中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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残雪と紅葉を楽しみながら登る丹沢:塔ノ岳(今年50回目)

2011年12月10日 19時02分40秒 | 丹沢の山旅

                            <花立山から富士山と越前岳を望む>

   残雪と紅葉を楽しみながら登る丹沢:塔ノ岳(今年50回目)
             (単独山行)
        2011年12月10日(土) 
 快晴

■早朝の大倉バス停
 前回塔ノ岳を訪れてから,アッと言う間に1週間が過ぎてしまった.何時も暇なはずだが,暇だと何か色々な暇潰しの行事をスケジュールに入れてしまうので,ついつい塔ノ岳が遠くなる.山行も,1週間以上,間を空けてしまうと体力が衰えてしまうので,今日辺りがもう限界である.幸いなことに,先週の土曜日のひどい天気と違って,今日一日は快晴のようである.ならば,今日,塔ノ岳に登るしかない.
 昨日の朝まで,塔ノ岳にも雨が降っていたので,山頂付近には,多分,残雪があるだろうと思って,4本爪軽アイゼンをリュックに入れる.そして,何時ものように,5時10分に家を出発する.外に出た途端に.
 「ウッ・・・寒い.ちと,薄着過ぎたかな・・・」
と一瞬戸惑うが,まあ,いいやで,そのまま出掛けてしまう.いざとなれば,雨具を羽織れば何とかなるさ・・・である.でも,こんなの決して誉めたことではない.
 煌々と輝くまん丸な月が西に傾いている.そういえば,今夜は皆既月食が見られる日である.今から夜の天気が気になり始める.
 土曜日とあって,渋沢発大倉行のバスは,当然,沢山の立ち席が出るが,乗り残しがでるほどの混雑ではない.車内を見回すと,韋駄天組のS藤さん,Tさん,三角髭のTさん,K井さん,F田女史,K大Nさんなど主だったご常連の姿が見える.
 バスは,7時少し前に大倉に到着する.丁度,昇ったばかりの朝日が大倉バス停付近を真横から照らしている.沢山の登山客が出発の準備をしている.

<朝日が大倉のレストハウスに当たる;沢山の登山客>

■暫くの間,ご常連と一緒に
 何時ものように,大倉にバスが到着すると,すぐに,大半のご常連は,ソソクサと登山を開始するが,例によって,出発準備でモタモタする私は,韋駄天組が歩き出してから約10分後の7時09分に,ようやく大倉から歩き出す.
 出発してすぐにK大Nさんと一緒になる.今日のK大Nさんは,滅法速くドンドンと登っていく.
 「今日は随分と速いですね・・・涼しいからでしょうかね」
とK大Nさんに話しかける.
 「これくらい寒いと頭がスッキリして良いですね・・身体が温まるまで速く歩きましょう・・」
 もちろん,私に異論はない.このままこの速度で歩き続けたら,2時間15分程度で山頂まで行けそうな速度である.しかし,速い速度もそう長くは続かず,丹沢ベース付近で一段と遅くなり.
 「スミマセン・・・急坂が始まるまで,マイペースで歩きたいので,先に行かせて貰います・・」
と挨拶してから,私はK大Nさんの前に出る.
 その後,マイペースで歩き続けて,7時29分に観音茶屋を通過する.
 観音茶屋から先のジメジメした堀割の道は,沢山の登山客で渋滞している.足許に敷き詰められている石は雨水で塗れていて歩きにくい.まだ少々寒いので,
 「スミマセン・・」
と声を掛けながら,追い抜かさせて頂き,少しばかりペースを上げて歩き続ける.
 雑事場ノ平に近付く頃,ピッケ帽を被ったご常連の女性に追い付く.何回かお名前を伺っているが忘れた・・・で,ここではXさんとしておこう.
 Xさんは土曜日のご常連.他愛のない雑談をしながご一緒する.


■見晴山荘から光る海を望む
 7時45分,見晴山荘に到着する.
 山荘前で相模湾を見下ろす.冬の日射しが海面で反射して眩しく光っている.目の前のススキの穂が逆講を浴びて白く輝いている.
 「わあ~・・・素晴らしい.綺麗ですね・・・」
とXさんが言う.
 確かに冬場にしか見られない素晴らしい風景である.私はデジカメでこの風景を撮りまくるが,果たして上手に撮れるんだろうかと心配になる.

<見晴山荘からの眺望>

■名残のモミジ坂の紅葉
 見晴山荘を過ぎて,いよいよ最初の難所である急階段に差し掛かる.階段の上を見上げると沢山の登山客が列になって登っている.Xさんが,
 「私,マイペースで登りますので,お先にどうぞ・・」
と言われるので,先に行かせて貰う.まだ寒いので,少し歩行速度を上げる.
 モミジ坂の紅葉は,もうとっくに見頃を過ぎているが,まだ,所々に綺麗な紅葉が見られる.ここでも,何枚かの写真を撮る.

<登山客が行列になっている見晴山荘先の急坂>


<名残のモミジ坂の紅葉>

■堀山の尾根からの富士山
 8時14分,駒止茶屋を通過する.気温6℃.少し寒い.大倉を歩き出してから,1時間05分経過している.おしゃべりしながら歩いていたためか,今日の登山道の状況から判断して,2~3分ビハインドだなという印象を受ける.
 駒止茶屋を通過する辺りから,残雪が見られるようになる.もう,季節は確かに冬だなと実感する.
 やがて,堀山の尾根道に到着する.山麓まで真っ白に雪化粧した富士山がとても良く見えている.これまで,ここから何十枚もの富士山の写真を撮っているが,今日もまた性懲りもなく
富士山の写真を撮りまくる.
 何時の間にか,私の前後では,登山客の姿が疎らになっている.

<堀山の尾根からの富士山>

■萱場平
 8時31分,堀山の家を通過する.小草平から相変わらず富士山が良く見えている.ベンチでは2~3人の登山客が休憩を取っている.
 堀山の家は,もう開店している.だまって通過するのは気が引けるが,そっと通過する.
 ここから、花立山荘までの急坂は,大倉尾根の中でも登山をしているという実感が最も湧く所である.何時もながら,堀山の尾根を通過すると,心の中でワクワクする物を感じる.
 高度が上がるにつれて,残雪も少しばかり多くなる.
 途中で,後に人の気配がするので,道を譲って,先に行って貰う.なんと,ご常連のY内さんである.Y内さんのすぐ後を付いていこうと思えば,付いて行けそうだったが,しんどそうなのですぐに諦める.
 8時49分,萱場平を通過する.今日の萱場平はうっすらと雪化粧している. 


<残雪が見える萱場平>

■花立山荘
 もう少しで後7分坂に差し掛かる頃,木の枝を杖にした男性に追い抜かれる.先ほど小草平で休憩を取っていた方である.この男性,ハアハアと息遣いが荒く,大股で登っているので,すぐダメになるなと直感する.案の定,後7分坂の下でへたり込んでしまう.
 後7分坂を,丁度7分掛けて,ユックリと登って,9時10分に花立山荘に到着する.大倉を歩き出してから,丁度,2時間01分.わずかに2時間は切れなかったものの,雑談や道草をしていたにしては,まあ,まあの歩行速度である.
 相変わらず富士山が良く見えている.

<花立山荘から富士山を望む>

■花立山からの素晴らしい眺望を楽しむ
 花立山荘を過ぎると,雪の量も一段と多くなる.花立山からは,雪で真っ白な富士山や南アルプスが素晴らしく良く見えている.また,ここで何枚かの写真を撮る.
 馬の背に差し掛かる.2箇所の下り坂は,残雪が凍結していて,少々歩きにくい.
 金冷シの手前で,同じバスに乗っていた韋駄天のS藤さんとすれ違う.韋駄天さんだけ会って,さすがに高速である.

<花立山から富士山と南アルプスを望む>


<雪の階段が連続する>


■塔ノ岳山頂
 9時26分,ようやく金冷シを通過する.花立山辺りから凍結した雪道に変わったために,歩行速度が急に鈍る.
 金冷シを過ぎて最初の階段で,超韋駄天のM上さんに追い越される.なんと,M上さんは,私が乗車したバスより,30分も遅い3番バスで来られている.それなのに追い抜かれてしまうとは・・・全く凄い.
 山頂直下の階段で,下山してくる三角髭のTさんとすれ違う.
 「やあ,やあ,お元気で・・またお会いしましょう・・」
で,にこやかにすれ違う.
 9時39分,山頂に到着する.辺り一面は残雪で真っ白.休日なので,山頂では結構沢山の登山客が休憩を取っている.大倉を歩き出してから,山頂までの所用時間は,丁度2時間30分.今の私では,まあ,こんな所だろう.山頂の気温は0℃.
 山頂では,韋駄天のTさんと,M上さんが立ち話をしている.暫くの間,立ち話に加わる.
 お二人にお別れしてから,周囲の風景をグルリ一回り撮影する.
 尊仏山荘に向かおうとすると,2組の登山グループから,カメラのシャッターを押してくれと依頼される.
 山頂に到着してから,5分以上,余り動かないままなので,寒くて仕方がない.

<塔ノ岳山頂>

■賑やかな尊仏山荘
 やっと,尊仏山荘に入る.結構沢山の客で混雑しているが,良く見ると大半が顔見知りのご常連である.U村さん,K井さん,F田さん,I藤さん,H川さん,Y内さん等々.
 I藤さんが,
 「おや,FHさん・・」
とビックリしたような挨拶をする.I藤さんとは,つい先週,名古屋の客人の鍋焼うどん+鎌倉散策の旅で,ご一緒して頂いたばかりである.
 小屋番はオーナーのH立さんと,W田さん.まずは300円也のお茶を所望.
 Y内さんが,
 「ネコが居ますよ・・」
と私に言う.
 どれどれ,で,バケツに首を突っ込んで水を飲んでいるミー君の写真を撮る.この頃,ミー君は大分太ってきたようである.メタボにならなければ・・と,心配になる.
 I藤さんとH川さんは,一足先に下山を開始する.
 雑談をしていると,K大Nさんが山荘に到着する.
 「あれっ!・・・今日は随分と早いですね・・」
と,どなたかがK大Nさんに話しかける.
 「今日は,寒かったんで,スッキリして調子が良かったです・・」
と言いながら,上半身の着替えをする.

<メタボ気味のミー君>

■ノンビリ下山
 10時13分,尊仏山荘を出て,下山を開始する.
 山荘の入口付近で,ちょうど到着したSSKさんとN村さんとバッタリ.どうやら私と同じ1番バスに乗られていたようである.SSKさんが,
 「富士山が余りに綺麗なので,あちこち道草していました・・」
また,N村さんは,
 「先日の忘年会で,知り合いが増えました・・」
と言う.
 雪道の下りである.結構滑りやすい.アイゼンをするほどではないが,怪我をしたら百年目.とにかく慎重に下り続ける.もちろん,随所で写真を撮りまくる.
 途中で,韋駄天のM下さんとすれ違う.
 「これは,下山中に,またM下さんに追い抜かれるな・・」
と予感する.
 花立山荘付近で,後から下山したK井さん,F田さんに追い抜かれる.さらには,Y内さんにも追い抜かれる.
 堀山の家に近付いた頃,登ってくるY川さんとすれ違う.
 11時29分,やっと堀山の家を通過する.堀山の家で,コーヒーでも飲んでいこうかと思ったが,何となく面倒なのでそのまま通過する.
 駒止茶菓からの急な下りで,再び,M下さんに追い抜かれる.
 12時16分,ようやく見晴山荘を通過する.どうせ,大倉発13時10分のバスに乗るつもりなので急ぐこともない.
 雑事場ノ平を過ぎてから,前方で3人の人が立ち話をしているのが見える.近付いてみると,I井さん,I藤さん,H川さんのお三方である.
 I井さんは,これから塔ノ岳をピストンするとのこと.I井さんから,先週の鍋割山「うどん」山行で写した写真を頂戴する.8人もの常連が映っている楽しい写真である.
 その後,I藤さん,H川さんと一緒に大倉まで下山する.
 道草をしたとはいえ,下りの所要時間は,なんと2時間47分.登りよりも17分も余計に掛かったという珍妙な記録になった.
 ”山あり,是,楽しからずや”
である.時間と費用がまかなえれば,塔ノ岳に日参したいなとつくづく思う.
 2~3日明けたら,また,塔ノ岳に登るぞ.

<ラップタイム>

 7:09  大倉歩き出し
 7:29  観音茶屋
 7:45  見晴茶屋
 8:14  駒止茶屋(6.0℃)
 8:31  堀山の家
 9:10  花立山荘
 9:26  金冷シ
 9:39  塔ノ岳山頂着(0.0℃)
10:13    〃    発
10:33  金冷シ
10:49  花立山荘
11:29  堀山の家
11:49  駒止茶屋
12:16  見晴茶屋
13:00  大倉 着

 [山行記録]

■水平距離
       7.0km(片道)

■累積登攀下降高度   1269m

■登攀所要時間(雑談時間を含む)
  大倉   発       7:09
  塔ノ岳  着       9:39
 (所要時間)      2時間30分(2.50h)
 水平歩行速度   7.0km/2.50h=2.80km/h
 登攀速度      1269m/2.50h=507.6m/h

■下降所要時間(雑談時間を含む)
  塔ノ岳  発       10:13
  大倉   着       13:00
 (所要時間)       2時間47分(2.78h)
 水平歩行速度    7.0km/2.78h=2.51km/h
 下降速度       1269m/2.78h=456.5m/h
                                      (おわり)

「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/5890a95ef1665672c8d5537ce2e172b1
「丹沢の山旅」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/7de40034443759a5ce936765bebab200



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