槿の「レッドハート」は文字通り底紅の品種。レッドだからといって赤ではなく、花弁は白だからご注意(笑)。重なりあった白の重々しい花弁の中心に濃い絞りの赤がほの見えるのも奥ゆかしい。
(2019-07 東京都 神代植物公園)
槿の「レッドハート」は文字通り底紅の品種。レッドだからといって赤ではなく、花弁は白だからご注意(笑)。重なりあった白の重々しい花弁の中心に濃い絞りの赤がほの見えるのも奥ゆかしい。
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リアトリス・スピカタ・アルビはユリアザミの園芸種リアトリス・スピカタの白花(アルビ)の品種である。もこもことブラシのような花弁が集まっているのはどこかコミカルだ。咲き終わりの部分が痛みやすいのが玉に傷か。リアトリスの和名は麒麟菊。キリンというのは、背が高くなるからだろうか。「花の咲き方は槍咲き型と呼ばれる穂状に咲くパターンと玉咲き型と呼ばれる固まって咲くパターンの2つに大別される」という。この花は背の高くなる「槍咲き型」だ。
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リアトリスの育て方
学名…Liatris
別名…ユリアザミ、キリンギク
科名…キク科
属名…ユリアザミ属(リアトリス属)
原産国…北アメリカ
花色…紫、ピンク、白
草丈…30㎝~100㎝
日照…日なた
難易度…星
USDA Hardiness Zone:3 to 8
リアトリスの特徴
リアトリス
リアトリスは、北アメリカに約35種が分布するキク科ユリアザミ属(リアトリス属)の多年草です。
その中で観賞用として栽培されるのは、アメリカ東部を中心に分布する、リアトリス・スピカタ種(Liatris spicata)とリアトリス・スカリオサ種(L. scariosa)、リアトリス・リグリスティリス種(L. lighlistylisu)の3種リアトリスで、それぞれの園芸品種の他、交配種も数多く流通しています。
地下茎が球根のように肥大することから球根植物として扱われることもあります。
日本には大正時代末期に渡来し、花がアザミに、葉がユリに似ていることから「ユリアザミ」の和名があります。
リアトリスの花期は6月~9月。
花期になると、真っすぐに伸びた茎の上部に花序を出し、アザミに似た頭状花を多数咲かせます。
頭状花は、筒状花のみで形成されており、キク科の植物に多く見られる花弁のような舌状花はありません。
リアトリスの頭状花は花冠が5裂した星形です。
5本の雄しべの葯は合着しており、葯筒からは雌しべが突出し、咲き進むに従って先端が2裂して長く伸びます。
花序には穂状のものと玉状のものがあり、それぞれ「槍咲き」と「玉咲き」と呼ばれ区別されます。
花色は紫の他、ピンク、白。
花序は上から下へと咲き進みます。
葉は株元では披針形、茎の上部では線形になり、互生します。
茎は真っすぐ上に伸び、草丈60~120㎝程度に成長します。
耐寒性、耐暑性ともに優れ、育てやすい植物です。
冬に地上部を枯らして宿根し、春に再び芽吹きます。
リトル・トミーはピンクの底紅の一重のムクゲ。花弁が重なり合って重みのあるピンクの花を咲かせる。葉に菊の葉のような鋭い切り込みのがあるのも特徴だとか。
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タチアオイの一種だが、黒紫の花が強い印象を与えるブラックマロウ。夏の庭園にあると素敵だろう。花はハーブに好んで使われるらしい。最初は紫色のハーブティーが時間とともにルビー色に変わるという。レモンなど酸性のものを加えても色が変わるという。フランスでは「夜明けのティザーヌ」と呼ばれて愛好されているとか。
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科名・属名 アオイ科 タチアオイ属
園芸分類 宿根草
別名 ホリーホック・ニグラ
原産地 ヨーロッパ
用途 庭植え
花期 5~6月
【ブラックマロウについて】
ブラックマロウは、黒に近い濃い黒紫色の花色が特徴の タチアオイですが、その花色がインパクトが強いことから特にブラックマロウとして親しまれています。
育て方などは他のタチアオイと同様で、丈夫で育てやすい宿根草です。
栽培したところでは、秋に苗を植えつけ、厳冬期に不織布を掛けておいたところ、5月中旬に咲き始めました。
【ブラックマロウの概要】
ブラックマロウの花
草丈 高さ1.5~2mぐらいになります。
花 花径は8~9cmほどで、黒に近い濃い黒紫色の花色です。
耐寒性・耐暑性
耐寒性 強い
耐暑性 やや弱い
耐寒性は強く、庭植えで冬を越します。
栽培難易度 やさしい
学名 Alcea(=Althaea) rosea var. nigra
学名の説明
Alcea・・・・・ギリシャ語の althaino(治療する)が語源です。
※ 昔、この属の植物が薬用にされたことに由来します。
rosea・・・・・「バラ色の」
nigra・・・・・「黒色の」、「黒い」
ドライハーブ / マロウ・ブラック (マロー・ブラック)
英名 Mallow Black (Hollyhock Black)
別名 タチアオイ、アルセア、ホリホック、マロー
学名 Alcea rosea
科名 アオイ科
部位 花
産地 ハンガリー
輸入元 日本緑茶センター株式会社
マロウ・ブラックとは?
マロウ・ブラックはアオイ科の宿根草で、初夏~夏には暑さに負けない、力強く華やかな大輪の黒花を咲かせます。マロウ・ブラックの他の仲間として、マロウ・ブルーとして知られるコモンマロウ(ウスベニアオイ)、 マーシュマロウ(ウスベニタチアオイ)、日本に帰化しているゼニアオイ、麝香(ジャコウ)の香りがする園芸種のムスクマロウなどが知られています。
名前について
マロウのハーブティーは、水色の変化が夜明けの空が朝焼けに染まるその様子に似ていることから、フランスでは「夜明けのティザーヌ」の名でも親しまれています。マロウ・ブラックのドライハーブにお湯を注ぐと、黒みがかった濃いブルー~紫色のハーブティーになり、時間とともに空気中の酸素に反応し、ゆっくりとルビー色になっていきます。見ているだけでもロマンティックなマロウのお茶は「恋人たちのハーブティー」とも呼ばれています。
マロウの歴史
マロウは古代ギリシャ・ローマ時代から、葉や茎は食用の野菜として、花・葉・根はお茶として利用されてきました。中世になって世界中で栽培されるようになり、花の色や形のことなる変種は現在では1000種にも及ぶといわれます。
香りと風味の特徴
色の鮮やかさから一瞬目を奪われますが、味にはほとんどくせはなく、フローラルな甘い香りがします。
相性のよいブレンド
マロウ・ブラックのハーブティーに、レモンなど柑橘系の果汁を数的落とすと、たちまち鮮やかなルビー色~濃いピンク色に変化して、まるでマジックを見ているようです。ハチミツをほんの少し加えると味がまろやかになります。シングルで楽しむのはもちろん、 レモングラス や レモンピール、 カモミール・ジャーマン とのブレンドもおすすめです。
楽しみ方のポイント
ガラスや白いカップでお茶の色を楽しみましょう。マロウのハーブティーは水出しでもいれることができ、鮮やかな色を長く楽しむことができます。また、マロウ・ブラックのドライハーブはポプリにも最適です。
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外来種にしては、テッポウユリに似ていて、日本の風土にしっくりあっているアフリカハマユウ。日本への渡来は幕末だというから、日本の水にすっかり馴染んでいるのだろう。ピンクの花もあるようだが、真っ白がよく似合う。ハマユウのあのモジャモジャ感はないが、テッポウユリとの違いはすぐ分かる。園芸での流通名はクリナム・ポーウェリーだそうである。
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アフリカハマユウ
[別名] インドハマユウ
[英名] hardy swamplily
[学名] Crinum bulbispermum(Burm.f.) Milne-Redh. et. Shweick.
ヒガンバナ科 Amaryllidaceae ハマオモト属
伊良湖岬で見られるものは植栽したものである。原種は花に赤い筋が入ったものが多く。ピンク、赤色、白色など多くの園芸品種がある。日本でよく見られるものは花が真っ白でテッポユリに似ている。明治時代に輸入され、インドハマユウと呼ばれ、学名はCrinum latifoliumと長い間されてきた。最近、学名がCrinum bulbispermumに改められ、呼び名もアフリカハマユウに変えられてきている。Crinum latifoliumは花柄がほとんどなく、Crinum bulbispermumは明瞭な花柄がある。U.S.A.では両方見られるため、日本でも両方ある可能性がある。
次の3種が混同されてきたようである。
①インドハマユウ(インド、スリランカ、タイ、ベトナム原産)
学名:Crinum latifolium (L.)L. var. latifolium
中国名:西南文殊? xi nan wen shu lan
鱗茎は直径12.5~15㎝。葉は長さ60~90㎝、幅3.5~6(7.5~12.5)㎝。花は10~20個つき、花柄は非常に短い。花被は白色、基部が紫色を帯び又は紫色の縞がある。筒部は長さ7.5~15(約9)㎝。花被片は長さ約7.5㎝、幅1.5㎝。葯は長さ1.2~1.8㎝の線形。果実は長さ3.5~5㎝のほぼ球形。
②インドハマユウ(アフリカ、インド、スリランカ原産)
英名:Ceylon swamplily ,milk-and-wine-lily ,pink striped trumpet lily
学名:Crinum zeylanicum (L.) L. =Crinum latifolium (L.) L. var. zeylanicum (L.) Hooker f.
鱗茎は直径12~15㎝。葉は長さ50~100㎝、幅3~5㎝。花茎は長さ75㎝以上。花は8~12個つく。花は無柄。花被は白色、竜骨が紫赤色。筒部は長さ7.5~15㎝。花被片は長さ7.5~18 ㎝、幅1~2㎝。果実は、嘴の長さ8~10㎝。種子にいぼがある。
③アフリカハマユウ(南アフリカ原産)
英名:deep sea lily, hardy swamplily, Orange River lily, South African River Lily
学名:Crinum bulbispermum(Burm.f.) Milne-Redh. et Shweick.
鱗茎は大きく、長さ8~10㎝、幅6~8㎝。葉は長さ50~80㎝、幅3~5㎝。花茎は長さ45~75㎝。花は8~13個つく。花被はピンク~赤色、又は白色。筒部は細く、長さ5~10㎝。花被片は長さ6~11㎝、幅1~1.7㎝。花柄は長さ (2)4~6㎝。果実は嘴がほとんどない。U.S.A.ではナガバハマオモト Crinum longifoliumと長く混同されていた。
[花期] 6~7月
[草丈] 45~75㎝
[生活型] 多年草
[生育場所] 沿海地
[分布] 帰化種 南アフリカ
多くのサイトで赤の八重咲のムクゲとして紹介されているルーシー。外国のサイトでもそのような紹介だ。内弁の数の多い花笠系のムクゲなのだろうか。ぱっと目を引くピンクの花が印象的だ。
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黄色い大きな花をつけるオオマツヨイグサは、一日花で、昼間にはしぼんでいるのがほとんどだ。。ごく普通にみられる花だが、昼間に開花しているのをみつけるのは難しい。この写真は背が高くなって日陰にあったために、どうにか一輪だけ花が開いていたのを撮影した。
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オオマツヨイグサ [大待宵草]
開花時期 6月、7月、8月、9月
花の色 黄
名前の読み おおまつよいぐさ
分布 原産地は北アメリカ
ヨーロッパで作り出された園芸品種
日本へは明治時代の初期に渡来
日本全国で野生化
生育地 道ばた、荒れ地
植物のタイプ 越年草
大きさ・高さ 50~150センチ
分類 アカバナ科 マツヨイグサ属
学名 Oenothera erythrosepala
花の特徴 花は夕方に開き朝にはしぼむ黄色い一日花である。
花径は大きく、6~8センチくらいある。
花弁はハート形で4枚ある。
花の真ん中には柱頭が4つに裂けた長い雌しべがあり、その周りに8本の雄しべがある。
メマツヨイグサのほうは花径が2~3センチと小さい。
葉の特徴 葉は細長い楕円形で、互い違いに生える(互生)。
葉の先は尖り、縁にはぎざぎざ(鋸歯)がある。
葉の裏面の葉脈上には毛が生える。
実の特徴 花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
この花について ―
その他 夕方開花するので、「宵待ち草」や「月見草」などの通称がある。
グランディフローラ種(Oenothera grandiflora)とエラタ種(Oenothera elata)をもとに作り出された園芸品種である。
日本全国で野生化をしたが、近年はその後に渡来した近縁種のメマツヨイグサに押されて減少している。
属名の Oenothera はギリシャ語の「oinos(酒)+ther(野獣)」からきている。根にブドウ酒のような香気があり、野獣が好むということから名づけられた。
種小名の erythrosepala は「赤い萼片の」という意味である。
少し縮れ気味のピンクの花をつけるコーレスティス。秋には黄色が強くなるらしい。槿の花はヨーロッパでは「シャロンのバラ」と呼ばれて愛好されているらしい。
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Plant Type: Shrub
Plant Family: Malvaceae
Plant Description: Vigorous, multi-stemmed, upright, deciduous flowering shrub. Numerous showy, deep violet-blue, single flowers reddish-purple throats are borne throughout the summer. Attractive 3-lobed, coarsely toothed leaves grow on erect stems. Tolerant of heat, drought, and poor soils. Prefers fertile soils with moderate amounts of water.
Plant Care: Prune regularly to promote health, provide air circulation, maintain a desirable shape, and to remove dead or damaged branches. Pruning is best done in late-winter to early spring for most trees and late-spring for spring blooming shrubs. Monitor for pests, diseases or other ailments on a regular basis.
Plant Attributes:
Hardiness Zone: 5 to 9
Mature Size: 8-10' tall x 6-8' wide
Utah Native: N
Color: Blue
Bloom Season: Late Summer
Bloom Period: Jun - Oct
Plant Needs:
Light Requirement: Sun to Shade
Irrigation Requirement: Moderate
Garden Location:
Commercial Concepts
JVWCD Building
JVWCD Parking
Design Path
Easy Does It
Hardscape Exhibit
アキノタムラソウは秋よりも夏に花を開く。名前は優雅なのに、刈り取ってもまた芽を出す雑草扱いだが、この時期に貴重な紫の花である。花もよくみると複雑な構造をしていて可憐だ。学名は日本のサルビア(Salvia japonica)で、日本固有種であることをうかがわせる。外来種の花が増えた現在、この種の花を雑草扱いしている余裕はなくなっているのではないか。
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アキノタムラソウ (Salvia japonica) は、野原に普通な多年草。細長い穂を伸ばして、薄紫色の花を付ける特徴がある。
特徴
草丈は20cmから80cmにもなる。茎は角張って四角形、まっすぐに立ち上がる。根元で分枝して、数本の束を作る事もある。葉は対生で、その形は単葉のものから複葉に分かれるもの、それも三出複葉から一-二回羽状複葉にまでなるが、とにかく変異が多い。葉の長さは葉柄を合わせて3-15cmと変異の幅が大きい。葉身はおおよそ卵形、深緑で表面はつやがなくて草質、まばらに毛がでることもあるが、無毛のこともある。縁には粗くて丸い鋸歯が出る。
花期は7月から11月にわたる。茎の先端が分枝し、長く伸びて穂状に花を着け、花序の長さは10-25cmにもなる。花は長さ10-13mm、青紫色で唇形、やや斜め上を向いて咲き、花冠の内側の基部近くに毛環がある。雄蘂は2本で、はじめ花冠の上唇に沿って上に伸びて前方に突き出すが、葯が開いてしまうと下向きに曲がる。
和名は秋の田村草だろうが、意味は不明とのこと。なお、タムラソウの名は、キク科にそれを標準和名に持つ種 Serratula coronata ssp. insularis(タムラソウ属)がある。こちらもその由来は不明。漢名は紫参で、鼠尾草は誤りであると、牧野は記している。
生育環境
森林の林縁部から明るい草原、あるいは道ばたにも見られ、日本産のこの属のものではもっとも人里に出る。雑草的な性質が強く、草刈りなどにあっても、再び根元や茎の半ばから枝を出して花をつける。そのため、本来の姿とは大きく異なった形で咲いているのを見ることも多い。
分布
本州から琉球に生育し、国外では朝鮮と中国に分布する。
利害
よく見れば綺麗な花ではあるが、草姿がだらしなく、大きくなるので観賞にはあまり向かない。
宗旦槿は白の一重に底紅のシンプルで古典的なムクゲ。利休の孫の宗旦が特に好んだということで、宗旦槿と名付けられたという。槿は茶花として好まれるが、「原色茶道大事典」によると、その理由は「木槿は明け方に咲き 夕べにしぼんで「槿花一朝の夢」を具現していてそれが「侘び」を求める茶の湯の世界に合致しているから」だという。
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ヌスビトハギとは奇妙な名前であるが、果実のつきかたが盗人の足跡に似ているという。牧野博士も妙なことに詳しいものだ。果実が人間や動物にくっついて運ばれるのでヌスビトと名付けたという説もあるらしい。萩の花らしい小さな白い花にピンクの口紅を塗ったような様子が、よく見ると可憐だ。
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ヌスビトハギ(盗人萩、学名: Desmodium podocarpum subsp. oxyphyllum)は、マメ科ヌスビトハギ属の多年草。ひっつき虫のひとつである。近似種が多い。
特徴
背丈は60-100cmになるが、その約半分は花穂である。茎は細くて硬く、株立ちになって立ち上がる。
ややまばらに葉をつける。托葉は針状披針形。葉は長い葉柄の先に三枚の小葉がつく三出複葉であるが、頂小葉だけにはっきりした柄があり、これは羽状複葉であることの証拠である。小葉は卵形-長卵形で、先端はとがる。大きさは頂小葉で長さ4-8cm、幅2.5-4cm、側小葉はこれよりやや小さい。葉には細かい毛がある。
花期は7-9月、茎の先端の方から数個の細長い総状花序をつける。下方のものでは、それらの基部には茎につくよりやや小さい葉がつく。花序にはまばらに花がつく。花は小さくて3-4mm、ピンク色に色づく。
6-8mmの柄のある果実は、種子1個を含む節に分かれる節果で、この種では普通は二節からなる。個々の節は偏平で半円形、両者の間は大きくくびれ、また折れたように曲がるのが普通。上側は真っすぐで、下側に円形の膨らんだ側が位置する形は眼鏡のようである。果実の側面には赤褐色の斑紋があることが多い。また、その表面は触れるとざらつくが、これは細かな鉤が並んでいるためで、これによって衣服などによくくっついてくる。言わばマジックテープ式のひっつき虫である。
名前について
和名は、果実が泥棒の足跡に似ると言う。奇妙に聞こえるが、牧野富太郎によると、古来の泥棒は足音を立てないように、足裏の外側だけを地面に着けて歩いたとのことで、その時の足跡に似ている由。これは牧野富太郎による説で、フジカンゾウの別名がヌスビトノアシであることからの類推とのこと。他方で、『ヌスビト』が気づかないうちにその種子が人に取り付く性質を述べたとの説もある。
分布・生育環境
中国、朝鮮半島、台湾、日本から知られる。日本では北海道から琉球列島まで分布する
低地から山間部の草地から森林周辺に生える。木陰に出現することもあるが、林縁では日なたにもよく見られる。小さな集団をつくっていることが多い。開けた草地ではあまり見られない。
人間との関係
人里にもよく出現するものであるが、あまり雑草的ではない。花も小さいので、観賞されることは少ない。
ピンク・ジャイアントは名前通りにピンクの大きな花をつける。10-12 cmにもなる重なり合った花弁の質感がよい。花弁の末端が縮れ気味の花をつけ始めると九月ころまで毎日のように咲き続けるという。
(2019-07 東京都 神代植物公園)
HIBISCUS SYRIACUS 'PINK GIANTR'
SIZE/TYPE taller shrub
USUAL HEIGHT 2-3m
USUAL WIDTH 1-1.5m
LEAVES deciduous broadleaf
COLOUR OF LEAVES green
FLOWERS showy
COLOUR OF FLOWERS deep pink
BLOOMING TIME July - September
LOCATION full sun
USDA zone (lowest) 5 (down to -29°C)
WINTER PROTECTION
FOR ZONE 5+6 Code of winter protection zone 5+6
FOR ZONE 7 Code of winter protection zone 7
BELONGS TO CATEGORIES Deciduous broadleaf
Summer blooms
Hedging plants
nahled fotonahled foto
Rose-of-Sharon deserves more attention for its abundant flowering in summer. These maintenance-free shrubs come from eastern Asia and are the inevitable ingredient of every summer garden which they highlight with a wide range of coloured flowers. There has been a number of cultivars available since its discovery. They have various bloom colours, shapes and sizes, as well as varigated leaves.
Pink GiantR is the one with truly pink, 10-12 cm large single flowers. It has upright growth. They come out reliably every year in July and don’t stop blooming until all buds have gone - sometimes by end September.
It has very decorative leaves that are unique. They are narrowly palmate, 3-lobed, mid to dark green and coarsely toothed. If they turn yellow in summer the plant manifests too much water at the roots. They are either over-watered or planted in too heavy, water-logged soil that might cause serious problems. Hibiscus is a typical example of a plant where the borderline between favourably moist soil (which they need) and wet soil can be tricky. Our advice is: water it well when you plant it, mulch it well and let it be well. Only when you see the leaves are drooping water it again.
I am quite surprised when I read comments about its pruning. Especially in older encyclopedias and on some West-European and American websites it is recommended to prune it every spring after frosts to encourage better flowering. Our hibiscus plants were only trimmed when they were young, and we did it before we planted them to achieve a compact shapes if the plants were delivered unsightly. Then nothing. They are located in different places throughout the garden with various soil types and quality, and they all grow relatively the same speed = medium slow (10-15 cm per year). Such short branches, however, are fully mature, woody and well branched which is a guarantee for profuse flowering the following year. If you prune your hibiscus hard, it may result in larger flowers but also in too long branches that will need to be trimmed again next year, and on and on. The only cut I suggest is when you need to reduce size of an old specimen.
Rose-of-Sharon is quite adaptable of soil type. As explained above it likes moist but well-drained soil, medium fertile. Older plants dislike peat. Selective fertilizers for better flowering are convenient. Place it in full sun. Fully hardy to min. -27°C (USDA zone 5).
トモエソウはオトギリソウ科の植物らしい花をつけるが、何よりも特徴なのは、花の名前の由来となった花弁のねじれだろう。巴紋のような捩じれた形が面白い。葉は披針形で、上から見るときれいな十字対生になるのも目立つ。中国名は連翹だが、これは日本では春一番に咲く黄色のレンギョウを指す。
(2019-07 東京都 神代植物公園)
トモエソウ(巴草、学名:Hypericum ascyron)は、オトギリソウ科オトギリソウ属 の多年草。中国語名は連翹であるが、これはモクセイ科の植物の和名となっている。
特徴
茎は、高さ50-130cmくらいになり、直立し、分枝する。葉は茎に対生し、形は披針形で葉の基部は茎をなかば抱く。花期は7-9月で、径5cm、花弁5個の大きな黄色の花を茎や枝の先につける。花は巴形のゆがんだ形をしており、和名の由来となっている。花の中心に雌蕊があり、花柱の先が5裂して反り返る。その周りには多数の雄蕊があり、5束に分かれる。
分布と生育環境
日本では、北海道、本州、四国、九州に、アジアでは、朝鮮、中国、シベリアに広く分布し、山地や河川敷の日当たりのよい草地に自生する。
個人名がついているのが珍しいムクゲ、ドクターウエモト。「上本博士が種なし西瓜を作るときなどに用いられるコルヒチン処理(染色体が倍加する)を行ってできた品種」だという。底紅で赤の一重の花弁が重なって咲いているので、重々しい感じがある。ピンクの品種の多いムクゲのうちでも、人目をひく赤レンガ色だ。
(2019-07 東京都 神代植物公園)