<トロッケンブロットシャルテからの眺望>
オーストリアの山旅:第8日目(2);トロッケンブロットシャルテを往復
(アルパインツアー)
2014年6月26日(木)~7月7日(日)
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第8日目;2014年7月3日(木)
<ルート地図>
※再掲
<見晴の良い登り坂>
■標高1,940メートル地点で休憩
8時05分にカインプレヒト小屋から歩き出した私たちは,10時45分,標高1,940メートル地点で休憩を取る.前方にはマッシブな山が見えている.上空は晴れているが,朝方に較べるといくらか雲が湧いてきたようである.
10時55分,休憩を終えて,また,現地ガイドのWGさんを先頭に歩き出す.
<大きな山が見えるところで休憩>
■標高2,170メートル地点で休憩
周囲の風景を眺めながら山道を登り続ける.
11時25分,急な断崖の側で,2度目の休憩を取る.気温がどのくらいなのか良く分からないが,私たちは冷たい風を避けるようにして,岩陰にしゃがみ込む.
リュックから少しばかり食べ物を出してほお張る.
前方には幾重にも重なる山並みが見えている.
11時45分に休憩を終える.
<断崖の縁で休憩>
■トロッケンブロットシャルテ峠に到着
前方にコルが見えている.
コルに近付くにつれて,やや急峻な登り坂になる.坂道を慎重に登って,11時52分,トロッケンブロットシャルテ峠(標高2,237)に到着する.ここが今日の行程の終点である.ここで休憩を取ってから往路を引き返す予定である.
鞍部の両側には岩場の稜線が続いている.
<トロッケンブロットシャルテに到着>
<トロッケンブロットシャルテ峠からの眺望>
■峨々とした残雪の山
トロッケンブロットシャルテ峠から北の方向を眺めると山麓に沢山の残雪がある尖鋒が連なっている.素晴らしい眺望である.
”あの山に登るのは,オレには無理だな…”
と思いながら,山の偉容を楽しむ.
<残雪の山並み>
■深い谷間
今登ってきた道と反対側を見ると深い谷間の底に牧場が広がっている.
もし私たちが当初の計画通りのルートで登っていれば,今頃,あの牧場付近を通過して,トロッケンブロットシャルテ峠に向かう山道を登っている頃だろうと勝手に想像する.
それにしても急峻な峠道である.
<深い谷間を覗き込む>
■ゴッリング小屋が見える
谷間を良く見ると,1軒の小屋が建っている.ゴッリング小屋(Golinghutte)である.
当初の予定通りに歩いていれば,昨日宿泊したはずの小屋である.
“もし,予定通りなら,昨日はあの小屋で何をしていたんだろうな…”
と私は勝手に想像する.
<ゴッリング小屋が見える>
■アイガー南壁のような山
トロッケンブロットシャルテ峠から連なる尾根を辿ると,まるでアイガー南壁を連想させるような厳しい形の山が見える.
多分,ツベルフェンベルグ(Zwerfenberg,標高2,642メートル)ではないかと思うが定かではない.
<アイガー南壁のような山>
■奇怪な岩
まるで人間が2人居るように見える奇怪な岩がある.
向かって左側が立っている人間,右側がひざまずいて手を差し伸べている人間のように見える.そう思うと,左側の岩には顔が付いていて,目,鼻,口がはっきり見えるような気がしてくる.
WGさんに,
「この岩に何か名前が付いていないですか…」
とお尋ねする.ノーアンサー.名前などないようである.
“ならば…オレが名前を付けてやろうか…”
もちろん冗談である.
<奇怪な岩>
<往路を戻る>
■水場で一休み
トロッケンブロットシャルテ峠での休憩を終えて,12時20分,下山開始.往路をそのまま戻る.
峠付近は急な下り坂である.
ツアーリーダーのYDさんが,
「足元に注意して下さい…山側を歩いて下さい…」
と繰り返し注意する.
13時丁度,標高1,880メートル地点で休憩.近くに小川が流れている.
WGさんが,
「この川の水は飲めますよ…」
と勧める.
湧き水ではないので,飲めると言われても少々戸惑いがあったが,WGさんのことばを信じて,一口飲んでみる.冷たくて美味しい水である.
13時10分,休憩を終えて,再び歩き出す.
<水場で一休み>
■雪渓を越える.
13時35分,往路でも少々難渋した雪渓に到着する.往路では凍結していた雪渓も今は日が高くなっているので,表面は溶け出しているようである.
YDさんが,
「ロープを張る必要はなさそうですね…」
と言いながら,WGさんと一緒に,足場造りを始める.
”YDさんは,さすがにプロだな…”
私は感心すること頻りである.
10分足らずの間に足場が完成する.私たちは一人ずつ雪渓を渡る.その間,YDさんは,私たちより1段低いところを並行して移動する.もし誰かが足場を踏み外して落下してきたら受け止めるためである.
もちろん,全員無事に雪渓を渡ったが,この安全に対する心遣いが嬉しい.
<雪渓を越える>
■長閑な散策路
2箇所の雪渓を過ぎると,登山道は長閑な雰囲気になる.
相変わらず急な下り坂が連続するが,眼下に素晴らしい風景が広がっている.足元に注意しながら,ゆっくり,ゆっくりと下り続ける.
<眼下に素晴らしい風景が広がる>
■木造の小屋を通過
14時17分,見覚えのある木造の小屋の前を通過する.ここまで下れば,カインプレヒト小屋までは後僅かである.正にルンルン気分.
14時24分,無事,カインプレヒト小屋に戻る.
<木造の小屋の前を通過する>
(つづく)
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