<塔ノ岳山頂>
猛烈に暑いがネコ元気の丹沢:塔ノ岳(今年24回目)
(単独山行)
2010年8月15日(日)
■今日は終戦記念日
家族達と一緒に直立不動で聞いた玉音放送のことを,つい昨日のことのように思い出す.父親は陸軍軍医として富山県にあった山砲の部隊に出征していた.私は旧制中学校1年生.
“その内に,必ず神風が吹いて,憎き米英をやっつけてくれる・・”
と信じていた.だから戦争に負けるなんて絶対にないと思っていた.一億火の玉になって玉砕するまで“討ちてし止まん”.私たち子どもは大和魂を徹底的に仕込まれていた.
・・・ま,そんなことを考えながら,4時に起床する.夏至の頃は,もうすっかり夜が明けて冷涼な朝風が心地よかったが,今はもう8月も中旬.日に日に夜明けが遅くなり,4時ではまだ外は真っ暗である.
天気予報では,今日は東京の最高気温は35℃に達する最も厳しい残暑になると言っている.暑さが気になるが,間近に控えた渡米を前に,今日を逃したら丹沢行は9月初旬までおさらばになる.そこで,意を決して,塔ノ岳を往復することにする.
5時10分に家を出る.早朝にもかかわらず暑く湿った空気が,ムッと身体にへばり付く.カシオ製の山用の時計で気温を計測すると,なんと29.3℃もある.これはまずいな,慎重に登らなければいけないなと心を引き締める.
何時ものように渋沢発大倉行1番バスに乗り込む.ご常連のK村女史,韋駄天のTさんを含む韋駄天組数名,それに一般の登山客が,バスの座席がほぼ埋まる程度に乗車している.暑さのせいか,何時もの日曜日に比較すると大分空いている.
韋駄天組がソソクサと歩き始めた後,私は7時09分に大倉を歩き出す.このときの大倉の気温は28.9℃.私の前方には登山客が列をなしている.
■ジメジメ,ネトネトがまつわりつく
ジッとしていても暑いのに,歩き始めるとたちまちの内に,身体の中から汗が噴き出てくる.これでは,汗をかかない程度の速度で登るなど最初から不可能である.なるべく流れるような汗は少なくするようにするしかない.私は常に自分の体調に注意をしながら登り続ける.雑事場ノ平を過ぎれば,尾根を通り抜ける風が期待できる.私は早く雑事場ノ平まで登りたいので,どうしても歩行速度が速くなりがちになる.
私としてはかなりユックリペースで登っているが,それでも何人かの登山客を追い抜いて,7時43分に雑事場ノ平に到着する.期待通りに微風ながら海風が尾根を吹き抜けている.微風が私の身体に纏わり付いているジメジメ,ネトネトの衣のような空気を吹き散らしてくれる.途端に,とても爽やかな気分になる.これぞ登山の醍醐味という感じである.雑事場ノ平の気温は26.9℃.大倉より少し下がった.
<登山者の列:登山口付近>
■K女史と雑談
見晴茶屋を過ぎて,大倉尾根最初の急坂に差し掛かる.坂の前方には数名の登山者が見える.その遙か上にK村女史が居る.
急階段を登り切って,一本松まで続く坂道を登り続ける.その間に,何人かの登山客を追い抜くが,逆に若い連中に追い抜かれる.そして一本松手前で,K村女史に追いつく.
「・・Kさん,ご無沙汰しています」
「あら,一緒のバスだったのね.今日は暑いね.」
「上まで行くの?」
「はい・・そのつもりです」
「お互いに気をつけて登りましょうね・・」
「はい,有り難うございます,ではお先に失礼します・・どうぞ気をつけて・・」
K女史は私より1年先輩である.丹沢で出会える数少ない最高齢者の一人である.同年配のK女史が元気に登られるのを確かめると,自分のことのように嬉しい.
周囲の山からミンミンゼミの啼き声が聞こえてくる.
<堀山の尾根からの眺望:富士山は雲の中>
■駒止茶屋から萱場平へ
8時15分,駒止茶屋を通過する.気温25.1℃.歩き出してから1時間06分.この炎暑の時期にしては意外に好タイムである.体調は日に日に変化するなと実感する.
堀山の尾根に出る.ときどきそよ風が吹き抜ける.火照った身体には実に心地よい.
今日は暑いのを見越して,多少多めに2.5リットルほどの水をハイドレーションシステムに入れている.私は意識的に15分に1回程度,1口,2口と水を飲んでいる.ここで,種抜き干し梅を一つ食べる.
何時もならば,この辺りで走りながら下山してくるYさんに会うのだが,休日はYさんの塔ノ岳はお休み.会えないのが一寸寂しい.
残念ながら,富士山は雲に遮られて見えない.
8時33分,堀山の家を通過して,長い上り坂に差し掛かる.気温24.5℃.
花立山荘までの登り坂は,階段道が半分ぐらいあるが,私は,ここを登るのが好きである.逆に,この登り坂があるから,山に来た感じがする.ゴロゴロと石が転がる道を,いろいろなことを考えながらエッチラホッチラ登っていると,山に来たなという実感が沸いてくる.次から次へと下山してくる方々とすれ違う.
8時52分,萱場平を通過する.
■花立山荘の黄色い花
「あと7分」坂を,通常通り7分で登り,9時14分に花立山荘に到着する.気温25.7℃.山荘前のベンチで数名の登山客が休憩を取っている.山荘前にかかげられた「氷水」の看板に釣られ,ついつい山荘に入りたくなるが,ジッと我慢して通過する.
山荘から花立山まで10分掛けて登る.道路の両側に黄色い花が咲いている.昨年,この花の名前を教えていただいたが忘れた.花立山からは,相変わらず富士山は雲に隠れていて見えないが.雲間から近場の山並みが見えている.これが何とも美しい.
■韋駄天のTさんが下る
9時28分,金冷シを通過する.気温25.6℃.
最初の長い登り階段の中程で,下ってくる韋駄天のTさんとすれ違う.さすがにTさんは速い.私と年齢は行くも違わないのに,四季を通じて,2時間05分程度で塔ノ岳まで登られる.まさに驚異的である.
「今日は幾分風があって登りやすいですね・・」
とTさんが言う.
<韋駄天のTさんが下る>
■そよ風の塔ノ岳山頂
9時44分,ようやく塔ノ岳山頂に到着する.大倉から山頂までの所要時間は2時間35分.この暑さ,今の体調を考えれば,私にとって妥当な所要時間だと思う.山頂の気温は24.5℃.滅多に20度を越えることはないから,今日は特別に暑いようである.
それでも山頂は涼しい.そよ風に当たりながら,ぼんやりと辺りの風景を眺めていると,どこからともなく,
「・・FHさん・・」
と呼ぶ声がする.声の主は,近くに座り込んでいる韋駄天組のS氏である.最近,S氏とは,大船で2回も偶然出会っている.
「今日は暑かったですね.途中の小屋で休み休み登ってきましたよ.花立山荘で氷水飲みました.もの凄く美味かったです.山での氷水は最高ですね・・」
「そうでしたか,私はノンビリ,ノンストップで登ってきました・・」
「こうして,涼しい風を受けながら,辺りの風景を眺めているのは最高ですね.生きていて良かったと思いますよ・・・」
■尊仏山荘ネコ談義
5分ほどSさんと雑談してからお別れして,尊仏山荘に入る.先客は若い男女数名.小屋番はOさん.前回,ここを訪れたときに,Oさんは御嶽山に登ると言っていた.そこで,
「・・御嶽山,如何でしたか」
と伺う.
「まだ,まだ,来週ですよ・・それまで,ここから一歩も出られないんですよ・・」
と愚痴る.
例によって300円也のお茶を所望する.
Oさんが,どこからかネコのミー君を抱えてきて,ドサッと私の側に置く.今日も涼しいところで居眠りをしている最中に連れてこられたらしくて,眠そうである.でも,何時会っても,ミー君は可愛い.綺麗な毛と,ノンビリした性格が好感を呼ぶ.
若い人たちも,皆,ネコに興味を持って写真を撮っている.
「このネコは,尊仏山荘の営業部長ですよ.Oさんはネコの部下・・昨年,アニマルプラネットが取材に来ましたよ・・」
と紹介する.
■下界はメチャ暑
私は,大倉発12時40分のバスに乗りたいと思う.バスの時間に合わせて,10時15分に尊仏山荘を出る.急な下り坂は,決して急がずに,一歩一歩転倒しないように慎重に下り続ける.
下り続けてすぐに,ご常連の男性とすれ違う.
「先週,日帰りで黒戸尾根経由で甲斐駒ヶ岳を往復しましたよ・・」
「えェ・・黒戸尾根を日帰りですか? 凄いですね.何時間かかりましたか?」
「11時間でした.もう少し早く登れると思ったんですが・・」
と,とんでも無いことを言う.私の2倍近い速度である.
もっとも,今の私は「刃渡りの剣」のような高度感のあるところはもう嫌.行きたくない.
その後も,沢山の登山客とすれ違うが,知り合いの顔とは出会わない.最近,若い人の登山客が随分と増えたような気がする.嬉しいことである.
バスの時間に合わせて,12時35分,無事,大倉に到着する.気温33.0℃.
14時30分,自宅近くのバス停に到着.バス停の気温は35.0℃.
大変蒸し暑い一日であった.
<ラップタイム>
7:09 大倉歩き出し(28.9℃)
7:29 観音茶屋(28.2℃)
7:43 雑事場ノ平(26.9℃)
7:45 見晴茶屋(23.8℃)
8:15 駒止茶屋(25.1℃)
8:33 堀山の家(24.5℃)
9:14 花立山荘(24.1℃)
9:28 金冷シ(25.6℃)
9:44 塔ノ岳山頂 着(+24.5℃) ============================================
10:15 塔ノ岳山頂 発
10:28 金冷シ
10:42 花立山荘
11:18 堀山の家(28.8℃)
11:36 駒止茶屋(28.0℃)
12:04 見晴茶屋
12:18 観音茶屋(28.5℃)
12:35 大倉 着(33.0℃)
[山行記録]
■水平距離 7.0km(片道)
■累積登攀下降高度 1269m
■登攀所要時間
大倉 発 7:09
塔ノ岳 着 9:44
(所要時間) 2時間35 分(2.581h)
登攀速度 1269m/2.58h=491.9m/h
■下降所要時間
塔ノ岳 発 10:25
大倉 着 12:25
(所要時間) 2時間20分(2.33h)
下降速度 1269m/2.33h=544.6m/h
(おわり)
「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/74d51eabf9b2e659a705be3835752e33
「丹沢の山旅」の次回の記事
(なし)
猛烈に暑いがネコ元気の丹沢:塔ノ岳(今年24回目)
(単独山行)
2010年8月15日(日)
■今日は終戦記念日
家族達と一緒に直立不動で聞いた玉音放送のことを,つい昨日のことのように思い出す.父親は陸軍軍医として富山県にあった山砲の部隊に出征していた.私は旧制中学校1年生.
“その内に,必ず神風が吹いて,憎き米英をやっつけてくれる・・”
と信じていた.だから戦争に負けるなんて絶対にないと思っていた.一億火の玉になって玉砕するまで“討ちてし止まん”.私たち子どもは大和魂を徹底的に仕込まれていた.
・・・ま,そんなことを考えながら,4時に起床する.夏至の頃は,もうすっかり夜が明けて冷涼な朝風が心地よかったが,今はもう8月も中旬.日に日に夜明けが遅くなり,4時ではまだ外は真っ暗である.
天気予報では,今日は東京の最高気温は35℃に達する最も厳しい残暑になると言っている.暑さが気になるが,間近に控えた渡米を前に,今日を逃したら丹沢行は9月初旬までおさらばになる.そこで,意を決して,塔ノ岳を往復することにする.
5時10分に家を出る.早朝にもかかわらず暑く湿った空気が,ムッと身体にへばり付く.カシオ製の山用の時計で気温を計測すると,なんと29.3℃もある.これはまずいな,慎重に登らなければいけないなと心を引き締める.
何時ものように渋沢発大倉行1番バスに乗り込む.ご常連のK村女史,韋駄天のTさんを含む韋駄天組数名,それに一般の登山客が,バスの座席がほぼ埋まる程度に乗車している.暑さのせいか,何時もの日曜日に比較すると大分空いている.
韋駄天組がソソクサと歩き始めた後,私は7時09分に大倉を歩き出す.このときの大倉の気温は28.9℃.私の前方には登山客が列をなしている.
■ジメジメ,ネトネトがまつわりつく
ジッとしていても暑いのに,歩き始めるとたちまちの内に,身体の中から汗が噴き出てくる.これでは,汗をかかない程度の速度で登るなど最初から不可能である.なるべく流れるような汗は少なくするようにするしかない.私は常に自分の体調に注意をしながら登り続ける.雑事場ノ平を過ぎれば,尾根を通り抜ける風が期待できる.私は早く雑事場ノ平まで登りたいので,どうしても歩行速度が速くなりがちになる.
私としてはかなりユックリペースで登っているが,それでも何人かの登山客を追い抜いて,7時43分に雑事場ノ平に到着する.期待通りに微風ながら海風が尾根を吹き抜けている.微風が私の身体に纏わり付いているジメジメ,ネトネトの衣のような空気を吹き散らしてくれる.途端に,とても爽やかな気分になる.これぞ登山の醍醐味という感じである.雑事場ノ平の気温は26.9℃.大倉より少し下がった.
<登山者の列:登山口付近>
■K女史と雑談
見晴茶屋を過ぎて,大倉尾根最初の急坂に差し掛かる.坂の前方には数名の登山者が見える.その遙か上にK村女史が居る.
急階段を登り切って,一本松まで続く坂道を登り続ける.その間に,何人かの登山客を追い抜くが,逆に若い連中に追い抜かれる.そして一本松手前で,K村女史に追いつく.
「・・Kさん,ご無沙汰しています」
「あら,一緒のバスだったのね.今日は暑いね.」
「上まで行くの?」
「はい・・そのつもりです」
「お互いに気をつけて登りましょうね・・」
「はい,有り難うございます,ではお先に失礼します・・どうぞ気をつけて・・」
K女史は私より1年先輩である.丹沢で出会える数少ない最高齢者の一人である.同年配のK女史が元気に登られるのを確かめると,自分のことのように嬉しい.
周囲の山からミンミンゼミの啼き声が聞こえてくる.
<堀山の尾根からの眺望:富士山は雲の中>
■駒止茶屋から萱場平へ
8時15分,駒止茶屋を通過する.気温25.1℃.歩き出してから1時間06分.この炎暑の時期にしては意外に好タイムである.体調は日に日に変化するなと実感する.
堀山の尾根に出る.ときどきそよ風が吹き抜ける.火照った身体には実に心地よい.
今日は暑いのを見越して,多少多めに2.5リットルほどの水をハイドレーションシステムに入れている.私は意識的に15分に1回程度,1口,2口と水を飲んでいる.ここで,種抜き干し梅を一つ食べる.
何時もならば,この辺りで走りながら下山してくるYさんに会うのだが,休日はYさんの塔ノ岳はお休み.会えないのが一寸寂しい.
残念ながら,富士山は雲に遮られて見えない.
8時33分,堀山の家を通過して,長い上り坂に差し掛かる.気温24.5℃.
花立山荘までの登り坂は,階段道が半分ぐらいあるが,私は,ここを登るのが好きである.逆に,この登り坂があるから,山に来た感じがする.ゴロゴロと石が転がる道を,いろいろなことを考えながらエッチラホッチラ登っていると,山に来たなという実感が沸いてくる.次から次へと下山してくる方々とすれ違う.
8時52分,萱場平を通過する.
■花立山荘の黄色い花
「あと7分」坂を,通常通り7分で登り,9時14分に花立山荘に到着する.気温25.7℃.山荘前のベンチで数名の登山客が休憩を取っている.山荘前にかかげられた「氷水」の看板に釣られ,ついつい山荘に入りたくなるが,ジッと我慢して通過する.
山荘から花立山まで10分掛けて登る.道路の両側に黄色い花が咲いている.昨年,この花の名前を教えていただいたが忘れた.花立山からは,相変わらず富士山は雲に隠れていて見えないが.雲間から近場の山並みが見えている.これが何とも美しい.
■韋駄天のTさんが下る
9時28分,金冷シを通過する.気温25.6℃.
最初の長い登り階段の中程で,下ってくる韋駄天のTさんとすれ違う.さすがにTさんは速い.私と年齢は行くも違わないのに,四季を通じて,2時間05分程度で塔ノ岳まで登られる.まさに驚異的である.
「今日は幾分風があって登りやすいですね・・」
とTさんが言う.
<韋駄天のTさんが下る>
■そよ風の塔ノ岳山頂
9時44分,ようやく塔ノ岳山頂に到着する.大倉から山頂までの所要時間は2時間35分.この暑さ,今の体調を考えれば,私にとって妥当な所要時間だと思う.山頂の気温は24.5℃.滅多に20度を越えることはないから,今日は特別に暑いようである.
それでも山頂は涼しい.そよ風に当たりながら,ぼんやりと辺りの風景を眺めていると,どこからともなく,
「・・FHさん・・」
と呼ぶ声がする.声の主は,近くに座り込んでいる韋駄天組のS氏である.最近,S氏とは,大船で2回も偶然出会っている.
「今日は暑かったですね.途中の小屋で休み休み登ってきましたよ.花立山荘で氷水飲みました.もの凄く美味かったです.山での氷水は最高ですね・・」
「そうでしたか,私はノンビリ,ノンストップで登ってきました・・」
「こうして,涼しい風を受けながら,辺りの風景を眺めているのは最高ですね.生きていて良かったと思いますよ・・・」
■尊仏山荘ネコ談義
5分ほどSさんと雑談してからお別れして,尊仏山荘に入る.先客は若い男女数名.小屋番はOさん.前回,ここを訪れたときに,Oさんは御嶽山に登ると言っていた.そこで,
「・・御嶽山,如何でしたか」
と伺う.
「まだ,まだ,来週ですよ・・それまで,ここから一歩も出られないんですよ・・」
と愚痴る.
例によって300円也のお茶を所望する.
Oさんが,どこからかネコのミー君を抱えてきて,ドサッと私の側に置く.今日も涼しいところで居眠りをしている最中に連れてこられたらしくて,眠そうである.でも,何時会っても,ミー君は可愛い.綺麗な毛と,ノンビリした性格が好感を呼ぶ.
若い人たちも,皆,ネコに興味を持って写真を撮っている.
「このネコは,尊仏山荘の営業部長ですよ.Oさんはネコの部下・・昨年,アニマルプラネットが取材に来ましたよ・・」
と紹介する.
■下界はメチャ暑
私は,大倉発12時40分のバスに乗りたいと思う.バスの時間に合わせて,10時15分に尊仏山荘を出る.急な下り坂は,決して急がずに,一歩一歩転倒しないように慎重に下り続ける.
下り続けてすぐに,ご常連の男性とすれ違う.
「先週,日帰りで黒戸尾根経由で甲斐駒ヶ岳を往復しましたよ・・」
「えェ・・黒戸尾根を日帰りですか? 凄いですね.何時間かかりましたか?」
「11時間でした.もう少し早く登れると思ったんですが・・」
と,とんでも無いことを言う.私の2倍近い速度である.
もっとも,今の私は「刃渡りの剣」のような高度感のあるところはもう嫌.行きたくない.
その後も,沢山の登山客とすれ違うが,知り合いの顔とは出会わない.最近,若い人の登山客が随分と増えたような気がする.嬉しいことである.
バスの時間に合わせて,12時35分,無事,大倉に到着する.気温33.0℃.
14時30分,自宅近くのバス停に到着.バス停の気温は35.0℃.
大変蒸し暑い一日であった.
<ラップタイム>
7:09 大倉歩き出し(28.9℃)
7:29 観音茶屋(28.2℃)
7:43 雑事場ノ平(26.9℃)
7:45 見晴茶屋(23.8℃)
8:15 駒止茶屋(25.1℃)
8:33 堀山の家(24.5℃)
9:14 花立山荘(24.1℃)
9:28 金冷シ(25.6℃)
9:44 塔ノ岳山頂 着(+24.5℃) ============================================
10:15 塔ノ岳山頂 発
10:28 金冷シ
10:42 花立山荘
11:18 堀山の家(28.8℃)
11:36 駒止茶屋(28.0℃)
12:04 見晴茶屋
12:18 観音茶屋(28.5℃)
12:35 大倉 着(33.0℃)
[山行記録]
■水平距離 7.0km(片道)
■累積登攀下降高度 1269m
■登攀所要時間
大倉 発 7:09
塔ノ岳 着 9:44
(所要時間) 2時間35 分(2.581h)
登攀速度 1269m/2.58h=491.9m/h
■下降所要時間
塔ノ岳 発 10:25
大倉 着 12:25
(所要時間) 2時間20分(2.33h)
下降速度 1269m/2.33h=544.6m/h
(おわり)
「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/74d51eabf9b2e659a705be3835752e33
「丹沢の山旅」の次回の記事
(なし)