<福山駅「鯛めし」>
趣味三昧;駅弁回顧録:昭和57年福山駅「鯛めし」
2012年8月27日(月)
※駅弁回顧録のつづき
昭和57年7月12日に賞味した福山駅の「鯛めし」500円也.
当時,私は某大手電機メーカーのコンピュータ部門に勤務していた,
あの頃,時代の先端を行く職場,汎用コンピュータのシステムエンジニアリング部門に勤務していた.
この駅弁を購入した福山にも,汎用コンピュータの有力な取引先があった.在庫管理,給与計算,経理などのアプリケーションシステム開発のために,部下のシステムエンジニアや協力会社の技術者合計数名に取引先に常駐してもらっていた.そして私は月に1度程度の頻度で,取引先を訪れて,システム開発の進捗状況,問題点の有無などをチェックしていた.
この駅弁の紙を眺めなら,あの頃のことを懐かしく思い出す.
「福山って・・・随分暑い所だったな・・」
でも,冬になると,湘南地方に住んでいる私には,予想も付かないほど,福山は寒くて,雪が多かった.
当時,まだパソコンは萌芽期で,オフィスオートメーション(OA)という言葉が流行していた.
”OAって,一体何!?”
まだまだ汎用コンピュータが全盛で,アセンブラに代わってCOBOL全盛期である.
あの頃,“OA三種の神器”として,パソコン,ワープロ,ファックスの活用が喧伝されていた.
「じゃあ・・・パソコンで一体何をすればいいの?・・・だって,思いつくことは全部汎用コンピュータでやっているじゃないの・・・?」
あの頃,みんなが“OAって何だろう”で迷っていた.
「じゃあ~・・・まずは会議室予約でもパソコンでやってみようか?」
そうそう,そういえばあの頃はデータベース利用の萌芽期でもあったな・・・私は,この駅弁の包装紙を眺めながら,当時のことを懐かしく思い出す.
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そして,今,某学会の研究報告で,ときどき伺うシステム開発上の問題点や対策など,当時とほとんど変わっていないことに戸惑いを感じている.
コンピューターやネットワーク技術の発達は急速に進んでいるが,情報システムが抱える本質的な問題点や課題は,昔とほとんど同じじゃないか・・・
だとすると,折角,自分が実務を通じて体験したことを,現在,第一線で活躍しておられる方々に,しっかりと伝えることが,ロートルたる私の天命ではないかと思い始めている.
私は,この「鯛めし」の包装紙を眺めながら,これからの自分の果たすべき役割をボンヤリと考えている.
「自分の経験を,もう少しきちんと纏めて,研究会で報告しなければいけないな・・・」
(つづく)
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