中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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蔵王樹氷トレッキング(4)

2007年02月01日 22時25分47秒 | 北海道・東北・北陸

           雪のモンスターと出会った
           蔵王樹氷トレッキング(4)
            (湘南カラビナ隊)
       2007年1月27日(土)~28日(日)

第2日目 1月28日(日)(
つづき)

■蔵王山頂駅へ到着
 蔵王ロープウェー山麓線の蔵王山麓駅でロープウェーに乗車,8時22分に出発する。車内は定員一杯の満員である。乗車約7分,8時29分に樹氷公園駅に到着する。辺りは真っ白な雪で覆われている。駅前の広場には沢山のスキー客が居る。私達に較べて,年齢が若いだけでなく,明るくて派手な服装をした人達が多い。スキー客に比較すると私達は如何にも野暮ったい。
 広場を横断して蔵王ロープウェー山頂線の樹氷公園駅に向かう。そして,沢山のスキー客に混じって,8時34分発の蔵王山頂行に乗車する。辺りの霧が立ち込めて視界が悪くなる。8時42分,終点の蔵王山頂駅(標高1665m)に到着する。駅前の屋根付きテラスへ出る。テラスの天井から吊り下げられたワカンのような形をしたオブジェは霧氷で被われ,キラキラと輝いている。

■初めての体験,ワカン
 まず,ワカンを履く。天然の素材で作られたワカンは,とても手触りが良くて心地よい。それに,縄の結び方も,基本は決められているものの,細かいところは,履き手の気分で色々と変化を付けることができる。その辺りが融通無碍で,いかにも日本的である。

           <ワカンを履く>
 鈴木ガイドと,名前は分からないが若い助手2人のガイドで,8時57分に蔵王山頂駅を出発する。
 辺りは薄曇りで,あまり見通しは利かない。歩き始めると,すぐに,なだらかな登り斜面になる。ワカンを履いて雪の上を歩くのは初めての経験である。アイゼンとは比較にならないほど軽いので,きわめて歩きやすく快調である。

■始めて見る白いモンスター
 進行方向左手の霧の中で太陽が淡く輝いている。沢山の雪が付着した樹氷が逆光の中で鈍く光っている。
 私は美しい樹氷をウットリとしながらデジカメに収めながら,
 「・・綺麗ですね~ェ・・・これで元が取れたですね・・・」
と独り言をいう。私の独り言を聞いた鈴木ガイドが,
 「まだまだ,これからですよ・・・後で樹林帯の中を通りますよ」
と私を期待させる。

        <モンスターの間を歩き始める>
 私達は樹氷の中をユックリと登り続ける。そして,9時57分に,あっけなく地蔵山山頂(1736m)に到着する。ここから西南西の尾根伝いに下り,途中から白いモンスター群の間を抜けて,氷河公園駅へ戻る予定である。

■熊野岳山頂に到着
 丁度このとき,急に霧が晴れる。そしてなだらかな窪地を挟んだ東南東に白く輝く熊野岳の山頂が見え始める。すると,晴大明神が,
 「折角,ここまで来たのだから熊野岳まで行きませんか・・・」
と提案する。勿論,異論はない。

        <熊野岳山頂を目指して登る>
 私達は既に樹林帯を越える高度にいる。霧が晴れると,素晴らしく見通しが利く。前方には,これから登る熊野岳が聳えている。左手,つまり北東には,何処の山か分からないが白く輝く山脈が連なっている。熊野岳の南側の山麓には,見渡す限り沢山の樹氷がまるで生け花に使う剣山のようにビッシリと生えている。
 私達は,標高差50メートルほどのなだらかな坂を下り,鞍部を通過する。そして,ここから150メートルほど登り返して,10時25分,熊野岳山頂(1736m)に到着する。
 山頂はなだらかな丘になっている。一面が深い雪に覆われているので,どこか最高地点なのかハッキリとは分からない。丘の中央に岩のように大きな雪の塊が二つある。手前の雪の塊は神社の鳥居だという。そういえば,この雪の塊の中央に,トンネルのように小さな孔が空いている。もう一つの雪の塊は神社の社殿だということである。

      <厚い雪が付着した山頂の鳥居>
                       (つづく)



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