中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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梅雨の鎌倉を楽しむ;鎌倉中央公園のアジサイ

2012年06月10日 03時53分09秒 | 鎌倉あれこれ

                                  <雨降りしきる上の池>

        梅雨の鎌倉を楽しむ:鎌倉中央公園のアジサイ
               (単独散策)
           2012年6月9日(土)  終日雨

 朝から終日雨.
 気象庁の発表によると,今日,関東地方は梅雨入りしたそうである.例年より1日遅い梅雨入りだそうである.
 本当は,今日,塔ノ岳常連が大倉に集まることになっているが,この雨では塔ノ岳に出掛ける気になれない.天を仰ぎながら,
 「今日は,塔ノ岳を諦めた・・,たまには,終日,家で閑居するぞ・・・」
と決心する.
 家に居てもやることは沢山ある.でも,昼食を済ませた後,
 「・・・やっぱり,少しは,散歩したいな・・・・・・」
と朝方の決意は,すぐに腰砕けになる.
 洋傘を差して,ブラブラ歩きを始める.例によって,特段,行きたいところがあるわけではない.それこそ足の向くまま,適当に歩き出す.
 成り行きで,近場の鎌倉中央公園に足が向く.さすがに今日のような雨の日に公園を散歩している人は居ない.ちょっと強い雨脚が,パラパラと音を立てながら落ちてくる.

 バス停鎌倉中央公園の脇にあるアジサイ並木を一回りする.ここのアジサイは,やっと色付き始めたばかりで,見頃は未だ先.

<鎌倉中央公園のアジサイ>

 ひとしきり雨脚が強まる.木の枝や葉に大きな雨粒が沢山付いている.どの雨粒を見ても,遠くの景色が逆さまになって見えている.
 私は,子どものように面白がって,水滴の写真を撮る.心の中のもう一人の私が,
 「バカだな,おまえは・・・」
と私に悪態をつく.

<雨脚が強まる>

 下の池まで下る.
 雨脚が一層強くなる.池の奥,薄暗いところで,ウシガエル(正確な名称は分からない)が,
 「ボ~ッ,ボ~ッ,・・・」
と鳴いている.

<下の池;奥の方でウシガエルが鳴いている>

 園内の木道が,降りしきる雨で濡れている.ちょっと滑りやすくなっている.濡れた木道を眺めていると,何だか自分が歩んできた歳月を象徴しているような気がしてくる.
 「バカだな,御前は・・・」
また,もう一人の私が,私にさげすんだような口ぶりで文句を言う.

<濡れた木道>

 雨に濡れたアジサイの前で立ち止まる.
 アジサイには,しっとりとした雨が,やっぱりよく似合うような気がしてくる.できれば洋傘ではなく,和傘を差してアジサイを鑑賞する方が似合っているかもしれない.昔,昔,少年時代には,少々ごつい番傘を使っていた.傘を開くと,油の匂いがするヤツだ.番傘で雨粒を受けると,
 「パラ,パラ,・・・」
とはじけるような音を立てる.この番傘の音を聞きながら,下駄を履いて,アジサイを眺めるのが,オレには一番似合っているなと勝手に想像して,昔のことを懐かしく思い出す.





 鎌倉中央公園を横切って,山崎口から住宅地に出る.成り行きで,そのまま,ブラブラと歩いて,結局は大船駅まで来てしまう.
 ま,ここまで来たら Becker's にでも立ち寄って,コーヒーでも飲もうか・・・ということになる.何時ものパターンである.
 大船駅構内のBecker'sに入る.何となく口が寂しいので,ついでにポテトチップスを注文する.
 雨の日なのに,店内は結構混雑している.
 コーヒーを賞味しはじめると,途端に,早く家に帰って,あれもしなければ・・これもしなければ・・・と,心が騒ぎ出す.
 「・・・全く落ち着きがないったらありゃしない・・・!」
私は,自分の心の中に,何時も焦りの気持ちが内在しているのに気がつく.
 「まだ,サラリーマン根性が抜けきっていないのかな・・・」
 サラリーマン根性は,タバコのニコチンのように,なかなか体内から消えないもののようである.


 時計を見ると,後5分で我が家近くのバス停を通るバスが発車する.
 「よし,このバスで帰ろう・・・」
 急ぎながら,
 「何で,急ぐんだろう・・・?」
と自分のことが不思議になる.特段,急いで帰宅しなくても良いのに・・・熊が動いているものを追いかけるのと同じ心境なのだろうか.
 私は,とにかくバス停に急ぐ.
 そして,発車時刻すれすれにバスに飛び乗る.大船から自宅近くのバス停までの乗車時間は,たった10分足らず.当然,私は立ち席覚悟でバスに飛び乗った.でも,近くの席に座っていた若い女性が,私に,
 「どうぞ・・・」
と席を譲る.
 私は,恐縮しながら,
 「どうもありがとう・・・でも,立ち席承知で乗りましたので・・結構です」
と丁寧に辞退する.
 席を譲られて,嬉しくもあり,悲しくもある.
 正直なところ,何時も山へ登っているので,乗り物で,30分や1時間程度の立ち席は全く苦にならない.が・・・それでも,やっぱり,私の外見は押しも押されぬ大年寄り.まあ,当たり前と言えば当たり前だが・・・このことが悲しい.
 でも,私に席を譲ろうとした女性の気持ちが嬉しい.

 年寄りは年寄りらしく,もっと早くバス停に来て,バス待ちの列の前に並んで,ちゃんと腰掛けなさい.
 それが乗り合わせた乗客に迷惑を掛けない一番の方法なんだよ・・・
 こんなことを考えている.

 今回も,何だか愚痴っぽい話になっちゃったな~ぁ・・・!

      **************************

1012年6月10日(日)

 今,早朝,4時少し前.

 梅雨に入ったものの,今日,午前中は何とか曇のまま.午後から雨のようである.もっとも,山の天気予報はあまり宛にしてはいけないが・・・・
 でも,天気予報を信じて,これから塔ノ岳を目指して出掛けることにしよう.
 今回で,今年30回目の塔ノ岳詣でである.

                                             (おわり)

「鎌倉あれこれ」の前回の記事
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