシウムやマグネシウム
等の鉱物を含む水で、これが多いと硬水、少ないと
軟水と言う。お茶やコーヒーは、軟水が向いている。
蒸留水は不純物を全く含まない純粋な水だが、これは
味気なくて美味しくない。飲み水は微量のミネラルと
気体を含むと、美味しくなる。
炭酸ガスを少し溶け込ませた水がソーダ水で、
ハイボールやカクテルの材料になる。
水道水は浄水場を出る前に、有害微生物の増殖を
防ぐ為に塩素ガスを添加されている。塩素ガスを
水に溶かすと、水と反応して次亜塩素酸が発生する。
次亜塩素酸と次亜塩素酸イオンはその強い酸化力で、
微生物やウイルスなど病原生物に対し殺菌または
消毒の効果を発揮する。
日本では、水道法により蛇口における遊離残留
塩素を0.1mg/L(0.1ppmとも言う)以上と規定されて
いる。千葉県の水道水(蛇口)の平均濃度は、
0.6mg/L以上を確保する、としている。
ただし、より快適な水道のために望ましい水質
(快適水質)を設定した項目では、1リットル当たり
1mg以下が望ましいと言う。
つまり、塩素ガスが多いと、水道水は不味くなる。
美味しく無いと感じる要因は、主に残留塩素に
よるカルキ臭。プールの水の、あの嫌な臭いだ。
温度も大きな要因だろう。同じ水でも冷やして
飲めば、すっきりと美味しく飲める。
我がマンションでは、一旦受水槽に貯めて
給水ポンプで送水する方式だったが、昨年
6棟の内の半数の3棟だけは、受水槽を廃止し
直結増圧方式に変更した。
受水槽内の水道水に含まれる塩素ガスは、
給水直後は0.6mg/Lだが、1日放置すれば半減
する。従って、受水槽に貯めた水の方が、消毒の
能力は落ちているので安全性では劣っているが、
カルキ臭と言う意味ではおいしいはずである。
どちらの方式がおいしい水が飲めるか安全性が
高いか、議論が分かれるところだが、まだ結論は
得られていない。
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